ぶろぐのおけいこ

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兼六園 コロナの夏の百万石(1)

2021-08-22 19:39:05 | PiTaPaより遠くへ

 ご主人様の慰労のためと称して、金沢に参りました。

 まずは兼六園。兼六園に行くのは、数えてみると40年とちょっとぶり。

 19の夏の終わり、長野からの帰りに夜行急行「越前」で早朝に金沢に着きました。金沢といえば、兼六園くらいしか知らなかった私は、周遊券の途中下車で兼六園を目指したのでした。バスに乗るのが苦手な私は、駅から兼六園まで歩いたはずです。途中、武家屋敷を通ったような…。何しろ遠い昔の話です。よく覚えていません。ネガを引っ張り出してみました。1980年8月27日ごろのことだということはわかりました。

 車を置いて、桂坂口料金所から入ります。おそらくこの庭園で一番有名な景色であろう、徽軫灯籠(ことじとうろう)と虹橋(にじばし)はすぐ。そうそう、前回来たとき(40年以上昔ですが)、この橋の上で灯篭をバックに写真を撮りました。当時、「自撮り」なんてできるはずもなく、一眼レフを近くの何かの上に置いてセルフタイマーで撮りました。考えてみると、自分を写真の中に写したいという欲求は、この年になってほとんどなくなってしまいました。若いころは、「行ったぞ」という証拠が欲しかったのでしょうね。

 ネガをスキャンして、画像データをネガポジ反転してみました。白黒にしてみると輪郭くらいは確認できました。

 園内には観光客は少ない。密になりたくてもなれないくらいです。しかし、暑い。樹木の中とはいえ連日の猛暑で空気もカラカラ。季節によっては桜をはじめ、多くの花で楽しめるのでしょうが、この季節では女郎花が見えるくらいです。その中で我が物顔なのはカラス。彼らは行動も元気なら鳴き声にもハリがあるというもの。管理事務所の悩みのタネなのでしょうね。兼六園の外でもゴミ収集用のペールには網がかけてありました。

 根上がりの松とネーミングされた松がある。前田斉泰が植えたということですから、樹齢150年ほどになるでしょうか。根上がりの松ってわざわざ作るんだそうです。盛り土をしたところに松を植えて、あとから土を取り除くのだそうです。なんとも松に可哀そうな方法ですね。たまたまですが、半年ほど前、伊勢物語の勉強で愛知県知立市を歩きましたが、そこにも根上がりの松があったことを思い出しました。

 近頃は、前撮りなんて言って、結婚披露宴のために先に衣装を着て写真をカメラマンに撮ってもらうというのがありますが、この暑い日に前撮りの一組がありました。もちろん二人は和装。ご苦労様なことです。どうぞ、お幸せに。一方時雨亭の横の水路では、件のカラスくんが一羽、行水をしておりました。

 瓢池(ひさごいけ)では、何人かのカメラマンが三脚を立てて望遠レンズをつけたカメラを空のほうに向けています。この大きな赤松に何か鳥がいるのだろうかと思うのですが、みなさんがファインダーを覗くのではなく、リラックスしているところを見ると、今は被写体が不在なのでしょう。帰って調べるとアオバズクというフクロウの仲間がいるらしい。

 日本庭園に不似合いな噴水がありました。なんとも妙な感じ。噴水は西洋のものでしょうからね。しかし、園の説明によれば、藩政末期に作られたものだということです。そして、日本で最古の噴水だとも。百万石、やるもんです。

 暑い中、園内をよく歩いたと思いますが、明日再びここを訪れるとは思ってもいなかったのでした。

(つづく)


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