窓辺の小太郎

野付半島の渡り鳥や動植物の生き生きした「瞬間の美」を目指します。

オオワシとオジロワシ

2021-04-07 18:47:45 | ワシのいる風景

オオワシとオジロワシが野付半島に集まり出しました。そろそろカムチャッカ

半島方面へ渡って行く気配です。

おばんです。小太郎でごじゃります。

 

            ★ オオワシとオジロワシ ★

コマイ漁の定置網が無くなってから、オオワシやオジロワシの姿を見る機会が

減りました。毎日水揚げの際に投げられる雑魚や不運にも網に入っておぼれ死

んだアザラシなどの食べ物が彼らを引き付けていたのです。

1月には200羽以上のワシたちが野付半島にはいました。食べ物の切れ目が

縁の切れ目。多くが風蓮湖の氷下待ち網漁のおこぼれの方へ行ってしまいました。

3月に入り氷が緩むと漁も終わり、ワシたちは自分で食べ物を探さねばならなく

なります。オオハクチョウやカモが北上してくるとそれを目当てに集まって

ます。

オオワシとオジロワシが一緒にいることは稀ですが、この時期は並んでいるこ

とがしばしば見られます。並ぶとオオワシはでかく、オジロワシは一回りも二回

りも小さいのが分かります。

オオワシとオジロワシのくちばしを比較するとオオワシの方が厚く、がっしり

しています。海ワシだけどアザラシやシカ、イルカ、クジラを食べる肉食鳥だ

と思い知らされます。オオワシが硬い皮を引き裂かなければ、カモメやキツネ、

カラス、オジロワシたちの歯が立たないのです。

羽の色合いもずいぶん違います。黒褐色と白色だ配色されたオオワシが畏怖堂々

として強く見えます。オジロワシはベージュと褐色でまとめられた環境に溶け

込むような色合いをしておとなしく見えます。

くちばしも魚を中心に食べるようにこじんまりとしているのが納得できます。

これから春ニシンが来遊し、産卵します。これを目当てに集まっている気配も

あります。体力を付け、いざカムチャッカ半島へ渡る時期がすぐ来ています。


ヒドリガモ北上してきました

2021-04-04 15:30:39 | カモ類

湾内の厚い氷が融け、解放水面が広がってきました。そこにオオハクチョウと

カモが集まってきていました。

おばんです。小太郎でごじゃります。

 

         ★ ヒドリガモが北上してきました ★

遠くて種類が分かりずらかったので砂嘴の中の道を歩き接近してみました。

歩道に残った雪はざくざくで歩きずらい。氷が残っている波ぎわに出て硬い氷の

上を歩いて行きました。暖気が入ったとはいえ、氷の厚さは20、30㎝はあり

ます。

オオハクチョウが1000羽近く、カモは3000羽以上集まっています。遠

で見るより近くで見る方が迫力が違います。じっくり見るとほとんどがヒド

ガモです。ヨシガモとオナガガモが少し混じっています。

ロシアのツンドラ地帯で繁殖するヒドリガモは寒さに強く、氷が残っている野

付湾では早めに姿を見せるカモです。雪が融けてなくなるまではアマモを食べ、

雪が融けると草原に降りて昨年実った植物の種を拾っています。

ヒドリガモは早やく渡ってきますが、他のカモに比べ遅くまで滞在してから繁

地に向かいます。ほぼ2か月ほど滞在します。数も日に日に増えてきます。


クロガモ

2021-04-01 18:23:02 | カモ類

今季は海ガモ類が岸よりに寄ってくれません。コオリガモ、シノリガモ、ビロ

ードキンクロなど沖合には気配があるんですが。唯一寄ってくれるのはクロガ

モのみ。

おばんです。小太郎でごじゃります。

 

              ★ クロガモ ★

貝類や甲殻類が好きなクロガモ。野付半島周辺は冬季に棲息するには最適地です。

野付半島沿岸には20羽、30羽のこじんまりとした群れが基部から半島の先

端部まで点々と見られます。

最近、群が活発に飛びまわっています。繁殖地の高地ツンドラ地帯に向かう前に

カップリグするための行動のようです。

メスが活発に飛びまわり、彼女を追いかけ10羽前後のオスが付きまといます。

10年前に比べると規模が縮小して、こじんまりとした集団行動になり迫力が

足りません。

それでもまだ岸寄りで活発に飛びまわってくれるので、浜に活気が見られます。