窓辺の小太郎

野付半島の渡り鳥や動植物の生き生きした「瞬間の美」を目指します。

ウミウが集まってきました

2020-09-09 15:18:35 | 海鳥

8月にぱらぱら見られていたウミウが9月になって増え、目だって来ました。

砂流出防止のために沖合に設置されたテトラポット堤防の上にたくさん止まって

います。

おばんです。小太郎でごじゃります。

          ★ ウミウが集まってきました ★

野付半島周辺に集まってくるウミウは繁殖にやって来る夏鳥です。知床半島や

国後島、択捉島周辺、釧路から根室半島に至る海岸崖などで繁殖しています。

そこで繁殖を終えた個体がイワシやイカナゴ、イカなどが回遊してくる根室

海峡に集まってきているのです。

根室海峡は近年、海水温が上昇し、魚種が変わり、シイラやブリ、マグロ、サバ

など南の海域にいる魚が増え、サケが減ってきています。また、群れで回遊する

イワシやイカナゴ、サバなどの小型の魚も変わってきて、入ってきています。

魚を食べ物にしている鳥たちも変化してきているように思いますが、断定する

にはきちんとした調査をしなければなりません。

ウミウの数が増えてきているかどうかさえ、分かりません。ともかくテトラポ

ットの上に止まる数は目立ちます。

ウミウたちはそこから根室海峡の沖合に飛んでいきます。海峡にやってくる魚

を捕り食べてくるのです。

最近、カワウが混じり出し、ウの姿だけでウミウとは言えなくなりました。

飛んでくる姿を双眼鏡で1羽1羽確認し、ウミウと言うようにしています。

区別は嘴の基部周辺の黄色の皮膚が露出したところ。

違いのポイントは黄色の皮膚が上嘴と下嘴が接合する口角のところで、カワウ

では尖らない。それに対しウミウは嘴の反対方向に尖っているのです。

これを確かめるのは、相当慣れないとできないので、いつも戸惑います。えい、

面倒くさいとなります。興味がおありの方は挑戦してみてください。

調べてみると、ウミウは日本では普通に見られる鳥ですが、世界的な分布から

見ると日本列島沿岸域に限られた棲息域にしかいません。

だから、Japanese Cormorantとされているんです。そう思うとなおざりに見る

わけにはいきません。しかり見ようと思うんです。

 



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