「北の山・じろう」日記

内容は主に時事問題。時々株式投資関係の記事も交じります。

ウクライナの周辺諸国にとってのウクライナ紛争の意味<2023年7月

2023-07-28 09:47:30 | ウクライナ紛争

置かれた立場により二通りあります。
NATOに加盟する東ヨーロッパ諸国です。
これらの国々は、ロシアの軍事侵略開始後即座に団結してウクライナ支持を決定しウクライナ支援を開始しました。その動きが腰が引けていた西ヨーロッパ諸国をリードして今のNATOの意思決定に大きな影響を与えました。

ポーランド、バルト3国、チェコ、スロバキアなどがその中心です。ロシアの意図を見抜いたからです。
「ロシアをウクライナで止めなければ次は自分たちの番だ!」
旧ソ連時代、ソ連に弾圧支配され鉄のカーテンの内側に囲い込まれた国々です。再びロシアの弾圧支配を受けるくらいなら、死んだ方がマシだと思うから断固!ウクライナ支持で結束しました。

これは、ロシアには理解不能な事だと思います。無神経に他国を弾圧支配してきた国は、弾圧支配される側の気持ちや感情が理解できません。脅し上げれば、やがて従うと考えています。

自分たちの身を守るために団結して、断固ウクライナを支持し支援する国のグループがあります。

※二つ目のグループです。
筆頭は、ジョージアです。他にモルドバ、ベラルーシがあります。ロシアの内政干渉を受けて民主化を阻害されたり脅かされている国々です。
ベラルーシは、ルカシェンコがプーチンの助けを受けて独裁体制を維持しています。民主化勢力は弾圧されています。

ジョージアは・・・
南オセチア紛争 (2008年)
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%8D%97%E3%82%AA%E3%82%BB%E3%83%81%E3%82%A2%E7%B4%9B%E4%BA%89_(2008%E5%B9%B4)
この戦争の結果、勝手にジョージアの国内に傀儡国家を作りました。そして、ジョージアには親ロシア政権が樹立されジョージア国民の民主化運動を妨げています。

モルドバ
やはりロシアの内政干渉を受けて政治的に不安定な状況が続いています。
国内には、ロシアの傀儡である沿ドニエストル共和国を作られてしまい、それがモルドバへの内政干渉の根拠地になっています。

こうして見てみるとロシアの手口は、全部同じです。軍隊を派遣して親ロシア派を利用して一部に傀儡政権を作る。そしてそこから更に内政干渉を続けて傀儡国家にしようとします。

ジャージア、モルドバ、ウクライナ全部、同じことをやっています。だから、これらの国々にとってはウクライナがロシアに勝利する事は自分たちの独立を守り民主化を進めることにも繋がります。

どこも小さな国ですしウクライナを支援する事は出来ません。では、どうするのか?

ウクライナに義勇兵を送ってウクライナの祖国防衛戦争を多少なりとも助けようとしています。

中でもジョージアは、南オセチア紛争の時にウクライナから支援がありました。その時の感謝の意味もあり、2014年ロシアのドンバス介入の時から義勇兵が参戦して今もロシアと戦っています。ウクライナ・ジョージア軍団は義勇兵のグループの中では最大の部隊でジョージア人だけで約1500人、他国からの義勇兵を合わせて1800人規模を誇ります。もちろん、ウクライナ紛争での貢献は大きなものがあります。

ベラルーシの義勇兵部隊もあります。
カストゥーシュ・カリノーウスキ連隊 - Wikipedia
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AB%E3%82%B9%E3%83%88%E3%82%A5%E3%83%BC%E3%82%B7%E3%83%A5%E3%83%BB%E3%82%AB%E3%83%AA%E3%83%8E%E3%83%BC%E3%82%A6%E3%82%B9%E3%82%AD%E9%80%A3%E9%9A%8A
参加人数は、1000人と記されていますが実数は不明です。しかし、最低数百人規模だと思います。この部隊の目的はロシアを打ち破ることであり、その後ベラルーシに民主的政府を樹立することです。

モルドバは、義勇兵の参加は少数です。しかしNATOに支援を求めて何とか政治を安定させようとしています。非公式ながらNATOの支援を得られる見込みです。そしてウクライナからは、確実な支援が得られます。
それを背景に最近、国内からロシアの勢力を排除する動きがみられます。

ワールド
2023年7月26日8:19 午後Updated 1日前
モルドバ、ロシア外交官駐在数を削減へ 大使館で諜報活動の疑い
https://jp.reuters.com/article/ukraine-crisis-russia-moldova-idJPKBN2Z60ZW

ジョージアやモルドバ、ベラルーシには、ウクライナ紛争の行方に自分たちの未来がかかっています。戦争がウクライナの勝利で終わったなら、これらの国々はウクライナからの支援が期待できます。

※しかしながら、これほどまでに周辺諸国に悪事を繰り返していたロシアを放置し(むしろご機嫌を取り)、ロシア・マネーと資源・エネルギーに群がっていた西側諸国は、浅ましいとしか言いようがありません。それを、最も盛大にやったのはドイツのメルケルです。金に魂を売り渡した結果が、最後はロシアのウクライナ軍事侵略として結実しました。



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