古嶋のお庭の紫陽花です。
ブルーの濃い色は、お客様から頂いたお花で
挿し木をしていたら、たくさんつがって、3年目ぐらいで
沢山お花が咲きました。
薄いブルーは、母が挿し木をしたもので、古嶋のお庭の紫陽花は
誰かが持ってきてくれたあじさいです。
いつものお気に入りのお皿に・・・
私が好きな建築家。詩人。カルロ・スカルパ ブリオン家の墓
30年ほど
昔々のお話・・・
**********************************
イタリアの田舎町に。
彼のお墓はある。
設計を任されたブリオン家ご夫妻のお墓の中にある。
その村に行くには、田舎の一本道をレトロなバスに揺られ・・・
まるで、映画の撮影シーンのようだ。
広々とした畑の一本道。
東洋人の見かけは大学生風の女性が二人・・・<24歳だけど幼く見える二人?>
後部座席に座っている。少し不安げな二人。
そのバスはまるで可愛い映画に出てきそうなバスで・・・
道は舗装されていなくて・・
バスの客の肩は、左右に揺れている。
乗客は、素朴な村人たちで、遠くから来た客人を気にしているようすだ・・・
少し視線を感じるが・・・暖かな人懐こいひとみだ。
<どこさいくんだ?>
そんな感じで質問を受けた。
イタリア語はわからず、六か国語の辞書が頼りの
女は度胸と直観力の旅だったが・・・
なんとなくそういっているような?
スカルパの建築写真を見せて、ココと・・・指さす
<もうすぐだべ・・・>
と窓の外を指さした。
きっとみんな乗客は知っていた。
私たちの行く先を・・・
ゆらゆらと揺れる乗客の肩がしずかにとまり・・・
バスが停車した。
満席ではなかった小さなバスの乗客のすべての人たちが・・・
私たち二人に注目した。
その笑顔はみんな誇らしげであった。
それで、ここが彼の眠るブリオン家のお墓のある場所だとわかった。
みんなの暖かな視線を感じながら・・・
バスを降りた。
きっと私たちのような旅人が沢山訪れている場所なのだろう。
この写真集は古嶋のお店にありますので、ごらんください。
いつも、条件反射のように、この本を読み終えると
あの時の、村人の誇らしい笑顔をおもいだす。
始めは社会に認められていなかった彼の作品は、
後に、磁石が吸い寄せられるように世界中から、いろんな人々が
訪れる作品となっています。・・イタリアの片田舎のお墓
あの時の、誇らしい笑顔の村人が、彼の本物の成功を物語っている。
スカルパは日本が大好きで、桂離宮に影響を受けたそうで
彼の設計した美術館や、ディテールは日本を感じさせます。
彼は日本滞在中に、日本で亡くなりました。
有名な方なので、図書館にも資料があると思います。