山口県岩国市の旭酒造株式会社がつくる日本酒。
自分のための飲んだお酒の記録です。客観的に伝える力量はないので、アテにしないでくださいね。
獺祭なんてお酒のことを初めて知ったのは、なくなったあの元首相がサミットで使ったころからでしょうか。しかし、だからといって買ってみようかなと思うものでもありません。各国の要人にふるまうようなお酒に庶民が手を出してはいけない。
そう思っていたのに、そのお酒のほうからこちらに転がり込んできた。弟が、「兄貴、飲むか?」とちっこい瓶を一本持ってきてくれたのでした。
どう味わってみよう。先に記した李白 純米吟醸 超特撰と比較してみることにしました。李白だってなかなかのお味。獺祭のほうは常温です。甘い香り。濃厚な味。一方、李白は比べるとカミソリのようなシャープなイメージになります。不思議でしょう。先に、「李白は、辛口ですがふくよかでおだやかな上品な味。」と記したのに獺祭と並べるとふくらみが薄くなってしまうようです。それだけ獺祭の濃厚さが並々ならぬということなのでしょう。ウワサになるだけのことはあると思いました。がぶ飲みできるお酒ではありませんね。
瓶のラベルを比較するとどちらも純米吟醸。ただし獺祭のほうは吟醸の前に「大」がつく(吟醸酒は精白が50%以上、大吟醸酒は40%以上というルールがあります)。李白は精白が55%、獺祭は39%と瓶には書かれています。うまい酒を味わうためにコメの60%以上を削って糠にしてしまう、この贅沢。しかし獺祭は国産米としか書かれていません。李白のほうは山田錦100%と米の銘柄を明らかにしています。それからどうでもいいことかもしれませんが、獺祭のキャップの高級感。こんな日本酒のキャップを初めてみました。
翌日、獺祭も冷蔵庫で冷やして試してみました。冷やした方が常温よりもすっきりとする印象です。甘味や果実香が口の中に広がって、そのあときりっと引き締まる感じです。次に李白を飲んでみると、あら、まさに「やまたのおろち」に思えてきました。
獺祭はますます人気が出ているようです。昨年の夏、兵庫県加東市を走っていたら田んぼに獺祭の幟が立っているのを発見しました。この辺りはもともと酒米を作っているところで大手の酒造会社各社の幟が立っているところですが、初めて獺祭の幟を見ました。
すばらしいお酒、獺祭でした。獺祭にはさらに23%まで米を磨きこんだお酒もあるらしい。
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