このところ関係がギクシャクしている韓国から、皇室の慶事に参加のため、首相が来日した。 ぶら下がり取材の記者が、自らを犠牲にして、ホームから落下した日本人を救った韓国人留学生の慰霊碑を新大久保駅に詣で、まさに帰りの車に乗り込もうとする首相に対して、 「三日間をどのように過ごされますか?」 と、茫漠とした質問をした。首相は、 「日本の歴史と文化の重みを感じました」という趣旨のことを口にしたが、明らかに、質問に答えてはいない。ドアが開いて乗車を待つ車に、半分身を入れている人間に対する質問として、こんなことでよいのか。「取材」は、情報の価値を左右する。記者は、取材のプロのはずであるが、現実は素人以下である。これは、多くのテレビ番組に見るMCやレポーターにも共通の欠点である。 原稿も読み損ねるようなアナウンサーもいるが、そういう非常識な問題の他に、情報収集、問題発掘、解決策の模索等に大きな作用を及ぼす「取材方法」に関する理論的、実践的学習と訓練をするべきである。 「取材学」なる分野があるのかどうか知らないが、記者、レポーターをはじめ、すべてのメディア関係者の基礎学として、取材の目的・目標、情報発掘の方法、情報、情報収集の評価などについて体系的な訓練ができるように体制を整えるべきである。
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