ロシア黒海艦隊司令官ら重傷、海軍会合に合わせクリミアを攻撃=ウクライナ軍
2023年9月24日
https://www.bbc.com/japanese/66904557
クリミアのセバストポリ海軍基地の司令部をミサイル攻撃した模様です。幹部が集合して会議をしているところを狙ったようで、作戦は成功と言えるでしょう。
使われたのは、イギリスが供与した長距離巡航ミサイル「ストームシャドウ」です。このミサイルは二通りのタイプがあると思います。通常弾頭型と貫通型です。貫通型は、まず1番目の爆薬が爆発してコンクリート壁や鋼板を破壊して目的物の中に侵入して中でもう1度爆発します。建物や艦船を攻撃するのに有効です。今回は、このタイプが使われたと思われ建物の中にいた人間は、かなりの被害が出たと思います。
※ウクライナ軍も中を確認したわけではないので、ごく控えめに数十人が死傷・と言っていますが、映像を見る限りでは、建物内にいて大けがで済んだら運がいいと思います。
どうもニュースを読む限りでは、建物内の普通の会議室のような場所で会議をしていたようです。もう、この辺りはウクライナのミサイル攻撃の目標になっています。普通に会議をしていたのが、良く分からない所です。危険があるのだから、普通なら地下壕など安全な場所でやると思います。
ウクライナ軍は、一連のクリミア攻撃でロシア軍の迎撃ミサイルシステムも破壊しています。
8月23日にクリミア半島北西部のタルクハンクト岬にあるSー400ミサイル防衛システムを破壊し、9月14日にその南58kmくらいの位置にあるエフパトリアにあるSー400ミサイル防衛システムです。大体、アメリカのパトリオットと似たような都市防衛用のシステムです。
クリミアには、これが5基配備されているようでそのうちの2基が破壊されています。
破壊されたのは、クリミア半島の西側にありこの方面のロシアの防空能力は、格段に落ちています。
2023.09.16
ウクライナ軍、3週間でクリミアのS-400防空システム2基破壊 残り3基
https://forbesjapan.com/articles/detail/66049
そのような状況の中で普通に幹部が集まって会議していたのは、ロシアらしいとは思います。しかし、かなりの人的被害が発生しました。単なる一兵卒ではなく黒海艦隊の幹部数十人ですから、簡単に替えは利きません。普通に困ると思います。
そしてセバストポリ海軍基地は黒海艦隊の本部ですから、ここをポコポコ攻撃されるのも、ロシアにとって困ると思います。
2023年9月17日 9:09
黒海での勢力図の変化(オルジョニキーゼ艦船修理工場への攻撃)<ウクライナ紛争2023年9月
https://smcb.jp/diaries/9133316
既に同基地にあるオルジョニキーゼ艦船修理工場は、ロシアが保有する黒海で唯一の乾ドックを含めて破壊されていると思われますので、ほぼセバストポリ海軍基地は本部基地としての機能を失っていると思います。
次の本部基地をどこに移設するのか、ロシア海軍は頭の痛いところだと思います。
防空能力が大幅に低下していますから、今後もクリミアは西側を中心にウクライナ軍の攻撃があると思います。残り3基のSー400ミサイル防衛システムの破壊にウクライナ軍が成功すれば、クリミア全体がミサイル攻撃の対象になると思います。
そして先日は、バフムトで戦果を挙げたことをウクライナ軍は大々的に公表していました。今度は、クリミアで大戦果です。こうやって、バフムトとクリミアで大きな音を立てるときは?
どこか他でもっと危ない処があるような気がします。
やっぱり、ウクライナ軍の参謀本部は頭がいいですね?ちゃんと、長引いても戦争に勝てるように作戦計画を立てています。
バフムトがあんな具合になると、ロシア軍は危ないでしょう?でも、予備の空挺師団は南部戦線に移動してザポリージャに投入してしまいました。バフムトでは、かなりの人的被害が出ていますから、応援部隊を送ろうとするならリマンかクピャンスクの攻撃部隊から引き抜くしかありません。
そうするとリマンかクピャンスクを防衛するウクライナ軍の負担が減ると言うわけです。
どこまで行ってもウクライナ軍の都合のいいように作戦計画が立てられています。
やはり侵略戦争の結末は、このようになるようです。
少々兵士の数が多かろうと兵器の数が多かろうと、それだけでは勝てないと言うことのようです。
ロシア軍には、秋風が首に涼しく(人によっては冷たく)吹き付けることになりそうな気配です。私の気のせいかもしれませんけれど・・・
ウクライナ人道危機救援金 - 日本赤十字社
https://www.jrc.or.jp/contribute/help/ukraine/