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なら瑠璃絵。8日の初日に行ってきました。まだ小雨が残る奈良公園。若草山はまだ雪で白い。
今年で5回目のなら瑠璃絵。もう今年はいいかと思っていたのですが、今年は発光ダイオードを60万個増やしたとニュースで言ってたので、よし見てやろうと路線変更。光り物のメイン会場、奈良県新公会堂へ行ってみました。
公会堂の入り口では、毎年の「しあわせココア」に加えて、「あったかもんグランプリ」もやっていました。グランプリはこの日だけのようですが、寒さを逆手にとって観覧者の気持ちに入り込みますな。大賑わいです。公会堂のロビーでは県内の市町村ごとの物産展。県全体で盛り上がろうぜと気合が入っています。
さて光り物の庭。18時少し前に電源が入れられ、歓声が上がる。さすがに60万個の増強はたいしたものです。公会堂の庭一杯に敷き詰められています。その様子は(写真でしか見たことはないのですが)長島の「なばなの里」のようです。
警備員が「足元に気をつけよ」「立ち止まらないでゆっくり進め」(そんなエラソーには言いませんよ)と連呼しますが、大混雑というほどでもなく、人の流れを邪魔しない場所なら立ち止まっての撮影も叱られません。
今年が初めてだと思いますが、無料エリアと有料エリアの区別がされました。というのは、願いを書き込んだ花短冊(有料)を結び付けるところへは「冬七夕ロード」という、発光ダイオードの海の中の道を通っていくレイアウトになっているからです。タダ見の人は光の海を外側から見てね、お金のある人は海の中を歩いて短冊を結わえに言ってねという具合に差別化したのです。それも、このイベントの財政をしっかりしたものにするには当然の動きでしょう。私のような一人モンは腹も立ちません。
発光ダイオードの海は公会堂東側の大きな庭園。そしてもうひとつ、北側の池のあるエリアもダイオードがいっぱい。こちらには光り物の鹿の親子がいて、結構人気のようです。そして海のない奈良県にイルカの光り物が数頭。近鉄東大阪線に乗って海遊館からやってきたのかな。
公会堂の庭を一回りして、今度は公会堂の2階に上がってみました。ロビーとギャラリースペース。ここがなかなかいい絶景ポイントです。建物の中で暖かい。光の海をガラス越しに見下ろせる。おまけに、テーブルも椅子もある。なのに、これが宣伝不足か、人がほとんどいなくて静かです。私のような一人でカメラをぶら下げて来た者にはどうでもいいようなところですが、カップルが静かに楽しむにはいいところかも。ここからの俯瞰撮影もいいのですが、写真を撮るにはガラス面の写りこみに注意。それに屋内で暖かいので、レンズの曇りには注意が必要です。
それから庭園に下りてもう一回り。
私の横で楽しんでいた熟年の夫婦いわく、「なばなの里より、こっちのほうがずっといい」人々の会話の中で「なばなの里」という言葉を何度か聞きました。トータルして考えると、スケールの大きさ、派手さは「なばな」の勝ち。しかし、その分人も多く、有料でもある。静かに楽しむにはこちらのほうが上だということのようです。
なら瑠璃絵は14日の金曜日まで。最終日は花火もあるそうです。
「しあわせ回廊 なら瑠璃絵」のパンフを眺める。次のように書かれています。
「しあわせ回廊なら瑠璃絵」は、早春の2月に奈良を代表する三社寺(春日大社、興福寺、東大寺)を幻想的な「光の回廊」でつなぎ、美しく神秘的に瑠璃絵の世界に皆様を誘います。それぞれの社寺で手を合わせて頂くことでしあわせが訪れ、そして小さな祈りの数々が大きな平和の祈りとなって世界に届くようにと願いを込めて開催されます。
あらぁ。結局石清水八幡宮に参らずに満足して帰ってしまった「仁和寺にある法師」のような、いやいや、手も合わせていないのだから法師よりもずっとずっと劣る私でした。
いつも読みやすいブログで、名文だで感嘆しているのですが、今回「県下市町村」というところが気になりました。
「けん・しもいちちょう・むら」と読み間違いそうです。「県内」の方が、県が偉そうでなくていいのではないですかね。ご検討くださいませ。
指摘されるまでまったく気づきませんでした。おっしゃるとおりですね。「しもいちちょう」に読めるなんてこれも意外な発見。
早速、訂正いたします。ありがとうございました。
もっとも、バレンタインデーにおじさん一人でカメラぶら下げて行くつもりもありませんでしたが。
恋人達にはかわいそうな雪だったかも知れませんね。