以前から一度訪ねてみたいと思っていたのですが、4月下旬に訪れることができました。
その「以前から」ですが、いつ、この芸術の森ができたのだろうと探してみました。『うだ観光ナビ』には次のように書かれていました。
「2006年10月、地域とアートを融合する「室生山上公園芸術の森」が完成したのです。」開園20周年もそんなに先のことではありませんね。
その「以前から」ですが、いつ、この芸術の森ができたのだろうと探してみました。『うだ観光ナビ』には次のように書かれていました。
「2006年10月、地域とアートを融合する「室生山上公園芸術の森」が完成したのです。」開園20周年もそんなに先のことではありませんね。
そもそも芸術の森を、どうしてこんな山の中に作ったんだろうと思いますよね。情報を整理すると次のようになります。
・室生出身の彫刻家に井上武吉という人がいた。日本を代表する彫刻家で、箱根にある彫刻の森美術館の設計を担当した人である。
・井上武吉は、衰退しつつある室生村のために「森の回廊計画」(室生村に自分の彫刻作品を配置し、美術館を巡るように、人々に村巡りをしてもらう)を構想した。村もその計画に賛同し、『むろうアートアルカディア計画』(1997年)を策定し計画は動き始めたが1997年に武吉が逝去。
・武吉の意志を引き継いだのが、武吉の親友でもあったイスラエル出身のダニ・カラヴァン氏。1998年に初めて室生を訪問した。
・カラヴァンは、村のコンセプトに共感し、デザイン、設計、監修を担当した。工事は2001年~2005年。オブジェは全部で12。
・そのカラヴァンも2021年に逝去した。
山上という言葉が示すように、この公園は山の上にあります。ちょうど、室生寺から川(室生川)を挟んで南西側の斜面、集落の間を上って森の中に入ったところにあるので、外界からは隔離された空間です。もともと、この場所は地すべり対策の跡地を利用した公園だということですから、この空間はふたつの味(地すべり対策と芸術空間)があるわけですね。
どれくらいの人が訪れているのかを調べてみたら、現在は年間7000人程度のようです。これまでのピークは2008年の12800人。「宇陀市室生寺門前および室生口大野駅周辺地区まちづくり基本構想」(平成29年3月 奈良県)に情報がありました。
年間7000人だとすると、開園日は年間260日くらいですから、1日当たり27人くらいの来園者ということになります。
でも、この公園が結構面白い。私が訪れた日は雨が上がるかどうかという日でした。到着時は雨が上がり、山に霧がかかっていました。空気もしっとりとして、思ったほど人も多くなく、芸術に縁遠い私にも散策を楽しむことができました。新緑が瑞々しくてよかった。冬の2か月間は休園になるそうですが、季節を変えて訪ねてみたいと思うところでした。第3の島(ステージの島)でスターダスト☆レビューのライブをやってくれないかなと思うくらいです。
ただ、室生寺の前から公園までの道路は集落の中の細い道しかありません。クルマの運転には気をつけてください。
あっ、そうだ。井上武吉さんなんて人、教養のない私はまったく記憶になかったのですが、彼の作品に触れていたことがわかりました。国道165号線沿いの道の駅宇陀路室生にある球体のオブジェが武吉の作品だったことがわかりました。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます