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美浜町議会開会「託して幸せと言われるように」 籔内美和子町長が所信表明 〈2019年3月12日〉

2019年03月12日 08時30分00秒 | 記事

所信表明する籔内美和子町長


 

 美浜町の平成31年3月議会は11日に開会し、籔内美和子町長が所信表明した。籔内町長は「初心を忘れずおごることなく、公平・公正な町政に取り組んでまいる所存」と町のかじを取る重責への覚悟を述べ、議員や住民らに理解と協力を依頼。「最後に僕と結婚してよかったと思われるように努力したい」との夫・克彦氏のプロポーズの言葉になぞらえ「私も住民の皆様から、この4年間『やぶうち』に託して幸せだったと言ってもらえるように、誠心誠意努めてまいります」と町長としての決意を述べた。

 籔内町長は冒頭、県下初の女性町長に選ばれた栄誉に深く感謝し「平成最後の節目のこの定例会に所信表明ができることに、改めて身の引き締まる思い」。選挙期間中、「『強く』『優しく』『美しい』まち美浜」をスローガンとして掲げた(1)一人の犠牲者も出さない。災害に「強い」まちづくり(2)子育て、高齢者の暮らしを応援する「優しい」まちへ(3)煙樹ケ浜などの「美しい」まちを守り、住民の健康や産業振興に-の3つを柱に、今後進める事業施策を説明した。
 (1)では、南海トラフ巨大地震への備えとして、田井畑地区津波避難タワーや上田井地区避難施設などの早急な整備、避難行動要支援者対策や地域防災計画の強化、小中学校での防災教育推進などを提示。風水害対策では、土砂災害警戒区域への砂防事業や浜ノ瀬区高波対策について県に要望していくとした。災害に負けない強く元気な住民育成を目指して、住民同士のつながりを重視し、自分の身を守れるよう介護予防事業と連携し高齢者の体力づくりを図る必要にも言及した。
 (2)では、幼児と高齢者が共に刺激しあえるようなサロンを実施し、多世代交流や子育て交流、サロンなどの場として地方創生事業を活用したい考えを示した。高齢者対策として▽地域で楽しく健康で暮らせるための地域包括システムの構築▽認知症になってもその人らしく過ごせる地域づくりに向け、当事者や家族の居場所、行方不明時の連携体制、早期発見できる対策の実現▽買い物・通院・サロンなどへの送迎サービス等、移動を支える仕組みづくり-を提示。子育て支援では▽高校生までの医療費無料化の検討▽新生児の聴覚検査補助▽妊娠期から子育て、将来的には高齢者までの包括的支援▽多く文化に触れる機会の確保▽子どもの口腔ケア-をあげた。
 (3)では、煙樹ケ浜松林など自然を生かした健康づくりや、人を呼び楽しませる施策実施が必要とした。特産物を生かした新商品開発から、儲かる産業構造創出につなげたい考えも提示。現在進行中の西川改修事業については、関係者や住民らの理解と協力を得ながら、より一層早期の改修実現に向け最善の努力をすることを約束した。
 女性ばかりでまちづくりを語る女性リーダー町づくり隊を置き、提言を受けたい考えも提示。女性消防団員の誕生も願った。
 職員とはコミュニケーションを密に「職員の母として時には厳しく、時には優しく共に住民サービスの向上に一生懸命取り組んでまいります」。多くの声を聞き入れ、住民と語り合える風通しよいまちづくりを目指すことを誓った。


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