菊池くん

道に迷う夢を見た。
長崎のホテルに泊まっている。

友達や生徒たちを連れて、イオンモールへ行くことになった。
僕はそこまでの道を完全に知っている…はずだった。
ところが全く違う道に出てしまい、焦る。
歩き続け、ますます遠ざかっている気がする。

みんな不平不満を口に出さないものの、迷惑をかけていることで、冷や汗が流れる。

そんな時、向こうにローソンが見える。
道を尋ねることにした。

母とその息子二人で働いているようだった。

オロナミンCをレジに持って行き、道を尋ねると、複雑過ぎてよくわからない。
紙に書いてもらうことにした。
すると、母店員が、紙に書くと紙代が100円かかるという。
それを聞いた息子店員が、母のせこさにキレる。
僕を無視して、親子喧嘩が始まった。

そうこうしているうちに、待っていたみんながローソンに集合し始めた。

とりあえず、オロナミンCを片手に、ローソンを出ると、外は暗くなっていた。
ホテルに帰ろうということになったが、今度は帰り道がわからない。

困っていると、去年の生徒の菊池くんが近寄ってきて微笑みながら小さな声で言った。
「大丈夫！これ夢だけん。」