黒竹民芸品作りを体験した旅行会社関係者
県が主催する「ファム・トリップ」(視察旅行)に初めてベトナム旅行会社6社の関係者が来県し、日高町などを訪れ、黒竹民芸品作りの体験に興味を示した。同町ではベトナムをターゲットに誘致へ協議会を立ち上げて取り組んでおり「今後への足がかりにできれば」としている。
一行は2日に来日し、和歌山城や南部梅林、白浜などを視察。3日に上富田町でいちご狩り体験、那智勝浦町で平安衣装体験などをした。4日に日高町を訪れ、日高農産物組合民芸の部メンバーの指導を受けながら、黒竹民芸品作りに挑戦。小型の黒竹一本一本を針金に通すなどして花入れを作った。
ベトナム人は日本らしい体験をすることを目的に旅行することが多いことから、旅行会社関係者も今回のいちご狩りや平安衣装着付けなどに興味を示した。日高町でも「地域にある産物で簡単に民芸品を作る体験ができていい」「自然材料をハンドメードで作ることで心が穏やかになり、かわいいものでうれしい」「時間をそれほどかけずに体験できるのがいい」などと好評。ほかにどのような体験がメニューに加えられるかと興味を示し、メンバーが「黒竹での一輪挿しがあります」などと紹介。天然クエが食べられる民宿もあることから「特産を食べられる機会もあるので喜ばれると思う」との意見があり、「ツアーに組み入れたい」と話す参加者もいた。
県は26の国と地域に対して、海外の旅行泊などで観光プロモーションを展開しており、宿泊費や交通費の一部などを提供して旅行会社を受け入れ、和歌山をPRする「ファム・トリップ」を開催。ベトナムの観光客は伸びてきており、これからが期待できる市場で今回は初めて「ファム・トリップ」を取り入れた。
東南アジアを担当する県観光交流課の森下元喜副主査は「ベトナムでのプロモーションなど日高町は誘致に力を入れており、今回の旅行ルートに加えさせてもらった。フルーツピッキングなどの体験も好きで、フルーツ王国の和歌山に注目してもらえている。今後もベトナムから訪れる観光客に期待できそう」と話した。
4日はこのほか、熊野本宮大社視察、和歌山ラーメンを食べるなどし、5日に帰国した。
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