ぶろぐのおけいこ

ぶろぐ初心者は書き込んでみたり、消してみたり…と書いて19年目に入りました。今でも一番の読者は私です。

兼六園・金沢城早朝無料開放 コロナの夏の百万石(5)

2021-08-26 20:24:54 | PiTaPaより遠くへ

 翌朝、5時前にホテルを出て、またお城方面を向いて歩きました。ホテルの部屋に置かれていた散策マップは手作り感たっぷりの愛らしいものですが、そこに兼六園や金沢城は朝の4時から開放していると書かれていました。金沢の人は早起きなのだろうか。早朝にも程があるぞと思いながら散歩に出かけたのでした。無料という文字にも引かれたのかもしれません。よく見ると早朝無料開放は年中行われているのです。季節によって、開始時刻が4時、5時、6時と違いはあるものの、1日のうちに無料で入れる時間帯があるって、これも石川県の心意気。

 兼六園の蓮池門口から入ると、警備員さんが「おはようございます」と声をかけてくれました。園内を歩いていても昨日の昼間よりもっと人が少ない。早朝無料開放というのは、地元の人のためのものかと思っていたのですが、中を歩いているのは、観光客の朝の散歩という雰囲気です。多くの人がスマホで風景を撮っています。考えてみれば、コロナのせいで、宿泊した観光客は夜が早くなってしまいました。目覚めも早いということかもしれません。

 まだ日の出前ですから、兼六園で日の出を拝めるなんて、ちょっと贅沢かもしれません。徽軫灯籠に行ってみましたが、やはりここは多少人がいます。スマホで自撮りをしているおばさん(私よりは若い、たぶん)もいました。日の出を見るなら、霞ヶ池越しだろうと思って、親不知と名付けられたあたりで日の出を待っていました。さきほどの自撮りのおばさんが元気よく、「おはようございます」と声をかけてきました。霞ヶ池の向こう卯辰山でしょうか、太陽が昇ってくるものの、少し雲があって、山から出てくる太陽にはならなかった模様。写真もそこが兼六園であるというものが何も映り込んでいません。

 横からの光線を浴びながらふたたび、徽軫灯籠に戻ってみます。すると、さきほどの自撮りおばさん、「シャッターを押してもらえませんか」と、私にスマホを渡し、自分は虹橋の上でポーズを取っています。なかなかマイペースな方だと思いながら、シャッターを押してあげたのでした。

 昨日、アオバズクを狙っていた人たちがいた瓢池にも行ってみると、やはり今日も早朝から三脚が3台ほど。子供を連れたお父さんも三脚持参です。

 蓮池門口へ戻る。警備員さんにお礼を言って兼六園を出て、今度はお城に行ってみる。昨日とは逆に石川門から入ります。石川橋から石川門の景色って見覚えがあるような気がします。40年前に確かにこの景色を見ている。門から入って、昨日見た景色と重ね合わせてみるのですが、昼間とライトアップではまったく印象が違うものです。河北門の見学者用の階段を上がってみる。昨夜は、この階段の一段一段に明かりがついていたよなと思い、確認してみると確かに明かりが埋め込まれている。三の丸広場から、五十間長屋を見る。確かに昨日もこの風景を見ています。

 しかし、加賀百万石には悪いですが、この五十間長屋、なんとなく歴史が感じられません。作りが新しい気がします。40年前にやってきたとき、金沢大学ってお城の中にあるんだと思った記憶があります。今は移転して、お城の中にはありませんが、平成7年に大学の移転が終了したそうです。すると、この公園にある建造物のあらかたはその後復元したものになるはず。作りが新しいはずなのです。

 鶴の丸休憩館。昨日、この中に入りました。冷房が入っていて涼しかった。ガラス張りになっていて、五十間長屋や河北門が見えました。つまり、昨日の逆コースを歩いているのです。

 昨夜は気づきませんでしたが、石垣のモデルを用いて石垣の作り方の説明がしてありました。NHKのタモリさんの番組では、金沢城の回で、石垣について触れていたように思いますので、この度金沢城に行ったら石垣の勉強をしようと思っていたのでした。自宅の近くにも城跡がありますので、お城の石垣だってよく眺めているはずなのですが、興味のない素人にとっては石垣は石垣でしかなく、種類も分類もあるはずがない。

 

 この場での説明によると、石垣の組み方には石の加工具合によって、

 

自然石積みと

 粗加工石積みと

 

切石積みがあるらしい。

 後になるほど高度な技術と思うのですが、加工しない自然の石を組み合わせて強度を確保するというのも技術を要することらしい。だんだんわからんようになってきました。この三つの言葉を覚えて帰ったのですが、Webで確認すると、分類はまた違うのが出てきます。

 野面積み、

 打ち込み接ぎ(接ぎと書いてハギと読むそうな)、

 切り込み接ぎ(これもハギと読む)。

 これは、石の加工度合いによる分類らしいのです。ということは、

 自然石積み=野面積み、

 粗加工石積み=打ち込み接ぎ、

 切石積み=切り込み接ぎということか。切り込み接ぎは精密に加工した石を隙間なくびっしり並べる積み方。見た目もきれいだし外敵は石垣を登れないのでいい積み方かと思うと、修繕が大変だというのです。その部分だけを交換するわけにいかない。なるほど。

 さらに、積み方の分類としては、乱積みと布積み。布積みは横方向に目地が通っているものだそうで…降参!

 ここで昨日のコースを外れてみよう。鶴丸倉庫の横を通って、辰巳櫓跡方面を歩いてみました。この辺りはあまり整備されておらず、公園というより山道を歩いてい

る感じです。ユリに似た花が咲いているのはウバユリというそうです。

 

 辰巳櫓跡まで出ると、南東方面がよく見えます。そのあと、本丸園地、三十間長屋の横を通って、細い石段でいもり堀の横へ出ました。そのまま南東の隅まで歩きました。

 タモリさんの番組でも紹介されていた記憶があります。石垣が四段になっているのは、何度も改修、改変が行われたからというお話。もともとは22mほどある、段のないきれいな石垣だったそうです。ちょっと変わったシルエットの四段の石垣も目立つという意味ではいいかもしれません。

(つづく)


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