韓国へは観光で3回、トランジットの関係で1日観光を1回、純粋なトランジットで2回とイ
ンチョン空港は何度も利用している。米子空港にアシアナ航空が乗り入れ定期便就航
まではよかったが、搭乗率の低下で定期就航の見直しを検討された。地元の空港から
海外旅行に行けるなんて夢のような話だから、存続してくれることを願い、応援団たるア
シアナ・ファン・クラブに入会した。
米子空港からインチョン空港まで時間にして90分、東京に行くのと同じ、しかし韓国へは2
泊3日して最低で3万円くらいのツアーがあるのに対し、東京へは1か月前予約でも3万円
では往復できない。割安感は抜群だから海外で同一国に3回も行けた。ここではこれらの
旅行で見たもの、感じたもの、味わったものをピックアップの形で紹介する。
米子空港へは松江から自家用車でゆっくりと運転して1時間ほどで到着する。いくら近くて
もツアーだから2時間前に集合は、いつも言う時間の無駄には変わりない。ローカル空港だ
からツアーでも混雑はなく直ぐに受付終了だから、デスクで手続きをした後は出発まで約2
時間は何もすることなく待つのみになる。食事が要る時間なら空港のレストランで食べるこ
とになるが、いつも似たようなものを食べるよりしと、車に乗って近くのうどん屋に出かける。
それでも時間は十分にある。出国手続きも混雑は少なく田舎は実にいいものだ。
離陸し水平飛行になると飴やお茶のサービスがあり、のんびりと窓の外を見ても海ばかり、
そうこうしていると下降体制に入り眼下には引き潮になった干潟のような海が見える。インチ
ョン空港は海を埋め立てた場所に造られているから、民家など騒音に対する心配がないか
ら24時間離発着可能なハブ空港として利用されている。広大な空港は着陸してからターミナ
ルに移動するのに地上を20分近く走行する。到着ゲートから入管まで大きな建屋の中を歩
いていくが、米子空港からの客が向かうのは必ず入管だろうから、その流れについていけば
いいから簡単だ。
日本の国際空港は成田だが大昔、アメリカから帰国し国内乗り継ぎで利用しただけだから、
今の姿がどのようになっているのか分からない。だからインチョンと比較のしようはないが、施
設などの利便性はとてもいい。入国手続きも円滑に済み荷物を受け取り出口に行くと、いつ
ものように小さなプラカードを持った現地ガイドが出迎えてくれ、宿泊先の明洞まで約1時間の
付き添いをしてくれる。日本からの飛行機便がつながっていると次ぎの便が到着するまで待た
されることもある。インチョンを離れ整備された道路をひた走り、生活の模様を観察するに、日
本のような個別住宅は殆ど見られず、あちらこちらに高層マンション群があるから、集合住宅
が基本のようだ。
初めての時、宿泊地はソウルを南北に分ける漢江の南側にあった。明洞や世界遺産がある北
側のような華やかさは少なく新たに開発されつつある地区のように見えた。