社会人から教員に ~40代後半での教員採用試験体験記~

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初めての添削結果

2010-11-28 23:57:00 | 教員採用試験
「初論作文」を提出した2月7日、初めて教室で「90分間で1,500字の論作文執筆」を経験しました。問題は1回目と非常に似たものだったため、前回4時間かけて苦労して「でっちあげたもの」をもう一度書き直すような感じです。実質2度目なので、1回目より文章構成を明確にでき、戦友である教職教養参考書で得たばかりの教育関連用語も盛り込むことができました。この時、「構想が固まっている内容を書く」「静寂な教室で書く」ことが、自宅で新たに構成を考えながら書くより、はるかに執筆スピードが上がることを実感しました。とはいえ、文章の後半は「殴り書き」ではないものの「かなり急いで書いた字」になってしまったのですが・・・・。

そして翌週、2月14日の講義前に、事務室で添削・採点された「初論作文」を受け取りました。ドキドキしながら見てみると、総合評価A、5つの評価基準もすべて「よい」です。講評欄には「興味深く読み進めることができた」「題意を見事に捉え、論述もよく整理」「合格に近い論作文」など、「そんなに褒めていただいていいの?」とこそばゆくなるくらいの高い評価でした。

添削者欄を見ると、講義をされているN先生ではなく、別の先生の印が。後でわかりましたが、添削や面接を担当されているS先生の印でした。70~80人の受講生の論作文添削や面接指導は一人ではできないため、N先生の他に、添削や面接のみを担当されている先生が数人いらっしゃるのでした。

さて、A評価に舞い上がった状態が落ち着くと、講評の後半部分に「良い授業が生徒の学校生活等に波及する、等の広がりにふれられると良い」との記載があり、さらによく見ると小さい字で、「わかりにくい文でしたね」「今回の問題ではこれでいいが、何か足りない。生き方や生きる力等々という視点が。」という主旨のN先生からの講評が、追記のような形で書かれていました。どうも私の「初論作文」は、日々の広報業務で文章執筆力を鍛えられたおかげで、文章表現や説得力、題意把握等は問題ないものの、授業以外の生活とか生き方の指導について触れておらず、広がりに欠ける内容だったようです。

同時に返却された「2回目の論作文」の方も総合A評価で、こちらの講評には「わかりにくい」という指摘はなく、「初論作文」よりさらに高い評価コメントをいただきました。しかし、後半が「かなり急いで書いた字」だったせいか、表記については「ふつう」評価でした。

そうこうするうちに、この日の前半の講義が始まりました。1時間半後には3回目の論作文を書かなければなりません。講義を受けながら、2枚の添削結果と、今まさに聞いている「教えられたて」の執筆テクニックをミックスして、改善点を頭の中で整理してみました。

1.論文の構成をわかりやすく明確にする(前半:考え、後半:実践)
2.学習指導だけでなく、生活指導的内容にも触れる
3.教員採用試験の論文として、教職教養ワードを入れ込む
4.添削で指摘された、自分の字の誤読されやすいクセを直す
5.90分間で1,500字程度を丁寧に書くため、スピードを上げる

この5つのポイントに気を付けながら臨んだ3回目の執筆。今回の問題は学習指導テーマではなく、生活習慣&規範意識です。実はこのテーマについては日頃から書いてみたいと思っていたので、書く内容や文章量にはあまり苦労せず、1~4のポイントは結構上手く対処できました。今回も一番大変だったのは時間配分です。

問題文を読んで題意を把握、そのテーマで自分が書きたい内容を決めて全体構成を問題文の余白にメモ書き、書き出しで文章全体の表現トーンを決め、あとは当初構想に沿いながら、所々にジャストアイデア的に熱意・使命感・時事ネタ・ちょっと気の利いたフレーズ等を散りばめて書き上げる、いうのが私の書き方。ところが、慣れないうちは、書きたい内容が決まっても書き出しの表現トーンに「型」ができていないため、何度か書き直しが必要でした。これに時間を取られてしまうと、頭の中の書きたいことを丁寧な字で原稿用紙に形にする時間が不足してしまうのです。

これで失敗したのが「2回目」です。そしてこの「3回目」は、書きたいことがありすぎて文章量が多くなってしまい、時間不足と字数超過の両方で肝を冷やすことに。結果として「全部で1,589字なのに、まとめは2行」という構成になってしまいました・・・・。

というところで以下次回です。

初講義と初論作文

2010-11-21 19:51:00 | 教員採用試験
最初の講義日は今年の1月31日。この日は初回なので、講義に先立ち、事務室の美しいおねえさまのTさんから、受講方法や施設利用等についてのオリエンテーションがありました。最大で100人くらいは入れそうな大きめの教室に、70~80人くらいの受講生。その多くは20歳代くらいの若者で、中年に見える方々が2割くらい。覚悟していた通り、たぶん私は最高齢のような感じでした。

10時30分から講義開始。講師は、公立学校およびその教員採用の世界で多くの実績をお持ちになり、今はリタイアされていると思われるご年齢のN先生。1回目は、前期のシラバス説明、および、論作文の基礎・基本と面接試験の臨み方等についての、概要的なお話でした。そして12時10分からは実際に論作文の執筆演習です。

ところが、この日は14時からPTAの会合があり、主催者であり司会の私は休むわけにはいきません。安くない授業料を払ったにもかかわらず、いきなり2回目を欠席です。インターバル時間にN先生のところに行き、申し訳なさそうな雰囲気を極力醸し出しながら
「事務の方には申し上げたのですが、私は子供の学校のPTA会長をしていて・・・・」
と、事情を話しました。すると、むしろ激励され、論作文は来週の講義前に出してくれれば良い、とおっしゃっていただきました。こうして初日は、論作文の問題用紙と演習用原稿用紙を受け取って、校舎を出たのです。

またたくまに数日が過ぎた夜。その日は比較的早く仕事が終わったので、帰宅後、部屋にこもって初めての論作文執筆にチャレンジしてみました。本番と同じように、机には問題文と原稿用紙と筆記具だけ。しかし、本番と大きく異なるのは、すでに私は問題を知っていて、戦友である実務教育出版「差がつく論文の書き方」の作例を読んで、「だいたいこんな構成でこんなことを書こう」という考えが頭の中にあったことです。

おもむろにシャープペンを握り、考えていたことを書き始めた私。ところが、この十数年、PCで文書を書くことに慣れすぎたせいか、自分としては丁寧な字を「早く」書くことができません。また、途中で書き直したり入れ替えたくなったりしても、当然PCのように簡単にはできません。どんどん時間は過ぎ、順調に増えていくのは消しゴムのカスばかり。おまけに、途中で構成に迷い、似たような文章の繰り返しになったり。手には変な汗がじわ~っと広がり、ペンが滑るように。こうして90分の制限時間は瞬く間に過ぎ、ところどころは戦友に相談(参考書を見た、ということ^^;)し、深夜遅くになってようやく1500字強の「初論作文」を「でっちあげ」たのです。

「PTAの会合がなかったら、あの教室でこんな思いをしていた」と考えると、私はむしろツイていたのかもしれません。

2月7日の日曜日、2週目の講義開始前、私は事務室にその「初論作文」を提出しました。逆に、前回書いて提出した人たちは、添削および採点(良い順にA・B・C・D・Eの5段階)されたものを受け取っています。その日の前半の講義では、前回提出された論文の講評が行われましたが、A評価はなかったとのこと。合格レベルの論作文を書くのは結構難しいようです。私の「初論作文」の添削および採点結果がわかるのは来週2月14日の講義前。はてさて・・・・?

というところで、次回をお楽しみ(?)に!


最初に買った参考書

2010-11-17 06:19:00 | 教員採用試験
私が受講を申し込んだのは「論作文・面接対策(社会人・講師経験者特別選考)」というコース。毎週日曜日、10時30分~12時と12時10分~13時40分の2回の90分講義を、1月最終週から3月第2週までの前期と4月第3週から6月第2週までの後期に分けて合計28回受けるものです。ここで困ったのが、講義日程がPTAの会合と何回か重なること。そのうちの1回目がさっそく来週2回目の講義です。何せ会長で、会合の主催者&司会なので、休むわけにはいきません。

「いきなりですみません。実は来週の2回目が受けられないのですが・・・」
すると、やはりその後大変お世話になる、事務室の「デキる」感じの美しいおねえさまが、間髪置かずテキパキと回答してくださいました。
「大丈夫です。2回目は論文執筆なので、ご自宅等で書き、翌週出していただければ結構です。ただし、添削してお返しするのは1週遅れになりますが。」
「あ、そうですか。それは良かった・・・・って、いきなり最初の日から執筆?」
そうなのです、このコースの論作文対策の日は、10時30分~12時が座学、12時10分~13時40分は本番と同じように実際に執筆する、という構成だったのです。

なお、座学の方を欠席した場合は、「DVD無料補講システムがあるから万一の欠席時も安心」(byパンフレット)。

・・・・この辺の記述にはCMっぽさが漂いますが(中略)、私は河合塾からこの件について(以下略)。

仕事が広報なので、報道資料の作成や記事原稿執筆・添削等で文章は書き慣れています。とはいえ、教員採用試験のための教育論作文を書いたことは、その時点では一度もありません。申し込み時にテキストを貰いましたが、そんなには分厚くなく(というか薄い^^;)、「書くための心得」「コツ」「べからず集」的な内容で、作例は載っていません。まずは「合格レベルの教育論作文とは、どんなことをどんな構成でどのくらいボリュームで書いてあるものなのか」を知りたいと思いました。

なので、申し込みを済ませて外に出た私は、まず本屋を探しました。幸い、ここは大都会・新宿。大通りの向こう側に大きめの本屋がすぐ見つかりました。初めて行く公務員試験参考書コーナーで、初めて探す教員採用試験参考書。何冊かあった論作文参考書の中から選んだのが、実務教育出版「2010年度版教員採用試験 差がつく論文の書き方」です。選んだ理由は、作例がいろんなテーマ別にたくさん載っていて、かつ、レイアウトが工夫されていて見やすいこと。私は、文章がだらだら書いてあるだけで、ビジュアルが読みやすく工夫されていない参考書は嫌いなのです。
また、同時に、同じ出版社の「2011年度版教員採用試験 教職教養らくらくマスター」も購入しました。ガイダンスで「社会人特例は論作文と面接だけだが、教職教養の知識が絶対必要」と聞いたからです。そして、この後、この2冊の本は通勤カバンにいつも入っている「戦友」になったのでした。

・・・・この辺の記述には「個人の感想です」というテロップが出そうですが、私は実務教育出版からこの件について(以下略)。

あ、予備校通いに入る前に今日の出勤時間が迫ってきてしまいました。すみませんが続きは「待て次回!」ということで。

情報収集その3

2010-11-14 01:52:00 | 教員採用試験
話は少し戻りますが、予備校をWeb検索した際には他の学校もヒットしました。しかし、一般・教職・専門教養と論文・面接対策がセットになった、学費が数十万円の総合コースがメインだったり、試験分野別のコース設定だけだったりして、社会人・講師経験者向け特別対策コースを開設していたのは、私が気付いた限りでは河合塾KALSのみでした。

そのコースの授業は日曜に設定されていて何とか私でも通学できそうでしたし、授業数が少ないので当然ですが、学費が前後期合わせて十万円台だったことから、とにかく無料ガイダンスを聞いてみよう、と考えたわけです。

さらに話を戻しちゃいますが、そもそも私が東京都を受けようと考えた理由(年齢条件以外)は、「東京で育ち、ずっと東京に住んでいる」、「東京の公立小・中・高で学んだ」、「子供二人も東京の公立学校に在学している」、「子供の通う学校のPTA会長をしていた」からです。
・・・・これじゃあ、東京都以外を受ける方が変ですよね(笑)。

さて、ようやく前回の続きをお話しします。

日時は2010年1月23日(土)14:30、場所は西新宿の河合塾KALS(新宿校)です。ガイダンス名は「合否を分けるポイントはここだ!~論作文対策術~」。本当は1月17日(日)に開催された「特別選考(社会人・講師経験者)で合格を得るために必要なこととは【合格者講演同時開催】」を聞きたかったのですが、気付いた時には終わっていたので致し方ありません。

早めに会場に入って、若い子たちに「あんなオジサンも受けるの?」という好奇の目で見られにくい、できるだけ端の目立たない席に座ろうと思っていた私。ですが、駅から意外と距離があったのと、駅寄りにある河合塾の別校舎に間違えて入ってしまったことから、到着したのは開始5分前。すでに会場はほぼ満員で、目立たない席には座れませんでした。しかし、20歳代くらいの若者が中心の参加者の中に、中年に見える方々が予想以上にいらっしゃって、とりあえずほっとしました。

お話をされたのは、その後大変お世話になる、素敵なおねえさまチューターのNさん。教員採用試験における論文の評価観点、教育論作文を書く心構え、そして東京都の特別選考(社会人・講師経験者)で求められる論作文のポイントや試験情報等をわかりやすく説明いただきました。「これ、タダで聞いていいの?」って感じ。と思っていたら、当然ですが最後に受講の勧誘と、無料ガイダンス参加者向け特典の説明がありました。

ざっくり言うと、「論作文・面接対策(社会人・講師経験者特別選考)」コースは人気があって空きが少ない、授業は来週日曜から始まる、今日の参加者には申し込み特典がある、とのこと。これを聞いて、Nさんのご説明で、すでに「ここで真面目に勉強すれば合格できるかも?」という気分になっていた私が躊躇するわけがありません。

ガイダンス終了5分後には、事務室で受講申し込みをしている私がおりました。
ちなみに授業料支払いはクレジットカードOKですので、来年受ける人は参考にしてください。
・・・・この辺の記述にはCMっぽさが漂いますが、すべて事実で、私は河合塾からこの件について金銭等の提供は一切受けておりません(笑)。

こうして、まず、「40代後半での予備校通い」が始まったのでした。・・・・以下次回!

情報収集その2

2010-11-12 03:01:00 | 教員採用試験
いきなり現在の話に戻ってすみませんが、10日は採用説明会でした。場所は日比谷公会堂。人生46年11か月にして、初めての入場です。

日比谷公会堂といえば、1960年の浅沼稲次郎氏(当時の日本社会党委員長)暗殺事件。比較的前の方の右側に座り、「山口二矢はこの辺から舞台に上がったのだろうか?」などと思いながら講演や説明を聞いていました。

自分のようなオジサンはあまりいないのでは?と思っていたのですが、予想よりはずっと多くの「中年に見える方」がいらっしゃって安心しました。そこが、24年以上前に経験した民間企業の内定式との最も大きな違いです。

さて、前回の続きです。
何せ初めての受験で、情報があまりにも少ないため、真っ先に思いついたのは「予備校を探してみよう」ということでした。それも、「社会人経験者の特例選考受験対策科」のあるところを。

早速「教員採用」「社会人経験者」「予備校」等のキーワードでWeb検索すると、自宅から通える範囲内では河合塾KALS(新宿校)に「社会人・講師経験者特別対策」というコースがあることがわかりました。さらに、すでに数日前に、無料の試験情報ガイダンス&合格者講演が行われていました。

「しまった、出遅れた」

が、よくサイトを調べてみると、論作文対策の無料ガイダンスがその週末に行われることがわかり、藁にもすがるような思いで電話し、参加予約しました。時に2010年1月20日(たぶん)。今思うと、この時に参加を決断していなければ、今の合格はありませんでした(断言)。

※参考:河合塾KALSの、今の「無料の試験情報ガイダンス」ページ
https://kjp.oo.kawai-juku.ac.jp/kag/kals/guidance/sys/gai20.php

そして2010年1月23日(土)、私は新宿に向かったのです。・・・・以下次回。