舞踊家 木室陽一 きむろよういち おどるおどる

木室陽一の舞踊活動が、次第に明らかに。創作・舞台・即興。彼は何処に居て何処に向かうのか。現在、愛媛・中島にて島暮らし中!

パントマイム・ワークショップ

2013-07-19 22:33:04 | ワークショップ



西成の「おっちゃん」達が集まってくれました。
およそ7~8名。
加えてスタッフ2名での、ワークショップ。

この広さの会場では、この人数が限度かな。


『いくつになっても、パントマイム!
からだがかたくても、のひのび動けます!』

まずは、
普段カタくなっているであろう身体を柔らかくしてもらう事から。

すわった状態でのリラックス。
ここは、パントマイムなので、イメージを重視します。「さぁ、粘土のようにからだを横に倒します~、ぺしゃ~ん!」
自分を金魚鉢のように思い、その中に入った水を揺らしてみたり、
背中を竹のようにしなやかに曲げてみたり。

みなさん、苦労しつつも、真面目に揚々とやってくれてます!

その、リラックスしたからだを、ゆっくり立たせる。
「よいしょ~」
さすがっ、みなさん地に足がついたしっかりした立ち方です。
そこで、
膝を緩めて、ちゃんと腰を使って、足下の「何か」をつかんで引っ張りあげるっ。

見た目がどうあろうと、
今回は、各人が「そう思うもの」を引っ張ってもらいました。

それを、しっかりつかんで、腰から引っ張る。下から引っ張る。
横からも引っ張る。
上からも引っ張る。

と、そのうちに、
みんなに遊びゴコロが生まれてきます。「~みたいやぁ。」とか、自分の体験談とか。

ここからが、ワークショップの醍醐味です。
行く先が不明の旅へ。
出来るだけ、参加者の方々の発想から生まれたものだけを拾い集めてゆきます。

地曳き網を、みんなで引いたり、
投網の経験のある方からの指導を受けて、
網の投げ方の実践を真似てみたり、
カツオの一本釣りの体験から、
船がきて、餌をまき、カモメがあらわれ、魚が集まったところに、皆で一斉に一本釣り!
を、
言葉を交わさずに、やってみたり。

ついつい、言葉が先に出てしまうのが、西成らしさ。

それに途中で気付き、
ある時間では、
あえて、なんにもしゃべらずに、
動作をして、
渡し、
続けてもらう。とか、
鏡のように手をあわせることから、無言で動き続けて、
ほとんどコンタクトダンスのようになってみたり、とか。

少しの間だけれど、
言葉によらない時間も生まれて、
言葉にならない意味やカタチの渡し合いも出来ました!


おっちゃん達の体験そのままによるパントマイムが出来たこと、と、
言葉によらない時間を共有できたこと、
が、今日の成果です。

しかし、まぁ、
リアルにカツオの一本釣りの体験が聴けるなんて、
西成すげえ!!


【今回の講師紹介】
木室陽一
福岡県出身。20歳の頃、上京。バレエ・現代舞踊・創作などの舞台への出演多数。演劇・パフォーマンスへの参加も積極的に行っており、そのキャリアが現在の表現に生かされている。今年から、愛媛の離島でみかん作りを始めた。


今年7月にオープンしたばかりの「ひと花センター」
ダンス、ストレッチなどの他、紙芝居、書道、工作、詩、農作業から、カフェまで!

西成区の単身高齢生活保護受給者の、社会的つながりづくりの事業を展開しています。
ほんとうに地道だけれど、
地元に生きた活動です。

また呼んでいただきたいな~
スタッフのみなさま、参加していただいた方々に感謝。

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