水泳の池江選手が、白血病であることを「告知」「公表」した。水泳連盟も記者会見を開いて発表した。スポーツ選手や俳優・タレント、歌手なども、病気、特に「がん」が発見されると既定の方針であるかのように、ある場合には、本人の記者会見の形で、またある場合にはSNSや所属団体によって公表する。
病気・病名は、個人情報の中でも秘匿性の高いものではなかろうか。「病気療養に入るという事実」の発表だけで十分ではなかろうか。今回、池江選手が「白血病」であることが判明したとして、その情報を受け取る人間にどれほどの益があろうか。単に「病気」とすることとの間にどれほどの差があろうか。本人に余計な負担がかかるだけではなかろうか。
その懸念を実証するように、五輪担当大臣が、「がっかりした」という愚かにして、多くの人の本音かもしれない発言をして問題になっている。選手本人に、しなくてもよい心理的負担をかけてしまっている。
自分なら知られたくないことを他者に求めるのは止めておきたい。