お知らせ 私が参加している詩誌ポエムマガジン『Moderato』39号ができました。
その前に『新怪魚』127号にも寄稿しました。
『新怪魚』は和歌山市の詩誌Power Poemです。
代表はくりすたきじさん。
『Moderato』『新怪魚』問い合わせはこのブログあて。おってこちらからお知らせします。
お知らせ
その一 詩と写真展「行ってきます」を開催します。
植山和美 詩と写真展「行ってきます」を開催します。
兵庫県川西市
画廊シャノワール
2013年6月17日(月)~22日(土)
11:00~18:00(最終日は16:00まで)
和歌山県和歌山市
ギャラリー半田
2013年6月26日(水)~7月1日(月)
10:00~18:00(最終日は16:30まで)
その二 詩集「アオイカゲ」を6月に発行します。
只今作成中。
『Moderato』39号に寄稿した作品
誰のもの
いちかわかずみ
彼女は
彼方を指差した
あのビルが和歌山市駅
あそこが和歌山大学
お天気が良かったら
淡路島が見えるのよ
残念なのは
その建物ができたので
ここからは和歌山城が
見えなくなったこと
この部屋からは
向かいに建物ができるまでは
猪名川の花火大会を鑑賞できた、と
家人が話していた
「友達を呼んで
花火を見たよ」
そのときは
まだ
家人と出会っていなかった
私も参加したかった
花火大会の鑑賞会
とっておきの空間は
自分のものだと
思っている
でも実は
誰のものでもない
けれど
誰のものでもある
『新怪魚』127号に寄稿した作品
春の嵐
いちかわかずみ
太陽の沈む位置が
少しずつ変わって
そしてようやく気づく
冬が終わることに
あの日は雨が降っていた
通夜の準備中は雹(ひょう)が降り
葬儀の日は雪が降った
去年は
どうだったかな、と考えてみる
きっと毎年考えるのだろう
今年は春の嵐
規則正しく
時間は流れる
誰のためでもなく
何事にも左右されず