窓辺の小太郎

野付半島の渡り鳥や動植物の生き生きした「瞬間の美」を目指します。

小さなときは外敵にご用心

2019-06-27 15:01:35 | タンチョウのいる風景

生まれて一週間。タンチョウのヒナにとり試練の時です。俊敏に体は動かず、周囲への警

戒心もまだ確立していません。両親に護られているとはいえ、危険はいっぱいです。

おばんです。小太郎でごじゃります。

           ◆  小さなときは外敵にご用心  ◆

虎視眈々とヒナを狙う外敵がいます。筆頭はオジロワシ。次にキタキツネ。ハシブトガラ

スもいますが、親の元にいれば、守れます。

オジロワシは大きな体をしている割に俊敏です。眼がいいので遠くからタンチョウの両親

の行動を観察しています。特に干潟にヒナを連れてくるときは、両親の警戒がゆるくなる

一瞬を窺っています。

ヒナは持って生まれた本能で、物陰に身を置くような行動をとります。茶色の羽毛は保護

色の役目を持ち、遠くから目立ちそうにないのですが、オジロワシは捉えています。

狙う瞬間を捉えたことがあります。いつもなら高いところを飛んできますが、狙うときは

低空で水平にやってきます。カモを追いかけるときの速さは出しているようです。

両親が気づかなければ、上空でホバリングしてタンチョウの気を自分に向けさせたときに、

急降下してヒナを掴みます。その前に両親が気づくと、横を素通りしていきます。

近くに降りて様子を窺うこともあります。そんなとき、タンチョウの親は翼を広げ攻撃に

転じます。オジロワシより大きい体をしてるだけあり、タンチョウの反撃は威力がありま

す。

長くしっかりした脚で、押し倒すこともあるんです。鋭い嘴でつついていくこともあります。

地上に降りたワシは反撃を受けるとひ弱です。翼を広げ、脚で対抗するしかないのです。

ほとんどはすぐに飛び立って逃げていきます。それでもあきらめず狙うオジロワシも多い

のです。

ヒナはたくさん食べて早く体をでかくするのが、一番の防御。親タンチョウもひたすら雛に

餌を食べさせます。



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2 コメント

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それぞれの適応 (小太郎)
2019-06-28 11:38:13
生物は生き残るために、いろいろな変身を試み生き延びてきたのだと思います。まだまだ論文に記していないことがいっぱいあります。見続けることで理化できることがたくさん見つかり、ますますのめり込んでいくのです。ブラボー野付半島。
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ヒナが茶色の理由 (ひさき)
2019-06-28 07:58:27
タンチョウの成鳥があんなに流麗な姿なのに、ヒナがくすんだ茶色なのは、外的に見つかりにくいためだったんですね

>ヒナはたくさん食べて早く体をでかくするのが、一番の防御

なるほど、自然の中で生きるのは、そういうことなんですね
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