社会人から教員に ~40代後半での教員採用試験体験記~

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いよいよ一次試験

2010-12-30 09:05:00 | 教員採用試験
4月18日、約1か月ぶりに河合塾KALS新宿校に登校すると、なんと人がぎっしり!後期から新入学の生徒さんが多数加わったためです。事務のおねえさまの口ぶりでは、当初想定を超えた生徒数になっているようで、改めて合格への道のりの険しさと、試験の倍率上昇を予感しました(実際、上昇しました)。

後期講座は7週(14回)で、そのうち論文対策(執筆含む)が4週、面接対策が3週です。論文執筆は4回ともA評価+◎をいただき、面接の方も、最初の失敗を繰り返さないよう肝に銘じて臨み、また、本番の面接に近い経験を積めたことから、自己判断ではありますが、かなりレベルアップできたように感じました。

こうして後期講座は6月13日に終了し、いよいよ一次試験(論文)を迎えることになったのです。実は試験本番の半月前の6月26日に、本試験を想定した受講生対象の模擬試験があったのですが、今思うとこれが非常に重要でした。この模擬試験では、論文執筆が1か月弱ぶりであったために「自分の得意パターン」を少し忘れてしまっていて、「A評価とB評価の間くらい」の評価だったのです。最後の最後で初めて「A評価」を取れなかったため、これはかなりショックで、気持ちがかえって引き締まり、試験本番直前まで改めて「自分の得意パターン」を身に着けなおすことに集中できました。

そして7月11日、一次試験本番の日がやってきました。会場は、杉並の明治大学・和泉校舎。

悩んだのは服装です。今年の夏は猛暑で、もちろんこの日も非常に暑く、できるだけ涼しい服装で行きたいのが本音です。勤務先はクールビズを採用しており、いつもは基本的に「半袖&ノーネクタイ、上着なし」で出勤しています。ただ、それは、ロッカーに夏用上着とネクタイを置いていて、急な来客時には「そこそこのスーツ姿」になれるという状況下でのもの。面接試験なら迷わずダーク系スーツなのですが、今回は論文執筆のみなので、考えた末、「クールビズタイプの上着&スラックス&ネクタイ&長袖ワイシャツ」を選びました。会場での他の受験生の様子を見て、「そのまま」「上着なし」「+ネクタイなし」「+ワイシャツ腕まくり」を選択しようと考えたのです。

会場入口前では、この手の場所ではおなじみの「試験結果お知らせサービス」の呼び込みが。「結果はWEBで発表されるのに、何を好き好んで金払って申し込む必要があるのか」と思いながら、冷ややかな目で横を通ると、数名の受験生らしき方々が申し込みをしていました。あれは本当の客なのか、サクラなのか?

校舎の前には、受験教科・受験番号別に、教室番号を記した表が掲示されています。私の番号が割り振られていたのは、一番奥の古い校舎の中の、大きな階段教室。本試験らしく、受験生どうしの間隔はたっぷり確保されていて、予備校での練習時よりはゆったりしたスペースで書けそうです。ざっと見たところ、全員出席した場合で250人前後のキャパシティではないかと思いました。

さて、他の受験生の服装ですが、開場直後は、私と同じ「上着&ネクタイ派」と、「クールビズ派」が半々くらい。「上着脱いでネクタイ取って大丈夫かな?」と思案していると、開始時間が近づくにつれ、「色つきカジュアルシャツ&コットンパンツないしジーンズ」の方が増え、ついには「Tシャツ&半ズボン&サンダル」という、「ここは海水浴場か?」と不安になるようなファッションまで登場。私は自信を持って上着を脱ぎ、ネクタイを取り、ワイシャツ腕まくりという涼しい姿で試験を受けたのでした(笑)。

というところで、今年はここまで。新年1回目に続きます。皆様、良いお年を。

受験申込み完了

2010-12-23 22:30:00 | 教員採用試験
予備校通いをしながら、3月から4月にかけて、教員免許の書き換え、選考説明会への参加、受験申込みを行いました。

教員免許の書き換えですが、これは本籍地の変更によるものです。なので直接受験には関係ないのですが、この機会にちゃんと今の本籍地表記に書き換えておこうと思いまして。

申請して約1か月。届いたのは、氏名と生年月日の数字が手書きされていた、賞状のようなデザインの昭和時代の免許状とは大きく印象の異なる、今風のビジネス文書のような免許状。正直、前の免許状のデザインの方が重厚感があって好きでした。「こんなこともあろうかと、前の免許状のコピーは取っておいたよ」(←「宇宙戦艦ヤマト」の真田技師長の声でお読みください^^)。

春開催の選考説明会には、3月末の「中高共通向け」と4月半ばの「社会人・講師経験者向け」の2つに参加しました。配布資料、採用方法や傾向についての説明等についてはほぼ共通でしたが、後半の「現役教員に聞く」的なコーナーの出席パネラーがまったく異なっていて、前者は「若手教員2名」、後者は「30代以上(たぶん)の方2名」。

基本的にどちらか一方に参加すれば、選考関係の基本情報と、受験準備上で非常に重要な資料であるパンフレット「東京の先生になろう」や選考実施要綱、昨年の問題等の資料一式は入手できるのですが、私としては両方に参加して良かったと強く思いました。前者は「情報を早期に入手できたから」、後者は「私のような社会人経験者特例での受験者にとって、より有益な情報が多かったから」です。後者のパネラーの方々のお話は非常に興味深く、「やる気」を分けていだいたような気持ちでした。

さて、いよいよ受験の申込みです。申込み方法は、電子申請(インターネット)と郵送(簡易書留)の2種類。期間は、今年の場合は電子申請が平成22年4月1日午前10時から5月6日午後6時まで、郵送が平成22年5月7日(消印有効)まででした。

要綱には「できるだけ電子申請を御利用ください」とありますが、特に依頼されなくても、ネット申請の方が手書きしなくていい分、圧倒的に楽で、郵送料がかからない分、とても経済的です。もちろん私はネットで申込みました。・・・・その後、状況確認画面が相当長期間「職員による受付をお待ちください」のままだったので、「不備があったので受付されないのでは?」という恐怖を味わうことにはなりましたが(笑)。

こうして、とにかくも受験申込みが完了し、4月18日から予備校の後期日程が始まりました。ところが、約1か月ぶりに河合塾KALS新宿校に登校した私の前に、驚くべき状況が待ち受けていたのです・・・・。
以下次回。


恥ずかしい面接練習

2010-12-18 05:16:00 | 教員採用試験
2月28日の講義は初めての面接指導でした。東京都の教員採用は、一次の合格発表日から二次選考の面接実施日までの間が2週間程度しかないため、「一次合格を前提に、前もって二次の面接対策をしておかないとダメですよ」(by・チューターNさん)。面接は集団面接と個人面接で、集団面接は5人の受験者が出題されたテーマについてディスカッションする集団討論形式です。

それまでの講義は大教室で行われていましたが、この日は面接練習のため、生徒二十数人ずつが3(4?)教室に分かれました。各教室の講師は、いつもその生徒の論文添削を担当されている方。つまり、この日が初対面にもかかわらず、講師は論文を通じて生徒一人一人の経歴や考え方等を把握済み、という合理的システムです。

過去4回の私の論文を添削いただいたS先生は、女性校長としての長い実績をお持ちの、「人生の大先輩」でした。「あなたのような経歴の方に、ぜひ先生になっていただきたい」という趣旨の、嬉しい言葉をかけていただき、その前に受け取った前回執筆論文の高評価で舞い上がっていた精神状態は「宇宙遊泳クラス」に(^^;)。

講義は、まず東京都の面接方法や、面接での心構えについての解説があり、その後、集団討論の練習に。本番では5人ですが、生徒数が多いため、この時は7~8人ずつで行われました。この練習の前までは、「集団討論は会社で普段やっている会議のようなものだろうから、いつも通りやれば大丈夫」」と思っていたのですが・・・・。

結果はさんざん。

出題されたテーマについてよく考えずに表面的な捉え方しかしなかったため、題意から微妙に逸れた理解をしてしまった上、舞い上がって自信過剰になった精神状態からか、私とは別の観点から考えた他の方の良い意見をあまり評価しないような態度をとってしまい・・・。ああ、あの時の自分を思い出すと、顔から火が出そうです。練習の講評で、S先生は「私の出題の仕方が曖昧だったので」とお話しされ、すでにその時は失敗に気づいて赤面していた私は、さらに恐縮するばかりでした。

でも、この時の悲惨な面接練習のおかげで、「あの恥ずかしさを肝に銘じ、同じ失敗は繰り返さない」と強く思うようになり、その後の練習や本番に活かされることになったのですから、まさに「失敗は成功の母」でした。社会人大ベテランで来年以降受験を考えている皆さん、ホント、集団討論の実技は体験しておいた方がいいですよ。民間企業の会議とはかなり勝手が違いますから。

続く3月7日と14日は論文対策に戻り、どちらもA評価をいただいて、前期の講習期間を終えました。後期開始は4月18日です。14日は体調があまりすぐれない状態で受けたところ、同じA評価ながら、7日の論文よりはやや完成度が低く、体調管理の重要さを再認識しました。

そして3月23日、東京都教育委員会HPに「平成23年度東京都公立学校教員採用候補者選考実施要綱」が掲載。・・・・次回は、受験の申込みについてです。

論作文基本形が完成

2010-12-12 12:29:00 | 教員採用試験
前回より10日以上たってしまいました。とても嬉しいことに、これまでお世話になった多方面の方々から「祝勝会兼送別会(逆?)」のお誘いをいただき、連夜に近い感じで宴席があったためです。楽しみにしていただいていた方(いらっしゃったら)、ごめんなさい。

前回は、2月14日の講義で3回目の論作文を書いたところで終わりましたが、実はその前日、河合塾KALS新宿校で、東京都教育委員会の方による採用説明会があり、参加しました。内容は「就活スタート期に大学で開催される、企業の就職説明会」のようなもので、東京都が望む教師像、採用方法やスケジュール、最近の採用データ等についての説明と、質疑応答です。

採用する側からの説明なので、とにかく情報量が豊富でしたが、その中で私にとって最も興味深かったのは「昨年、社会人経験者特例で受けて合格した方の年代別構成比」。40代後半3%、50代前半3%、50代後半1%とのことでした。この数字を見ると「40代後半以上の受験者にとって非常に狭き門である」と悲観してしまいがちですが、ポジティブな視点では「40代後半以上でも合格している人が結構いる」とも考えられます。私は基本的にポジティブシンキング愛好者なので、「頑張ればイケル」と捉えることにしました。質疑応答では「在職証明書は合格後に提出するので、今の職場に黙って受験できる」という情報が特に有益でした。

各教育委員会では、教員志望者を増やして優秀な人材に多く受験してもらうため、こうした説明会を主要大学や主要予備校で行っているそうで、私のような現役社会人の立場では、予備校に入っていなければ会の存在さえ知ることはできませんでした。

「河合塾KALSに入って良かった。あの授業料で、講義以外にもこれだけの情報が得られるなんて、なんてお得なんだ。」←あくまで個人の感想で、私は河合塾からこの件について(以下略)。

さて、ようやく前回の続きです。
「全部で1,589字なのに、まとめは2行」という構成で提出した3回目の論作文の添削結果を、2月21日の講義前に受け取りました。その評価は、・・・・総合評価A、5つの評価基準もすべて「よい」でした。講評は「問題の意図をしっかりおさえ、論述の方向性までつけているので安定感がある」「時間に予習があったら字を丁寧に書く習慣を」というもの。

今回得られた最大の成果は、まとめが2行でもA評価が得られることもあるという自信です(この自信は、1次試験の時に活かされることになりました)。また、字数の目安として「1,589字は十分に1,500字程度に入る」と確認できたこと、今回は表記も「よい」評価だったものの、字はもう少し丁寧に書いた方が良いと指摘いただけたことなども大きな成果でした。

その日の後半、4回目の論作文の問題は「教師論」に分類されるジャンル。このテーマも日頃から書いてみたいと思っていた、というか、自分が教員への転身を決意した動機そのものなので、書きたいことはたくさんあります。問題用紙の余白に、過去3回の執筆経験で出来てきた、自分の得意な「型」で章建てし、それに沿って添削で注意された点に気を付けながら本文を書き始めました。すると、どんな種類の問題が出ても必ず書くバート(志望動機や社会人経験等)については執筆速度が相当上がっていて、そこで節約できた時間を、より深い思考や、文字を丁寧に書くことなどに振り分けることができました。そうして書き上げた4回目の論作文は、前回をさらに超える1,613字。

翌週の2月28日、5週目の講義の開始前に受け取った添削結果は、総合評価A、5つの評価基準もすべて「よい」。さらに講評欄は過去最大の高い評価で、「感動を覚えた」「3段階の『よい』は5項目すべて『特によい』です」「合格論作文です」などの、とても嬉しいコメントが並んでいました。基本的に、この4回目で私の論作文の基本形が出来上がり、この後の練習や試験本番は全て「4回目のアレンジバージョン」ということになりました。

このように、論作文対策については、予備校通いを始めて1か月ちょっとで目途がたってきたのですが、次に気になるのは、2次試験の面接対策です。4回目の論作文の添削結果を受け取り、そのあまりの高評価に舞い上がった2月28日に受けた5週目の講義が、実は初めての面接指導日でした。そして、その舞い上がった精神状態が、面接実技での恥ずかしい失敗を生み出してしまうのでした。

その失敗とは?
・・・・というところで、次回をお待ちください。