2020年3月28日、土曜日、愛知県一宮市尾西にある墨会館にて、ピアノコンサートに出演しました。
毎年この時期に、地元の子供さんたちを交えて開催している春休みのコンサートです。子供さんたちには、コンサートを聞いていただくだけでなく、希望者には演奏していただくコーナーもありました。
子供さんは、コンクールで演奏した曲あり、発表会で演奏する曲あり、グレードテストの曲あり、カワイくて元気いっぱい、そして大人顔負けの見事な演奏…。
いつも大きく盛り上がっていました。
主催者さんが昨年同様、子供さんと一緒の春休み企画として、今年も開催するつもりで会場を予約しました。
会場を予約した時点ではコロナウイルスのことは全く話題になっていませんでした。
私たち出演者メンバーも昨年同様に開催できるものとばかり思っていました。
ところがコロナウイルス蔓延で、大変な騒ぎになってしまいました。
急遽、感染リスクを減らすため、大人だけで、無観客で開催することに変更。
今年は、子供さんの参加は呼びかけないようにしようということになりました。
会場の墨会館は登録有形文化財になっているホールです。
丹下健三さんにより昭和32年に建てられた建物で、以前は繊維会社の建物でした。
今は一部改修され、一宮市の公民館となっています。
会場は、繊維会社の式典、パーティーなどイベントの行われたホールです。
建てられた当時、繊維業界はとても繁栄していました。
まさにその”繁栄のシンボル”のような建物なのです。
ホールには古いYAMAHAのフルコンがあります。
音楽専用に作られたものではありませんが、音がよく響きます。
少し響きすぎるくらいなので、無観客のコンサートではピアノの蓋を半開にしました。
弾きやすいピアノで、気持ちよく演奏できました。
会場の建物は、丹下健三さんの初期の作品として、特徴がよく表されているものだそうです。
建物見学の人たちもよく訪れるスポットです。
ボランティアガイドさんも建物の見どころを説明しながら、見学の人たちと一緒に回っていました。
今回のコンサートも本番中に建物見学の方がありました。
コンサート中だったので、ガイドさんも建物の説明は遠慮されたようです。
見学の方は、中に入って写真だけちょっと撮影していかれました。
本当は今回、コンサートにおいで下さった子供さんたちに、私、”歴女ピアニスト”が墨会館の建物の歴史や、見どころを説明しながらご案内しようと考えていたのですが、子供さんたちの参加ができなくて、ちょっと残念でした。
ちょっと前、「全部、妖怪のせいなのね。」という言葉がはやりましたが、
今は、「全部、コロナのせいなのね。」ですね。
コロナウイルス蔓延が一日も早く収束するよう祈っています。
”歴女ピアニスト"による墨会館のご案内は、来年の春に延期といたしましょう。