何から何まで揃う庶民市場。屋台で買ったトッポギやオデンを片手にブラリショッピング
も楽しい。広大な市場は小さな店が犇めき合っていて、大雑把なカテゴリー分けはされ
ているが、店の入れ替わりが激しいのか、他の理由があるのかかなり崩れている。
欲しいものは探せば必ず見つかるのではないかというほど、品揃えはしてありそうだ。た
だ、この市場の中を歩くと店員の客引きがかなり強引だから無視することのできる強い
意志を必要とする。値段は日本より安いが土産物のような現地の人が買わないものは観
光客価格をつけられているに違いない。私は食品を見て歩くのが好きだから、そうした店
が集まっている所を探して歩く。いつも人が多く、かき分けて歩く活気の溢れる市場だ。
ツアーで行くと短時間で回るだけのことしかできないので、本当の面白さは味わえないか
ら、自由行動の時に行ってみる価値はある。韓国は眼鏡店が多く南大門の中にも店があ
り、簡単な視力検査をして注文すると加工後ホテルに届けてくれる。安いもので5~6,000
円くらいからあった。私もここで作ったものを長年、使用していたがレンズがプラスチック
製だったから傷ついて使えなくなってしまった事がある。
変り種は日本でおなじみの韓国産マツタケ、段ボール箱にいれたものが売られている。
店頭には山積みのマツタケ。日本では高値がついているが、ここでは日本より相当安い。
だから日本人観光客を見つけると、一段と力を入れて買わせようとする。『社長さん・・・』
コールの連発。
こうしたものは植物検疫で通関は難しいのではないかと思っていたら、米子空港で検疫
を受け通った人を見たから、多分大丈夫ではないかと思うわれる。
南大門は観光名所であり市場の入口としての役目があった。残念なことだが放火によっ
て焼失してしまい、最後に訪れた時は未だ工事用の防護壁で覆われ再建の最中だった。
東日本大震災の後に訪れた時は大きな看板に『日本の復興を祈る』と書かれていたが、
最近は反日で且つ中国客が多くなったから『歓迎、日本』から『歓迎、中国』に変わって
いるのではないかと思う。南大門に対し東大門市場も活気ある観光客にも人気の市場だ。
こちらはファッションに関わるものが多く、小物のアクセサリーなどを売る店は余りにも多い
品数に圧倒されてしまう。中には業者向けのような店舗もあり、そうした所は店というより倉
庫に迷い込んだような感覚になる。私は食いしん坊がベースになっているから、南大門市
場の方が好きだ。