統一地方選前半の県議選(総定数42)が29日に告示され、4月7日投開票に向けて9日間の選挙戦に突入した。御坊市選挙区(定数1)は共産党新人の楠本文郎氏(64)=塩屋町南塩屋=と、自民党現職の中村裕一氏(59)=当選8回、熊野=の一騎打ち。日高郡選挙区(同3)はいずれも自民党現職の花田健吉氏(60)=同4回、印南町印南原=、冨安民浩氏(71)=同7回、日高町高家=、坂本登氏(72)=同5回、みなべ町南道=、無所属新人の玄素彰人氏(45)=印南町印南=の4人による争い。市、郡ともに前哨戦から激しい競り合いが続いており、最後まで予断が許さない状況が続きそう。選挙戦は市が8年ぶり、郡が20年ぶり、郡市同時は32年ぶり。
立候補の届け出は午前8時30分から午後5時まで日高振興局別館2階で受け付け、各陣営とも届け出を済ませ、選挙七つ道具を受け取ったあと、それぞれの選挙事務所などで第一声を上げ、街宣車で選挙区内をあいさつ回りした。28日現在の有権者数は御坊市が2万31人(男9470・女1万561)日高郡が4万4037人(男2万662・女2万3375)。
市民の願い、生の声届ける
楠本文郎候補
御坊市役所前で出発式を行い、支持者ら200人(主催者発表)が集まった。
楠本候補は「市と県が協働で進めなければならない施策や課題は多い。市民の願いを実現するためにしっかりと市役所職員の皆さんと論争して、一緒にやっていかねばならないという思いでここから出発することにした」と力強く第一声。重要課題の一つである災害対策にふれ「2011年には日高川沿岸で洪水があった。昨年は台風被害が出た。浸水被害対策へ日高川の流量など盛り込んだ日高川水系整備計画を一刻も早く進め、実現させるために県政で尽力したい」と力を込めた。暮らし・福祉・景気の問題には「御坊の景気を下支えしているのは地域の医療・介護分野で働く皆さん。この方々の賃金を上げ、待遇をもっとよくすることは市民の景気の上からも必要」とし、「その上で中小企業の皆さんが地場産業で雇用力を上げていく、そんな営みとなるようしっかり県政として手伝いたい」と意欲を見せた。
選挙戦へ「御坊市で選ばれる議員は市民の願いをそのまま真っ直ぐに届けねばならない。私なら市長室に行って市政の課題を聞き、具体的な計画については担当部課長と議論を重ねて県政で発言する。御坊市民の生の声をぶつける県議会議員として、送り出していただけるよう心からお願いします」と訴えた。
「夢を実現できるのは自民党の私」
中村裕一候補
午前9時から薗745、伊勢屋倉庫(小竹八幡神社前)の選挙事務所で出陣式を行い、市議会の西本和明、山田勝人、村上宗隆、田中数将、宮路雅仁、松屋久紀各議員、二階俊樹代議士秘書らを来賓に支持者700人(主催者発表)が参集した。
野村義夫後援会長は「自民党公認の誇りと責任を持って戦い抜く。赤い旗には絶対負けられない。届け出順の2番は勝利の『V』です」と、必勝へ絶大な支援を訴えた。
中村候補は「市内をくまなく回り、多くの方からたくさんの勇気、あたたかい励ましをいただいた。市民の皆さんの夢を実現するのは自民党の私にしかできない。一議席を守り抜くため、命をかけて戦い抜きます。皆さんも私と一緒に戦ってください。御坊市にはたくさんの素晴らしい地域資源があり、それらを活用すれば、もう一度光り輝く町にできる。私はいつでもどこでもどなたとでもお会いし、話を聞いてきたが、こちらから出向くことも大切と考え、県議会定例会が終われば小学校単位で報告会を開き、皆さんの意見を聞くようにしたい。ふるさと御坊市、和歌山県を発展させるため一生懸命頑張ります」と決意を述べた。
頑張ろうコールで必勝を期したあと、街宣車で市内を回り、各所で街頭演説を行った。
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