エゾカンゾウが野付半島の草原で満開です。見事な橙色の草原です。正式名は
ゼンテイカ(禅庭花)、意味のある名前に思えます。本州では、夏の高原の風物詩
として有名ですね。
おばんです。小太郎でごじゃります。
★ エゾカンゾウが満開 ★
各地で名前があり、ニッコウキスゲ、エゾゼンテイカ、エゾカンゾウなど。こ
ちらではエゾカンゾウを使っています。
アイヌの人たちはカッコウがよく鳴くころに花を咲かせるとして「カッコク・
ノンノ」(カッコウの花)と言います。確かにハマナスの灌木が生え、センダイ
ハギが満開になり、エゾカンゾウが咲いている草原で立っていると、カッコウが
托卵のために飛びながら、鳴きながら移動して行きます。
地についたた生活をしているからこそ出てくる名前です。
この草原、今はまだエゾカンゾウの花で満ち満ちていますが、いずれ消えてい
くかもしれません。20年前くらいから冬季にエゾジカが銃口を避け、越冬を
しだしてから減りだしました。春に出てくる新芽をエゾジカが食べるのです。
500頭以上がいた時期は、多くの植物の芽が喰い込まれました。エゾジカが多く
過ごした場所ではほぼ全滅、以前はエゾカンゾウの橙で染まっていた場所は
なくなりました。
ただ車が多く走り、人の気配がいつもする場所にはシカたちも集まらず、
エゾカンゾウが残っています。
花は朝に咲き、夕方にはしぼむ一日花。朝顔みたいな、潔き花です。わずか半日
の間に虫を引き寄せ、受粉させ、種を作る努力花。
ハエなどを引き付け、花粉を付けさせる戦略をしっかり持っているようです。
花の形、雄しべの曲がり方、雌しべの位置、どれをとっても花粉が付きやすく
する工夫が進化してきているはずです。
そう考えながら花を写しています。
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