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モスクワ・レーリッヒ記念館(2)

2016年05月25日 | モスクワ巡り
記念館の中を観ていきましょう。
買ったチケットを入口のおばさまに見せて展示室に入るのはここでも同じ。




初めの部屋は何やらアヤシイ雰囲気。
新興宗教の施設(想像)のような感じで、レーリッヒのことを知らなければ少し引いてしまうかもしれませんね。

以下の説明は必ずしも観て回った順番どおりではありませんのでご了承を。




ここはペテルブルク時代の部屋と称していて、初期の作品や関連資料などが展示されていました。




こちらには舞台関係のデザインなど。
写真ではわかりづらいですが、左右両端の額縁内はレーリッヒの舞台デザインをジオラマっぽく再現しているものです。
ちなみに左が《春の祭典》、右が《イーゴリ公》です。
ここまでは主に「画家」としての展示なのですが...




ここら辺からだんだんと宗教的な色合いが深まっていきます。
左の台に積まれているのは、古今東西の聖人たちです。
写真右上の絵はジャンヌ・ダルクですね。




まるで祭壇です。






展示物は上の写真のようなレーリッヒに関連する様々な資料ですが、中には面白いものもありました。




このノートは何か音楽の研究でしょうか。旅行先で採譜したのかもしれません。




旅道具一式。タイプライターまで持ち歩いたのですね。




こちらも旅道具ですかね。手術道具のようなものまであります。




さて、レーリッヒは晩年、はるばる日本にもやってきました。
左側の写真は奈良に滞在した時のものです。
九州から東京まで縦断したようですね。






再び展示室の様子。




こちらはチベットを探検した時の足跡がジオラマで示されています。
探検時、レーリッヒは数日間行方不明になり、以前とは違う様子になって帰ってきたとされています。
実はここで彼は「シャンバラ」への秘密の扉を見つけ、かの国へ行ってきたのではないかとも言われています。
彼自身はそのことについて口を閉ざしていて真相は永遠にわかりません。
一説によれば、シャンバラの住人から各国首脳へ平和を希求せよとのメッセージを託されたとか。
彼のその後の活動を考えるにシャンバラではないにしても、何か神秘的な体験をしたのかもしれませんね。






レーリッヒの平和に関する活動が全世界にわたって受け入れられていることを示す展示。
「新興カルトの預言者」などと評されもしているようですが、多方面に影響力があったことは否めません。