古森病院@福岡市博多区です。
先日、某所にて一次救急診療中
インフルエンザの検査をしてほしい という方が来られました。
その方はなんと 受診日の前の前の日に
ご家族がインフルエンザと診断され、
その12時間以内に発熱(この時点で管理人なら 臨床診断で
インフルエンザと思いますが・・・)。
受診日の前の日に1回 インフルの検査を行い陰性(インフルエンザウイルスが未検出)。
受診日の日の朝に1回 再度インフルの検査を行い陰性。
そして受診直前にまた熱が出てきたという理由で
検査をしてほしいと言われました。
3回も検査する方を拝見するのは初めてであった管理人は
内心「インフルの薬出せばいいのに・・・」
と 前医を恨みつつ検査をし、見事 陽性(インフルエンザ検出)となりました。
今から抗インフルエンザ薬を内服しても、自然経過(抗インフルエンザ薬を内服しない状況)での治癒と
ほとんど変わらないのですが・・・。
患者さんは喜んで?おられましたが
この、医者を含めた検査キット至上主義の現状は
違和感がありすぎです。
臨床診断で診断可能なのに
何のための医師免許なんだ
と思わずにいられません。
内服や吸入を希望する患者さんも 検査キット至上主義に引きずられており
「検査が陰性なのに インフルエンザの薬飲んで(吸って)大丈夫ですか?」と聞かれます。
「陰性で抗インフルエンザ薬を飲んだ(吸った)からと言って、陽性である場合に比して副作用のリスクが高まるわけではない。
まあインフルエンザで抗インフルエンザ薬を飲まなくても 寝ておけば治ります。」とお話しています。
一部の小児科では 子供に嫌われたくないのか、医師が検査に気がすすまないのか、学校を長期に休ませたくない親との
利害関係が一致しているのか 検出率の低い鼻水で検査をしているところもあるようですが、
これではあまり検査の意味がないと思います。
大流行時や家庭内感染が疑われるケースは 検査キットは省略し、臨床診断のみで判定すれば
医療費も削減出来てよいと思います。
少し古いですが、検査キットの論文がいくつかありますので 載せておきます。
どんなに検査キットの能力が向上しても、迅速検査で陰性で、しかしインフルエンザであることはしばしばあります。
インフルエンザの診断と治療
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jsv/56/1/56_1_109/_pdf
各種インフルエンザ迅速診断キットの評価 ―検出感度の比較検討―
https://www.jstage.jst.go.jp/article/kansenshogakuzasshi/83/5/83_525/_pdf
http://komori-hp.cloud-line.com/
先日、某所にて一次救急診療中
インフルエンザの検査をしてほしい という方が来られました。
その方はなんと 受診日の前の前の日に
ご家族がインフルエンザと診断され、
その12時間以内に発熱(この時点で管理人なら 臨床診断で
インフルエンザと思いますが・・・)。
受診日の前の日に1回 インフルの検査を行い陰性(インフルエンザウイルスが未検出)。
受診日の日の朝に1回 再度インフルの検査を行い陰性。
そして受診直前にまた熱が出てきたという理由で
検査をしてほしいと言われました。
3回も検査する方を拝見するのは初めてであった管理人は
内心「インフルの薬出せばいいのに・・・」
と 前医を恨みつつ検査をし、見事 陽性(インフルエンザ検出)となりました。
今から抗インフルエンザ薬を内服しても、自然経過(抗インフルエンザ薬を内服しない状況)での治癒と
ほとんど変わらないのですが・・・。
患者さんは喜んで?おられましたが
この、医者を含めた検査キット至上主義の現状は
違和感がありすぎです。
臨床診断で診断可能なのに
何のための医師免許なんだ
と思わずにいられません。
内服や吸入を希望する患者さんも 検査キット至上主義に引きずられており
「検査が陰性なのに インフルエンザの薬飲んで(吸って)大丈夫ですか?」と聞かれます。
「陰性で抗インフルエンザ薬を飲んだ(吸った)からと言って、陽性である場合に比して副作用のリスクが高まるわけではない。
まあインフルエンザで抗インフルエンザ薬を飲まなくても 寝ておけば治ります。」とお話しています。
一部の小児科では 子供に嫌われたくないのか、医師が検査に気がすすまないのか、学校を長期に休ませたくない親との
利害関係が一致しているのか 検出率の低い鼻水で検査をしているところもあるようですが、
これではあまり検査の意味がないと思います。
大流行時や家庭内感染が疑われるケースは 検査キットは省略し、臨床診断のみで判定すれば
医療費も削減出来てよいと思います。
少し古いですが、検査キットの論文がいくつかありますので 載せておきます。
どんなに検査キットの能力が向上しても、迅速検査で陰性で、しかしインフルエンザであることはしばしばあります。
インフルエンザの診断と治療
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jsv/56/1/56_1_109/_pdf
各種インフルエンザ迅速診断キットの評価 ―検出感度の比較検討―
https://www.jstage.jst.go.jp/article/kansenshogakuzasshi/83/5/83_525/_pdf
http://komori-hp.cloud-line.com/