オホーツク海から知床半島を経由して寒気が吹き込んでいきます。知床おろしと
言います。12月に入り、マイナス10度以下の寒気が入り込み根室海峡の水温を
急速に冷やしてきました。
おばんです。小太郎でごじゃります。
★ 根室海峡花やしき ★
野付湾内は例年より早く、ほぼ全面結氷になってしまいました。湾内で生息し
ていたカモやハクチョウ、コクガンたちが追い出されてしまいました。
低気圧が東に通過し、高気圧が西からやって来る西高東低の冬型の気圧配置を
作るとき、根室海峡は大荒れになります。北寄りの強風が吹き付け、強力な大
波が野付半島の外側の海岸に打ち寄せます。
浜の砂を削り、半島を痩せ細らす原因になるほどの強さです。今は護岸対策で
北側はテトラポットの海岸になり、浜を何とか守っています。しかし、頭ほど
の大きさの石が打ち上げられる海岸です。
強力な海の波は浅い海底をうねりで滅茶苦茶に練り回し、棲息している海底の
生き物を海岸まで運んできます。大きなホタテやバカガイ、ホッキ、ホヤ、など
普段なら上がりようのない生き物が波の中で浮遊しています。
立っているだけで体が吹き飛ばされそうな海岸ですが、そこにはたくさんのカ
モメたちが集まり、飛びまわっています。すごい数。根室海峡に棲息するほと
んどのカモメが集まっているのではないかと思われる数です。
沖合では波が荒れ狂い、魚が捕りづらく、自分の命さえ危ない状況です。避難
を兼ね食べるものが捕れる場所に集まっているのかもしれません。
北極海に棲むシロカモメ、ワシカモメ、セグロカモメ、オオセグロカモメ、カ
モメたちが集まっています。これほど身近でカモメの観察をできるチャンスは
めったにありません。
波しぶきを頬に浴びながら、美しき飛翔を見るのは最高。ただ強風が体から熱
をどんどん奪っていきます。長居ができないのが難儀です。