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このまま金沢で乗り継げば、14時前に富山に到着するのですが、実は富山で14時開始予定の会議に出席したい。となると、どこかでスキップ、つまり特急を使う必要があります。特急に乗るためには特急券と乗車券が必要です。できるだけ出費を抑えながらスキップしたい。時刻表を指で辿って確認します。芦原温泉で下車し、「しらさき」を使って金沢までワープ。金沢からふたたび普通電車に乗ると13時過ぎに富山に到着できます。なんだかサスペンスドラマのアリバイ作りみたいだと思いながら、芦原温泉駅で慣れ親しんだ普通列車を降りました。この時間ですから温泉客もほとんどいず、静かな静かな駅です。
しらさぎ3号に乗り込んで車掌室へ行き、金沢までの自由席特急券と乗車券を買います。2100円也。金沢まで37分。自由席は6割くらいの乗車率でしょうか。特急というのはリッチなものです。車内の静粛性が違います。通勤用電車と違って、窓から入り込む走行音がシャットアウトされているように思われます。それに、客もみんな静かに過ごしています。寝ているか新聞や本を読んでいるか、イヤホンで音楽を聴いているか。さっきまで乗っていた列車とまったく雰囲気が違うのが感じられます。
そうこうしているうちに、金沢到着。8両編成のしらさぎ3号はこの金沢で分割され、前5両は富山へ、後ろ3両は七尾線に入って和倉温泉へ向かうそうです。今日はよく列車の分割にあう日です。
金沢駅は高架駅ですが、ホームの上もビルになっているのでしょうか。空が見えず、直射光が指しません。札幌駅とか上野駅の印象に近い。次に乗る予定の列車は4番ホームから出るというので階段を下りてエスカレーターで上って…。何かが違う。エスカレーターで急ぐ人のために空けておくのが右側。そう、ここ金沢はエスカレーターに限っていえば、東京圏であることに気づいたのでした。4番ホームは3番5番ホームの富山寄りの端っこに作られた行き止まり線。ホームの橋まで結構歩かなければなりません。2両編成のステンレス車に乗り込んで1時間強。
北陸本線と平行して工事中の北陸新幹線の高架が走っています。車内から眺めるに、あとは架線を張るだけのように見えます。新幹線が開通すると、特急街道の北陸本線も様子がガラッと変わるんでしょうね。途中津幡と高岡で特急に道を譲りながら富山に無事到着。会議には間に合いそうです。
(つづく)
また、よろしくお願いしますね。