ぶろぐのおけいこ

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ウェブ時代をゆく-いかに働き、いかに学ぶか

2008-04-13 18:53:43 | 読んだ本
ウェブ時代をゆく-いかに働き、いかに学ぶか
梅田望夫著
ちくま新書687

  梅田望夫氏の著書に初めて触れたのは作家平野啓一郎氏との共著「ウェブ人間論」でした。二人の鋭い対談はスリリングでした。その後、順序は逆になりますが、「ウェブ進化論」を読みました。事件が起きるとネットの存在のせいのように語られる時代ですが、前向きな気持ちでネットに向かえるという意味ではありがたい2冊です。梅田氏はネットについては楽天主義だと言います。氏はネットの技術面の性格について、次の5点の希望を挙げています。
  1.  ネットが「小さな弱者」(個人、小資本、小組織)との親和性が高い技術であること。
  2.  ネットが人々の「善」なるもの、人々の小さな努力を集積する可能性を秘めた技術であること。
  3.  ネットがすべての人々に開放された技術であること。
  4.  ネットが「個」の固有性を発見し、増幅することにおいて極めて有効な技術であること。
  5.  ネットが社会に多様な選択肢を増やす方向の技術であること。
  このうち私が最も共感するのは(2)で、人々の「善」によって成り立っている部分がネットには多いと思う点です。web1.0時代から私たちはフリーソフトを便利に使い、見ず知らずの人の撮影した画像データを(必要な場合にはメールで使用の依頼をして)使っています。 誰もが天気から電車に乗ることまで、あらゆる疑問をネット上で解決している現状です。しかもその(直接的な)代価を支払うわけではありません。
  特に個人のページやブログにおける、一つひとつはささやかではあるけれど、トータルとしてとてつもなく大きなみんなの「善意」を感じないわけにはいきません。自分の研究結果や、知りえた情報をみんながネットに持ち寄ることで、この巨大なデータベースは成り立っているのです。
  それで、梅田氏の新しい新書が出たことを知り、読んでみました。
   実は読んだのは昨年なのですが、読んだ感想をどう書いたものか答えが出ず、何ヶ月か置いたままにしていました。というのは、初めから書名をちゃんと理解できていたら、どうということはないのですが、「いかに働き、いかに学ぶか」のターゲットがどうも30代から40代半ばに向けて書かれているのです。その年齢を超えてしまった私は、これをどう読んだらよいのか。
  先に読んだ2冊と少しだけ傾向が違いますが、けっして、この本が面白くないとか、ウソばっかりだとかいうものではありません。梅田氏の長年の経験に裏打ちされたスリリングな内容であることは間違いないのです。きっと、この本で勇気付けられた若い人が山ほどあるに違いない。たまたま、どうも自分はその年齢でないらしいと気づいただけのことです。
  おじさんはどのようにネットに付き合いをしていけばいいのか。「老人のための(私にはまだ少し時間がありますが)ウェブ時代をゆく」なんて書いてもらえないものですかね、梅田さん。

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2 コメント

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Unknown (ini)
2008-04-15 21:25:32
私もずいぶん前に読んだので、すでに内容は忘れてしまったのですが(笑)

今にして思えば、おじさんのネットの付き合いも、別に難しく考えなくていいんじゃないかと思います。

とっつきで躓いてしまったおじさんは、ちょっと苦労するかもしれませんが、少なくとも、例えばきすけぐみさんのように普通にブログを書いているような方は、なんの心配もなくその進化にしたがって、利便性だけ享受して行けばいいように思いますね。

それからせっかくトラックバックして頂いたのに私のブログの設定で出来ずにすみませんでした。
ブログの発展の最初で話題になったトラックバックですが、結局これを利用して全く関係ないアダルトサイトからのトラックバックがあったりして制約をかけるようにしています。
それにたまに付く無関係の迷惑コメントにも困りものですよね(^^;)
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トラバありがとうございます (きすけぐみ)
2008-04-19 19:44:02
iniさま、いつもありがとうございます。

私も本気でおじさんはどうしたらいいんだなんて思ってはいませんよ。(^^;書いているうちに、どうオチをつけようかと思って…。
ブログくらいは管理していけるように思うのですが、いまだにトラバは経験がなくて…。逆にそちらからはっていただいたようでお手間をおかけしました。
私にもちょいちょい無関係なコメントやトラバがやってきますが、不思議なことに、管理人の目が離れたときにやってきて、「こらいける」となるとどんどん増えますね。
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