東部のウクライナ軍が、苦戦している状況しか伝わってきません。ロシア軍もこの方面に兵力を集中しているようで東部2州の完全制圧が、当面の目的のようです。
と言うより、装備・人員の損害がひどくそれしか出来ないのであろうと思います。如何にロシア軍が弱くても、装備と人員においては圧倒的に優りますので、ウクライナ軍の苦戦となっている模様です。
ウクライナ政府は、ある援助を期待しています。
やはり、火力の補強をしたいのですね。
ついに、アメリカ政府もその希望を受け入れました。
ウクライナに供与する長距離ロケット「ロシア領内には撃たない」で決着
Ukraine Has Promised U.S. Not to Fire New 50-Mile Range Rockets Into Russia
2022年6月1日(水)17時31分
https://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2022/06/post-98786.php
今回供与されるM142高機動ロケット砲システム(HIMARS、ハイマース)は、弾頭が短距離型で射程約80キロ。
これまでの、M777榴弾砲の射程25キロよりはるかに長距離の攻撃ができます。
射程300kmくらいのもありますが、ロシア領の攻撃が可能なので、今回却下。
今、ウクライナ紛争の情報は、少ないです。
多分、意図的にウクライナ政府が情報を伏せているのであろうと思います。不利な情報は出して、有利な情報は出していないように見えます。
北東部のハルキウ方面では、ロシア軍を押し返し一部国境付近まで進撃した後の、情報がありません。
南部でも優勢に戦線を前進させているはずです。
陣地防御から攻勢に転じているとの情報がありますが詳しい情報はありません。
ロシア軍は、南部の大都市オデーサに向けて進撃していましたが、その手前のミコライウの近郊で進撃が止まり、その後全く進めません。
そしてそのすぐ南東にロシアが占領した、ヘルソンがあります。そのヘルソンでは武装抵抗が起きています。
ロシア軍占領のウクライナ南部ヘルソン、全ての通信遮断
2022年6月1日(水)09時44分
https://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2022/06/post-98783.php
なぜ?「ロシア軍が占領した南部ヘルソン地域で全ての通信が遮断された」のか?
記事によると、誰が遮断したのか分かりません。
一番困るのは、ロシア軍です。通信が困難になります。
方面軍司令部との連絡が出来なくなります。
(ウクライナ市民は、テレビやラジオを通じて政府広報や番組を視聴できます。)
答えは明確だと思います。
ウクライナ軍が、ヘルソンの近くまで反撃して来ているからだと思います。
詳しい情報を明かさないのは、ロシア軍に情報を与えないためでしょう。ヘルソンは、ウクライナ南部でドニエプル川を渡るのに欠かせない要衝です。
この地域をウクライナ軍が奪還すれば、ロシアの西進は完全にストップし、兵站の関係から南部の占領地域を維持するのが困難になると思います。
以上を総合すると、ウクライナ軍の戦略が見えてきます。
東部2州は、当面持久戦で持ちこたえる。
北東部ハルキウ方面と南部方面を奪還することを目指す。
この2方面の奪還に成功したのち、東部2州のロシア軍を3方面から攻撃し壊滅させる。
ただし、それが成功するかどうかは現段階では不明です。
ハウキウ方面のロシア軍は、既に劣勢です。
南部方面も時間とともにロシア軍が劣勢になると思います。東部にロシア軍を集中している以上、南部は防御できないと思います。
ウクライナ軍が南部の奪還に成功すると、クリミアは陸の孤島になります。
ウクライナ人道危機救援金 - 日本赤十字社
https://www.jrc.or.jp/contribute/help/ukraine/