社会人から教員に ~40代後半での教員採用試験体験記~

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今年度の合格発表

2013-11-23 16:00:00 | 教員採用試験
またもや記事更新が1か月以上滞ってしまいました。授業、考査、ノートチェック、学校行事、推薦・AO入試の面接指導、部活指導、そしてプライベートでの忙しさが重なったためです。加えてこのブログ関連では私のモチベーションが下がることが続きまして・・・・。

具体的に書きますと、コメント欄に寄せられた質問に答えたのにそれっきり(役立ったかどうかすら不明)、メールでの要請が情報不足だったので質問したのにそれっきり、給与水準を調べずに教採受験した後で私に質問してくる、等です。それをやっているのが教員志望者(合格者含む)なのだからあきれます。

「何かしてもらったらお礼を言おう」「相手が理解できるように伝えよう」「就職試験を受ける前に給料等の待遇を確認しよう」・・・教員になったら全部生徒たちに指導することです。自分でそれができない人たちが教員を目指している、あるいは、もう合格した。これが現実です。心ある読者の方々には、ここを維持するための私のモチベーションが下がってしまった理由をご理解いただけるのではないかと思っております(希望的観測ですが)。

とはいえ、気持ちを奮い起こして、もう少し踏ん張ってみます。

だいぶ時間がたってしまいましたが、10月18日に平成26年度東京都公立学校教員採用候補者選考の合格発表がありました。合格された皆様、おめでとうございます。毎年書いておりますが、社会人経験者特例で受験して合格し、どこかの法人に勤務中の人にとっては、受験資格確認のための在職証明書を円満に入手することが課題になります。証明書は勤務先の採用決定権者に公印(会社印)押印を依頼するものなので、実質的に「来年3月31日までに退職する」ことを告げることになるからです。提出期限は12月初め(私の時は)ですので、先延ばしすることはできません。今回の合格者の方々はすでに進行中だと思いますが、今後計画している方はご注意ください。

さて今年度の都教員採用選考の結果について。全体の倍率は6.3倍(昨年は5.7倍)で、過去6年間で最高の倍率となりました。最大の要因は採用見込数が昨年度(3,040人)より1,030人も減って2,010人になったためですが、応募時点での倍率9.5倍よりは大きく下がりました。これは、小学校の採用見込者数が1,000人で昨年より200人少なくなったのにかかわらず、実際の名簿登載者数(理科コース含む)は1,215人で昨年の名簿登載者数(1,196人)より多かったためです。結果的に小学校の倍率は昨年と同じ4.1倍になりました。

校種別で大きく上昇したのは中高共通の9.4倍(昨年は7.4倍)です。採用見込数が昨年度(1,100人)より480人も減って620人となったのが原因ですが、こちらも小学校と同様に実際の名簿登載者数が見込者数より大幅に多い848人だったため、応募時の倍率15.2倍より大きく下がっています。昨年は採用見込数と名簿登載者数があまり変わらなかったのに、今年は名簿登載者数が大幅に多くなったのは、昨年度の辞退者が想定より多くて支障があったのか、辞退率が昨年度より大幅に高まると考えたのか・・・・?

さて、取り急ぎ、今年度の社会人特例受験者の合格者数と倍率(応募者数ベース)の推測をしてみましたので掲載します。推測手法と注意点はこれまでと同じです。

「平成26年度都教採・社会人特例受験者の合格者数・倍率推測<一般受験>」
※( )内は前年の推測  ※倍率は応募者数(推測)ベース  ※「?」表記は削除

小学校:75(96)人、7.4(6.5)倍 <413(499)人、8.2(7.0)倍>

中高国語:10(17)人、15.0(9.7)倍 <52(98)人、16.3(9.6)倍>

中高地歴:10(15)人、21.8(14)倍 <21(46)人、52.4(26)倍>

中高公民:1(9)人、145(15.6)倍 <5(26)人、100(23.1)倍>

中高数学:10(17)人、13.6(8.5)倍 <67(82)人、12.7(11.7)倍>

中高物理:5(4)人、5.6(10)倍 <18(25)人、10.7(7.7)倍>

中高化学:4(7)人、10(7.1)倍 <20(34)人、11.6(8.4)倍>

中高生物:2(8)人、25(6.3)倍 <17(34)人、15(8.2)倍>

中高英語:13(35)人、16.6(8.1)倍 <61(150)人、15.4(7.1)倍>

中高音楽:2(1)人、5(20)倍 <14(15)人、20(20.9)倍>

中高美術:3(4)人、10(8.8)倍 <10(17)人、25(15.2)倍>

中高保体:3(14)人、54(12.5)倍 <42(87)人、33.8(17.8)倍>

小中音楽:6(3)人、5.2(13.3)倍 <27(16)人、9.1(17.2)倍>

小中美術:8(3)人、11.3(11.3)倍 <33(29)人、7.8(7.8)倍>

小中高家庭:0(2)人、-(15)倍 <5(13)人、31.2(14.6)倍>

中学技術:1(7)人、3(2.9)倍 <24(19)人、2.6(3.7)倍>

高校情報:3(1)人、8.3(20)倍 <2(3)人、19(15)倍>

高校商業:4(3)人、11(15)倍 <2(2)人、34(45)倍>

高校工業機械:5(4)人、3.2(3.8)倍 <4(3)人、3(5.7)倍>

高校工業電気:4(3)人、3.8(3.3)倍 <6(5)人、3(3.4)倍>

高校工業化学:1人、3倍 <0人、->

高校工業建築:1(1)人、13(10)倍 <2(2)人、7.5(9)倍>

高校工業工芸:1(2)人、3(2.5)倍 <1(1)人、5(9)倍>

高校農業食品:0人、-倍 <0人、-倍>

特支小学部:2(4)人、23.5(17)倍 <11(18)人、18(12.2)倍>

特支中技術:1(3)人、2(1)倍 <9(3)人、1.7(2)倍>

特支中高国語:2(4)人、9(5)倍 <5(5)人、7.8(10.2)倍>

特支中高社会:2(0)人、35(-)倍 <1(1)人、123(145)倍>

特支中高数学:3(5)人、5(3)倍 <7(7)人、4.3(2.3)倍>

特支中高理科:8(5)人、1.6(2.2)倍 <5(8)人、2(2.1)倍>

特支中高英語:2(3)人、10(10.7)倍 <1(4)人、39(7.5)倍>

特支中高保体:3(8)人、13.3(4)倍 <17(20)人、8.2(6.3)倍>

特支小中高音楽:2(1)人、8(18)倍 <10(11)人、6.3(3.8)倍>

特支小中高美術:2(4)人、6.5(4.3)倍 <7(8)人、5.7(4.6)倍>

特支小中高家庭:7(3)人、2.1(5)倍 <6(7)人、3(3.1)倍>

特支理療:0人、-倍 <1人、4倍>

特支自立:3(2)人、1.7(2.5)倍 <0(2)人、-(2.5)倍>

養護:2(7)人、47.5(23.6)倍 <20(55)人、45(18.2)倍>

今年度都教採の社会人特例の推測応募倍率を分析してみると、全体の倍率が上がったことに伴い、昨年より上昇した校種・科目が多くなっています。その中でも5倍以上上昇したのが、中高国語、中高地歴、中高公民、中高数学、中高生物、中高英語、中高保体、特支小学部、特支中高保体、養護です。ただし、上昇した校種・教科は一般の方が多く、中高国語、中高地歴、中高公民、中高生物、中高英語、中高美術、中高保体、小中高家庭、特支小学部、特支中高英語、養護で、一般の倍率が5倍以上上昇しました。

社会人特例と一般で特に(15倍以上)上昇したのが、中高地歴(一般が26.4倍上昇)、中高公民(社会人特例が130倍、一般が77倍上昇)、中高生物(社会人特例が19倍上昇)、中高生物(社会人特例が19倍上昇)、中高保体(社会人特例が42倍、一般が16倍上昇)、小中高家庭(一般が17倍上昇)、養護(社会人特例が24倍、一般が27倍上昇)です。逆に、社会人特例と一般の両方で倍率が下がったのは、中高音楽、小中音楽、高校商業、高校工業機械、特支中高理科、特支小中高家庭でした。

なお、「社会人特例の方が合格しにくい」という事実は今年度もなかったこと、そして、社会人特例と一般の倍率は小学校も含めて上昇傾向にあり、難関校種・教科では「特例コ(前年期限付・採用有)」(今年度の推測倍率は、小学校1.4倍、中高地歴1.3倍、特支小学部1.2倍、中高公民・中高保体・養護1.1倍など、ほとんどの校種・教科で倍率1倍台)も視野に入れた合格計画が従来以上に必要になってきたことも指摘させていただきます。