亡くなった知り合いが夢に出てくることがある。
目覚めるとすぐ、彼のことを思い出したので、夢に現れたのかもしれない。
昨日は疲れていたせいか、夢の記憶がない。
彼は同じ会社で働く2つ下の社員で、10年くらい前に会社を辞めた。
その後、コンタクトをとることはなかったが、数年前ファミレスで食事をとっている時、倒れ、そのまま亡くなったっと風の噂で聞いた。
何故彼のことを思い出したのか、わからない。
あまり、接点はなかったが、一度だけ、彼を含めた3人で山登りに行ったことがある。
山の名前を行縢山(むかばきやま)という。
岩肌むき出しの険しい山で遭難して亡くなった噂をよく耳にしたことがあった。
登山初体験の僕達は何も知らず、昼の3時くらいに登り始めた。
頂上に着いたのは6時前だったと思う。
夕陽がきれいで、今でもあの光景は目に焼きついている。
無論、周りには誰もいなかった。3人で陽気に夕陽を眺めていると、ふと、僕はあることに気がついた。
この太陽が沈んだら、この電気一つないこの山をどうやって帰るのだろう。
その旨を二人に伝えると、理解して、小走りで山を下り始めた。
案の定、10分もすると、もう見えなくなった。
道を覚えるのが得意な僕を先頭に下り始めたが、残り二人が道で滑ったり、倒れたりして、なかなか進まない。彼がついに泣きはじめ、マッチに火をつけながらゆっくり帰ることにした。マッチがなくなると、彼は座りこんでしまった。
しょうがないので、もう一人の年輩(久保先生)に彼を預け、僕は一人で山を下り、ふもとの車の中から懐中電灯を持ってきて、彼らを迎えに行くことにした。
どんどん山勘で下っていく。一人になるといろんなうめき声めいたものが聞こえた。どんな生物の鳴き声なのか、よもや霊なのか不思議に思ったが、何故か怖くなかった。
懐中電灯のことだけ考え、気合いで山を降りた。2、3回は転んだと思う。
車が見えた時は自分の才能に驚いた。
正直、山勘だったので、半分は諦めて、一人で朝を待とうなんて考えたりもしていた。
懐中電灯をとると、英雄気取りで、再び山を登った。
これまた奇跡的に彼らを発見。3人でゆっくり山を下った。
貴重な経験をしたものだと、年輩の久保先生と語り、飲みにいく話になったが、彼は、少し腹をたてた様子で、すぐに家に帰って行った。
久保先生に待っていた時のことを聞くと、相当、怖かったらしく、ずっと泣いていたようだ。
かわいそうなことをしたと反省しながら、結局、飲んだくれた。
その久保先生も数年前、会社を去り、鹿児島で個人塾を経営している。
ほんの数日前、数年ぶりに彼からの電話が携帯の履歴に残っていたが、電話を返さなかった。
他意はない。トラブルに巻き込まれそうな気がしたからだ。
大体、僕の予感は当たる。
彼は性格もよく、大胆で、話していて楽しいことが多かったが、トラブルをもたらすことも多かった。
話はすっかり変わってしまったが、亡くなった彼と久保先生と3人で登った行縢山のことを生涯、忘れることはないだろう。
ふと目が覚めて、誰かのことを思い出すことがあるかもしれない。
夢の中で、重要な会話をしているのかもしれない。それをほとんどの人は覚えていない。
あらためて思うが、夢は不思議だ。次はどんな夢が僕の記憶をよみがえらせてくれるだろう?
楽しみだ。
目覚めるとすぐ、彼のことを思い出したので、夢に現れたのかもしれない。
昨日は疲れていたせいか、夢の記憶がない。
彼は同じ会社で働く2つ下の社員で、10年くらい前に会社を辞めた。
その後、コンタクトをとることはなかったが、数年前ファミレスで食事をとっている時、倒れ、そのまま亡くなったっと風の噂で聞いた。
何故彼のことを思い出したのか、わからない。
あまり、接点はなかったが、一度だけ、彼を含めた3人で山登りに行ったことがある。
山の名前を行縢山(むかばきやま)という。
岩肌むき出しの険しい山で遭難して亡くなった噂をよく耳にしたことがあった。
登山初体験の僕達は何も知らず、昼の3時くらいに登り始めた。
頂上に着いたのは6時前だったと思う。
夕陽がきれいで、今でもあの光景は目に焼きついている。
無論、周りには誰もいなかった。3人で陽気に夕陽を眺めていると、ふと、僕はあることに気がついた。
この太陽が沈んだら、この電気一つないこの山をどうやって帰るのだろう。
その旨を二人に伝えると、理解して、小走りで山を下り始めた。
案の定、10分もすると、もう見えなくなった。
道を覚えるのが得意な僕を先頭に下り始めたが、残り二人が道で滑ったり、倒れたりして、なかなか進まない。彼がついに泣きはじめ、マッチに火をつけながらゆっくり帰ることにした。マッチがなくなると、彼は座りこんでしまった。
しょうがないので、もう一人の年輩(久保先生)に彼を預け、僕は一人で山を下り、ふもとの車の中から懐中電灯を持ってきて、彼らを迎えに行くことにした。
どんどん山勘で下っていく。一人になるといろんなうめき声めいたものが聞こえた。どんな生物の鳴き声なのか、よもや霊なのか不思議に思ったが、何故か怖くなかった。
懐中電灯のことだけ考え、気合いで山を降りた。2、3回は転んだと思う。
車が見えた時は自分の才能に驚いた。
正直、山勘だったので、半分は諦めて、一人で朝を待とうなんて考えたりもしていた。
懐中電灯をとると、英雄気取りで、再び山を登った。
これまた奇跡的に彼らを発見。3人でゆっくり山を下った。
貴重な経験をしたものだと、年輩の久保先生と語り、飲みにいく話になったが、彼は、少し腹をたてた様子で、すぐに家に帰って行った。
久保先生に待っていた時のことを聞くと、相当、怖かったらしく、ずっと泣いていたようだ。
かわいそうなことをしたと反省しながら、結局、飲んだくれた。
その久保先生も数年前、会社を去り、鹿児島で個人塾を経営している。
ほんの数日前、数年ぶりに彼からの電話が携帯の履歴に残っていたが、電話を返さなかった。
他意はない。トラブルに巻き込まれそうな気がしたからだ。
大体、僕の予感は当たる。
彼は性格もよく、大胆で、話していて楽しいことが多かったが、トラブルをもたらすことも多かった。
話はすっかり変わってしまったが、亡くなった彼と久保先生と3人で登った行縢山のことを生涯、忘れることはないだろう。
ふと目が覚めて、誰かのことを思い出すことがあるかもしれない。
夢の中で、重要な会話をしているのかもしれない。それをほとんどの人は覚えていない。
あらためて思うが、夢は不思議だ。次はどんな夢が僕の記憶をよみがえらせてくれるだろう?
楽しみだ。