「小学校時代の夏休みの思い出」というと
忘れられないのは、クラブ活動の思い出です。
夏休み、7月の終わりに開催された
Nコン(合唱コンクール)予選に参加。
本番まで毎日、ハードな練習を体験。
そしてコンクールに出場して、部員
みんなでTV局へ。頑張って練習したのに
あっけなく予選落ちした思い出です。
小学校5年生の新学期、担任の先生から
呼ばれました。「あれ~、新学期早々、
先生に呼ばれちゃった~。
何か悪いことしたかな~?」
と新しい先生の前に出ると…。
「クラブ活動、音楽クラブに入らない?
6年生部員が大量に卒業して、
部員が減っちゃって、このままだと
合唱コン、参加できなくなっちゃう。」
「今年も合唱コン、参加したいから、
たくさんの人に音楽クラブに入って欲しい。
音楽クラブ部員、ただ今、大募集中~。」
「仲のいいお友達いっぱい誘って、
みんなで音楽クラブに入ろうよ~。
そして合唱コンクールで活躍して、
小学校での素晴らしい思い出を作ろう!」
このように言葉巧みに担任に誘われ、
すっかりその気になっちゃって、
友達をいっぱい誘って、音楽クラブ入部。
合唱コンに向けて練習開始しました。
担任の先生は、音楽クラブ活動の指導に
とても熱を入れていました。
思ったよりハードで本格的な練習が
繰り返され、本番前は夏休みなのに
毎日学校での練習がありました。
コンクール予選の日は学校に集まって
みんなで貸し切りバスでTV局へ。
まるで、夏休みにも遠足があるみたい。
コンクールで緊張するどころか、
おやつをいっぱい買ってきて、
遠足気分でみんなでウキウキ~!
TV局のスタジオに入っただけで、
ワクワクするものがありました。
コンクール予選本番もいつもの感じで
歌いました。…と言っても
私はピアノ伴奏でしたが…。
コンクール予選の結果は地区の2位。
1位になると県大会に進めるのですが、
2位から最下位まで、み~んな”奨励賞”
つまり”参加賞”みたいな賞でした。
担任の先生は、この結果に
がっくり落ち込んでいました。
今年こそは、絶対、県大会に~!
の熱い思いがあったようでした。
結果、5年生の時も6年生の時も
あと一息で県大会に進めなかった。
先生はがっくりでしたが、子供達は
コンクール予選、みんな遠足気分で
充分、エンジョイしていました。
素敵な夏休みの思いででした。
当時の校長先生が「ハードな練習
お疲れさまでした。」と部員全員に
カレーライスを御馳走してくれました。
コンクールが終わって、部員みんなで
食べたカレーは本当においしかった。
今でもこの季節になると思い出します。
さて、この話、続きがあるです。
例の担任の先生、音楽クラブの
合唱指導になると、別人のように
ものすごく熱心。楽しそうでした。
子供心にも、普段の小学校の授業と
クラブ指導とのギャップを感じました。
「先生、学校の先生に向いていないかも。
小学校で全教科の授業するより、
毎日毎日、音楽だけに関わっていた方が
いいのではないかな~。」ふと、
授業中にこんなことを思いました。
今考えると、小学生が生意気なことを!
私が高校生になった頃のことです。
この先生は小学校の先生をやめて
音楽関係の仕事に就いたと聞きました。
音楽だけで生活していくと言っても
厳しい時代もあったそうです。
その時は飲食店でランチタイムに
アルバイトしていたと聞きました。
でも、音楽で生きるほうが先生にとって
幸せだったのではないでしょうか。
思い切ってよくやった、先生!
後になって、先生が関わったオペラ
”修善寺物語”をみんなで見に行きました。
華やかな世界を垣間見る思いがしました。
その頃、私も音楽の道に進むことを
考え始めていましたが…。
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