社会人から教員に ~40代後半での教員採用試験体験記~

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25年度合格発表

2012-10-21 11:25:00 | 教員採用試験
一昨日は平成25年度東京都公立学校教員採用候補者選考の第二次選考合格発表がありました。合格された皆様、おめでとうございます。昨年も書きましたが、社会人経験者特例で受験して合格された方は、今後は現在の勤務先の円満退社が目標になります。例年ですと12月初めまでに受験資格確認のための在職証明書を出さなくてはなりませんので、これを勤務先に依頼する時点で「来年3月31日までに退職する」ことを告げる必要があります。ぜひとも計画的に進めていただければと思います。

今年度の都教員採用選考の結果ですが、なんといっても目立つのが5.7倍に大幅上昇した倍率でしょう。昨年が4.5倍、平成23年度が5.2倍、22年度が4.7倍、倍率低下が話題となった21年度が3.6倍ですので、この5年間での最高倍率です。この上昇の理由について、私は、昨今の経済状況により公務員人気が高まったことと、団塊の世代大量退職による教員採用数大幅増加時期がそろそろ終了することが重なったためであると推測しています。

昨年より1.5~2倍以上倍率が上昇した校種・教科・科目等は、中高数学(3.8→7.1)、中高物理(3.1→5.9)、中高化学(3.2→6.0)、高校情報(4.4倍→14.5倍)、高校商業(9.8→15.4)、養護(5.7→11.3)です(昨年倍率が3倍以下の教科は除く)。採用規模が最も大きい小学校の倍率も昨年の3.2倍から4.1倍に上昇し、この5年間で最も高い数字になりました。さらに注目したいのは、小学校で採用見込者数より名簿搭載者(合格者)数が下回り、これまで採用見込者数より400~500人多く合格させていた中高共通でもわずか69人しか上乗せ合格させていないこと。これは、合格しても採用を辞退する人が減った(あるいは減ることを予測している)ためと考えられ、今回の大幅な倍率上昇の原因として推測した「昨今の経済状況により公務員人気が高まったこと」の正しさが裏付けられる変化です。

さて、取り急ぎ、今年度の社会人特例受験者の合格者数と倍率(応募者数ベース)の推測をしてみましたので掲載します。推測手法と注意点はこれまでと同じです。

「平成25年度都教採・社会人特例受験者の合格者数・倍率推測<一般受験>」
※( )内は前年の推測  ※倍率は応募者数(推測)ベース

小学校:96(100)人、6.5(6.9)倍 <499(651)人、7.0(5.6)倍>

中高国語:17(20)人、9.7(10)倍 <98(131)人、9.6(7.6)倍>

中高地歴:15(13)人、14(19.2)倍 <46(90)人、26(14.9)倍>

中高公民:9(9)人、15.6(21.7)倍 <26(35)人、23.1(16.6)倍>

中高数学:17(33)人、8.5(4.8)倍 <82(159)人、11.7(5.4)倍>

中高物理:4(8)人、10(5.6)倍 <25(44)人、7.7(4.1)倍>

中高化学:7(16)人、7.1(3.9)倍 <34(48)人、8.4(4.8)倍>

中高生物:8(8)人、6.3(8.8)倍 <34(36)人、8.2(7.8)倍>

中高英語:35(34)人、8.1(9.1)倍 <150(143)人、7.1(8.3)倍>

中高音楽:1(0)人、20?(-)倍 <15(13)人、20.9(24.6)倍>

中高美術:4(2)人、8.8(17.5?)倍 <17(20)人、15.2(22.5)倍>

中高保体:14(13)人、12.5(13.5)倍 <87(83)人、17.8(19.2)倍>

小中音楽:3(2)人、13.3?(12.5?)倍 <16(17)人、17.2(18.2)倍>

小中美術:3(4)人、11.3?(11.3)倍 <29(27)人、7.8(7.8)倍>

小中高家庭:2(2)人、15?(25?)倍 <13(5)人、14.6(37)倍>

中学技術:7(4)人、2.9(6.3)倍 <19(21)人、3.7(4.5)倍>

高校情報:1(4)人、20?(3.5)倍 <3(2)人、15?(12.5?)倍>

高校商業:3(0)人、15?(-)倍 <2(8)人、45?(7.5)倍>

高校工業機械:4(3)人、3.8(7.7?)倍 <3(1)人、5.7(12?)倍>

高校工業電気:3(1)人、3.3?(15?)倍 <5(3)人、3.4(5.7?)倍>

高校工業建築:1人、10倍? <2人、9倍?>

高校工業工芸:2人、2.5倍? <1人、9倍?>

高校農業園芸:0(1)人、-(8?)倍 <1(2)人、28?(16?)倍>

特支小学部:4(2)人、17(32.5?)倍 <18(7)人、12.2(25)倍>

特支中技術:3(0)人、1?(-)倍 <3(5)人、2?(2)倍>

特支中高国語:4(4)人、5(6.3)倍 <5(11)人、10.2(5.5)倍>

特支中高社会:0(3)人、-(21.7?)倍 <1(4)人、145?(35)倍>

特支中高数学:5(10)人、3(1.5)倍 <7(9)人、2.3(1.9)倍>

特支中高理科:5(7)人、2.2(2.9)倍 <8(5)人、2.1(2.4)倍>

特支中高英語:3(3)人、10.7?(10.7)倍 <4(5)人、7.5(6.8)倍>

特支中高保体:8(6)人、4(5)倍 <20(13)人、6.3(9.2)倍>

特支小中高音楽:1(3)人、18?(4)倍 <11(14)人、3.8(3.4)倍>

特支小中高美術:4(7)人、4.3(1.9)倍 <8(15)人、4.6(3.4)倍>

特支小中高家庭:3(7)人、5?(1.6)倍 <7(9)人、3.1(2.2)倍>

特支自立:2(1)人、2.5?(7?)倍 <2(1)人、2.5?(2?)倍>

養護:7(10)人、23.6(14.5)倍 <55(90)人、18.2(9.7)倍>

今年度の都教採の社会人特例については、全体的に倍率が上昇した高校情報、養護、中高数学、中高物理、中高化学において、同様に倍率が上昇しました。ただ、全体の倍率が大幅に上昇した高校商業については、昨年はいなかった社会人特例での合格者が3人出ています。その他の校種・教科・科目等においては昨年比での大きな変化はありませんが、私が一昨年合格した中高地歴での社会人特例での合格者が一昨年4人(私を含む)、昨年13人、今年15人と年々増加しており、少なくとも私が採用されたことによる悪影響は出ていない模様です(笑)。