「北の山・じろう」日記

内容は主に時事問題。時々株式投資関係の記事も交じります。

藤井聡太六冠が名人位を獲得(計七冠)<2023年6月

2023-06-03 19:44:07 | 日本の社会

強かったですね。
1日目の封じ手の段階では、先手の渡辺名人やや有利の判定でした。2日目は、攻め合いが始まり局面が進行すると形勢が逆転しました。
渡辺名人のコメントでは
「△4六角~△6六角は全く読めていなかったし、・・」
この辺りから心理的に劣勢に陥ったようです。
実際には、この段階でもまだ渡辺名人が優勢な手順はありました。しかし、その心理状態が焦りを呼び結果として敗着を指してしまったようです。
名人戦の第五局、負ければ終わりの重圧と藤井聡太六冠の終盤の圧倒的な強さが判断を誤らせたのであろうと思います。

渡辺名人に唯一間違いがあったとしたら、1日目の封じ手です。「封じ手」とは、明日第1手を指す番の棋士がその指し手を紙に書いて立会人に渡してその日の対局が終わります。その封じ手は、2日目の開始前に相手に伝えられます。

この封じ手前に渡辺名人は、1時間近く考慮時間を使い1手指してしまいます。藤井聡太六冠は考慮時間15分くらいで最後の指し手を封じました。渡辺名人が、あと15分考慮時間を取り自分で封じることも出来ました。

自分で封じれば、明日の第1手は自分は知っています。相手は知りません。確かに指し手は三通りくらいしかなく、どれを指すかの問題に過ぎません。相手に手を渡してしまえば、自分が三通り考えなくてはなりません。自分が封じれば自分は最初の手を知っていて、相手が三通りくらい考えなくてはなりません。

どうして渡辺名人が、自分で手を封じなかったのかな?と少し疑問に思いました。考えが受け身になっているからです。

ともあれ強かったです。物凄い重圧のかかる場面でいつもの通りの深い読みを冷静にしていました。そして中盤で何気なく選択した指し手が、最後になって決定的に効いていました。中盤の段階で終盤を読んでいたのでしょうね。その時点でそうなるかどうかは不明です。その駒とは角を攻めた「4七銀打ち~3六銀なる~3七桂馬取る」。3七の位置からこの成銀は最後まで動きませんでした。この駒が玉の上部脱出を可能にし渡辺名人の攻めを途切れさせました。そのあとは、一気呵成に勝負を決めました。

驚くべき強さです。誰もがそう言います。本当に驚き入りました。対戦する相手が気の毒になる位の強さです。以前、史上最強の棋士を書きました。そのレベルを目指し超えて欲しいと思います。大山康晴十五世名人でも、これ程の圧倒的な強さは、なかったと思います。大山康晴十五世名人の強さは、負けない強さです。負けないから最後は勝ってしまいます。これも、タチの悪い強さです。相手が勝てないのは、どっちも同じです。

ついでに大山康晴十五世名人の強さも書いておきましょう。これは、本当にタチが悪いです。魚釣りと同じ要領です。魚が針に引っかかり散々ジタバタ暴れて、いい加減弱ったところを楽々釣りあげます。究極の省エネ殺法です。そうでなければ、あんなに勝てません。

2023年5月27日 20:36
将棋>史上最強の棋士は誰か?2023年5月
https://smcb.jp/diaries/9060446

【ひふみんEYE】藤井聡太名人あと7年くらいは安泰 まさに天才、真骨頂メリハリ将棋で新境地
[2023年6月1日21時29分]
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