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御坊市議選、初の無投票濃厚 定数2削減は反対多数で否決 〈2018年12月20日〉

2018年12月20日 08時30分00秒 | 記事

起立(賛成)5人で削減案は否決


 年明けの1月13日告示、20日投開票の御坊市議選(定数14・欠員1、任期満了1月25日)を目前に控えたサヨナラ議会(12月定例議会)は19日に閉会。上程議案20件、追加議案9件を原案通り可決したあと、注目の定数14を2削減する条例改正案が議員提案され、採決の結果、賛成5人、反対7人の反対多数で否決された。18日に開いた市議選立候補予定者説明会には定数ちょうどの14陣営の出席しかなく、市政史上初の無投票がさらに濃厚になった。

 定数削減は、山田勝人議長が人口減少や行革、将来の市町村合併を視野に12日の議会運営委員会で議論を求め、13日の全員協議会で意見を聞いた上で、賛成派の西本和明議員が19日の本会議で山本直治議員の賛同を得て定数2削減の条例改正案を提案。西本議員は(1)前回の削減(平成19年)から人口は3千人以上減った(2)現状13人で滞りなく運営している(3)行財政改革の観点などを挙げ「新庁舎建設のビックプロジェクトを進める中で市民の声を吸い上げる貴重な選挙の機会を失うことは議会の弱体化につながり、看過できない」と提案理由を説明した。
 反対の立場で向井孝行議員が「過去3回削減に関わったが、いずれも保守系は一丸でやってきた。なぜ今回は割れたのか、解せない」と質問したのに対し、西本議員は「全く何も考えていない」と答弁。さらに向井議員は「行財政改革を言われたが、財政4指標はいずれも問題ない」と指摘したが、西本議員は「これから先どうなるか分からないからしっかり考えなければならない」と答弁した。
 討論で賛成の山本直治議員が「10年間で人口が3千人減った厳しい現実がある。定数を考える上で大きなインパクトを持っている。定数を聖域化してはいけない」、平井俊哉議員が「議運では選挙、行革は必要だが、現時点では適正定数の考えを持ち合わせていないので×と言ったが、その後熟慮し、選挙は必要との考えに至った」。反対の田端卓司議員が「今回の削減は寝耳に水。今の議会が拙速に決定すべきでない。もっと議論するため継続審査にすべき」と述べた。
 その後、採決を行い、起立(賛成)したのは西本、山本直治、平井、宮路雅仁、松屋久紀各議員の5人だけ。残りの向井、山本清司、村上宗隆、田中数将、松本隆史、小池佐左夫、田端各議員の7人は起立せず、反対多数で否決された。今後、無投票阻止を訴える15人目が立候補することも考えられるが、告示まで1カ月を切った中では難しいと見られ、市政史上初の無投票が濃厚だ。傍聴した市民から「無投票は情けない」との声が聞かれた。
 追加議案は市職員給与条例一部改正、新町地区津波避難タワー建設請負契約(既報)市道御坊大橋耐震補強工事同(同)人権擁護委員候補者推薦、市教育委員会委員任命など9件。人権擁護委員は宇藤勝氏(69)==名田町楠井=を再任。教育委員は芝崎二郎氏(70)=塩屋町南塩屋=を新たに選んだ。


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美浜町長選に50代新人女性の名前が急浮上、選挙戦か 〈2018年12月19日〉

2018年12月19日 08時30分00秒 | 記事

 来年2月5日告示、10日投開票の美浜町長(任期満了3月3日)町議(同2月13日)同時選まで約50日と迫る中、町長選は現職の森下誠史町長(63)=三尾・2期目=だけが出馬を表明しているが、ここに来て50歳代女性の名前が浮上。すでに本人は出馬の意思を固めたとみられ、一部有力者の間では「町長選は間違いなく選挙戦に突入する」との見方が強く、無投票ムードに風穴が開きそうだ。

 過去に何度も激しい選挙戦を繰り広げてきた美浜町長選。平成15年は前町長の入江勉氏が新人との一騎打ちを制し、平成19年は無投票当選した。平成23年は現町長の森下氏が当時の現職・入江氏との現職新人の一騎打ちを制して初当選し、2度目の平成27年は新人との一騎打ちで2期目当選を果たした。森下町長は9月議会で3選目に向けて出馬を表明した。
 森下町長の出馬表明後、町婦人会など4団体が森下氏を推薦し、後援会人事を固めるなど3選目に向けた準備を進め、無投票ムードが濃厚との見方も広まっていたが、水面下では対抗馬擁立の動きも活発化。一時は若手現職議員を擁立する動きなども見られたが沈静化。ここに来て新たな新人女性の名前が急浮上した。ある関係者は「年明けまでに出馬を表明する」と話す。告示まで残された時間はあと50日となり、選挙準備に要する時間を考えれば年末から年明けにかけて名乗りを挙げるのがタイムリミットとも考えられる。新人が名乗りを挙げれば、無投票ムードは一転し、3期連続の現職と新人の激しい一騎打ちの前哨戦に突入する。

町議選は新人待ち

 一方の町議選は、現職2人が今期限りでの引退を表明。新人1人が出馬を表明しているが、定数10に対して1人足りない情勢で、今後新人の動き待ちとなっている。


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第12回 ロボットフェスティバル 8千人でにぎわう 〈2018年12月18日〉

2018年12月18日 08時30分00秒 | 記事

「GankenKun」がAIサッカー


 第12回きのくにロボットフェスティバル2018は16日、御坊市立体育館で開き、県内外から8千人(主催者発表)が来場。国内の最先端ロボットが参加したスーパーロボットショーが人気を集めたほか、3年連続で中国勢が参戦した全日本小中学生ロボット選手権、地元和高専など高専ロボコン全国大会上位チームの実演などがあり、ものづくりの楽しさやおもしろさを体感した。6年連続で韓国ロボットも参加し、日中韓の友好親善を深めた。

 開会式で実行委員会長の仁坂吉伸知事が「御坊をロボットの甲子園にしようと言い続けているが、それに一歩一歩近づいている」、同副会長の柏木征夫市長が「年々にぎわいが大きくなり、うれしい」、実行委員長の吉田擴御坊商工会議所会頭が「多くの人に参加してもらえるよう、さらに知名度を上げていきたい」とあいさつ。来賓の世耕弘成経済産業大臣や文科省幹部が祝辞を述べた。
 スーパーロボットショーは、AI(人工知能)で自ら考え行動する千葉工業大学の自律型ヒューマノイドロボット「GankenKun」が登場。世界の企業や大学が参加するロボカップ世界大会のサッカー競技用に開発し、今年の世界大会でベスト8に入り、テクニックを競う部門では7年連続1位を獲得。ステージで小型(体長60~70センチ)が2対2の試合、1対1のPK戦を行い、ゴールが決まると観客から歓声が起き、転倒しても自ら起き上がる姿に「すごい」「おもしろい」と喜んだ。大型(同1・6メートル~1・7メートル)もブース展示し、人気を集めた。
 川崎重工業(株)の体験医療ロボットはブースに展示し、子どもたちが操作を体験した。アームをUFOキャッチャーのように操作し、赤色と黒色のピースの中から時間制限内に黒色のピースをいくつつかみ取れるかゲーム形式で楽しんだ。
 高専ロボコンは今年の全国高専ロボコン大会で初のデザイン賞を受賞した地元の和高専、アイデア賞の広島商船高専、特別賞の神戸市立高専が全国トップレベルのパフォーマンスを披露し、会場を沸かせた。
 韓国はブースでロボットを展示し、大会を見学するなど交流を深め、吉田実行委員長が感謝状や記念品を贈った。
 このほか、御坊少年少女発明クラブ展、小中学生発明コンテスト展「私たちのくふう展」「わかやまの産業を支える人づくりプロジェクト展」、物産展もあった。

小中全国大会、県内高校生大会
湯川中3位、紀央館高は特別賞

吉田実行委員長(前列左)から祝福される湯川中(前列)紀央館高の皆さん

 全日本小中学生ロボット選手権は、県内や近畿、関東(栃木県)東海(岐阜県)中国(島根県)四国(徳島県)九州(宮崎県)に加え、新たに北海道・東北(宮城県)が初参戦。各地区予選を勝ち抜いた小学生44チーム、中学生40チームがトーナメントで熱戦を展開。アイデアや技を競った対戦に歓声が上がった。
 中学生部門で地元の湯川中3年の西本暖希君、竿本〓晴君の「コミュニティ」が3位(実行委員長賞)に入賞した。2人は「毎日練習した成果を出せてうれしい。練習に付き合ってくれた両親に感謝したい」と笑顔で話した。
 3年連続で中国山東省の小中学生も参加し、小学生部門で3位に入賞した。
 きのくに高校生ロボットコンテストは8チームが参加し、地元の紀央館高校工業技術科3年の岡山蓮耶君、成瀬友唯人君、小川卓巳君の「KOKPM」が特別賞の「まいど1号大賞」を受賞。「今年で最後なので、特別賞に選ばれてうれしい」と笑顔で話した。


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GOBO先行体験イベント、1月19日 外国人女性に宮子姫PR 〈2018年12月16日〉

2018年12月16日 08時30分00秒 | 記事

 

宮子姫、美人王子、花を組み合わせたツアー実施


 御坊市の「GO!GOBOプロジェクト協議会」(会長・龍神康宏副市長)の「宮子姫」チームが、市内や県内のALT(外国語指導助手)の外国人女性ら約20人を招き、1月19日午前10時から先行体験イベントを実施する。今も息づく「日本の和と美」をテーマに宮子姫生誕の地などゆかりの地を巡り、美人王子として知られる塩屋王子神社を参拝し、全国一の生産量を誇る「スターチス」で髪飾りをつくるなど御坊の魅力をアピールする。

 着実に御坊に愛着を持つ人を増やそうと「100万人が1回来る御坊ではなく、1万人が100回来る御坊へ」をコンセプトに「花」「宮子姫」「アウトドア&食」「紀州鉄道」の4チームが体験プログラムを開発中。今年度中に4チームごとに先行体験イベントを行い、来年度から商品化してプロモーション活動を展開する。11月に野口でキャンピングカーイベントを行った「アウトドア&食」チームに続き、宮子姫チームが1月19日に実施する。
 日本の和と美をテーマに「御坊に来れば美しくなれる。癒しやリラックスできる」をコンセプトに宮子姫にちなんだツアーを組み立てた。当初は京阪神の若い女性をターゲットにしていたが、日本を訪れる外国人観光客(インバウンド)が大幅に増加している中で、今後は御坊市にもインバウンドの流れを引き寄せようと、外国人女性をターゲットにし、市内や周辺町、県内の学校でALTを務めているアメリカなど外国人女性を中心に約20人を招く。
 午前9時45分にJR御坊駅に集合し、美浜オーキッド=湯川町小松原=を訪れ、胡蝶蘭の温室を見学し、グラスを使用したアレンジメントを体験する。その後、宮子姫生誕の地の九海士の里を散策し、吉田八幡神社を参拝。第7代宮子姫の2人も合流し、地元の北吉田蕎麦づくりの会が手打ちソバをふるまう。ソバはインスタ映えを意識して宮子姫の横顔のイラストを印刷した器に、ソバを髪の毛に見立てた形で置き、健康食材の海藻などを使った料理を添える。
 午後は塩屋公民館でスターチスのドライフラワーを使った髪飾りづくりを体験したあと、美人王子の塩屋王子神社を参拝し、無病息災や永遠の美などを祈願する。最後は西御坊駅から紀州鉄道に乗り、私鉄で日本一短い鉄道、御坊の田園風景を楽しんでもらう。市商工振興課は「外国人女性から見た意見や感想を聞き、今後の取り組みに生かしたい。ALTの皆さんは発信力もあるので、インスタなどSNSを使った情報発信も期待しています」としている。
「花」チームは全国一の生産量を誇るスターチスなど花の産地の魅力を体験できるプログラムを検討しており、3月に先行体験イベントを予定。「紀州鉄道」チームは鉄道独特の雰囲気を活かした「非日常」を感じられる車内空間づくり(デザイン車両)を検討しており、先行体験イベントを3月に予定している。


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都道府県駅伝大会 管内の中高生4人が県代表 〈2018年12月15日〉

2018年12月15日 08時30分00秒 | 記事

 来年1月に開催される第24回全国都道府県対抗男子、第37回同女子駅伝競走大会に出場する県選手団のメンバー23人が発表された。日高地方から大成中3年の久保亮太君、和歌山北高2年の家吉新大君=湯川中出身=、UAC所属で大成中2年の上畑真由さん、日高高校2年の原幸日さんの男女4人が選ばれた。

 中学、高校、大学、一般の選手がタスキをつなぐ恒例の大会で、選考会や今年の実績を参考に男子10人、女子13人を選抜した。
 男子は1月20日に広島県で開催され、7区間48キロを走る。
 久保君は初の代表入りで、11月の県中学駅伝で1区を区間5位でつなぎ、大成中男子が18年ぶりの優勝で全国切符をつかんだ。今季はジュニア五輪にも出場し全国舞台を経験したほか、県内大会では上位入賞。最終選考会を兼ねた11月の記録会では共通男子3000メートルで3位に入り代表入りが確定。3000メートルの自己ベストは8分57秒79。「代表に選ばれてかなり嬉しいです。大会で走ることができれば、上の順位を目指し積極的な走りをしたいです」。
 家吉君は中学時代を含め4年連続の代表入り。今季は11月の県高校駅伝で1区を走り区間1位でつなぎ準優勝に貢献し近畿高校駅伝に出場。8月の県高校ユースは2年男子1500メートルと5000メートルで優勝と2冠を達成し、6月の県高校総体でも1500メートル優勝、5000メートル3位の成績を収めるなど活躍した。
 女子は一足早い13日に京都府で開催され9区間42・195キロを走る。管内から選ばれた上畑さん、原さんともに初の代表入り。
 上畑さんは今季、県内外の記録会に積極的に出場しレース感覚を養ってきた。今季は県内はじめ近畿の大会で入賞、ジュニアオリンピックにも出場し経験を重ねるほか、最終選考会では共通女子3000メートルで優勝し代表入りとなった。3000メートルの自己ベストは9分40秒95。
「秋以降は近畿の記録会に参加したことで、実業団や大学生の方と競いあい、自信のある走りができるようになってきました。駅伝は初めてなので、タスキの渡し方など不安はありますが、チームに貢献できる走りができれば」。
 原さんは、11月の県高校駅伝で1区をまかされ区間1位でつなぎ存在感をアピール。8月の県高校ユースは3000メートル準優勝、6月の県高校総体は同種目で3位と活躍。3000メートルの自己ベストは6月の県総体でマークした10分09秒58。
「和歌山北、智辯と強い学校の生徒がいる中、代表に選んでもらえて大変嬉しく感じています。(大会に出場できれば)後半スピードがおちてしまわないよう、粘り強く走って一秒でも早くチームにたすきをつなぎたい」。
 また、管内から県女子チームコーチに間野大奈さん(大成中)が選ばれている。
 大会を前に男女とも12月に試走、1月に合宿や練習会を行う。県選手団の壮行会は1月5日正午から田辺スポーツパーク陸上競技場で開く。


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日高川町防災センター、来春完成に向け整備着々 〈2018年12月14日〉

2018年12月14日 08時30分00秒 | 記事

来春の完成に向けて周辺整備が進む。写真左側の町道も拡幅する

完成した本体施設には避難場所となる広大なスペース


 日高川町が、湯浅御坊道路に隣接した小熊公園に建設中の町防災センターは、来春の完成に向けて周辺整備が着々と進んでいる。すでに完成している本体施設は、鉄骨平屋地下1階建てとなる県下でも最大規模の防災施設。今春からは駐車場やソーラーライト、マンホールトイレの設置などの周辺整備が進められているほか、緊急時に開閉するゲートで高速道路と連結させるの町道の拡幅工事も行われる。総事業費は約8億3000万円。

 国の社会資本整備総合交付金事業を活用し、湯浅御坊道路沿いの高台にある小熊公園の約1500平方メートルの敷地に、斜面を利用して地下1階を設けた鉄骨平屋の施設を整備するもの。平成27年度に設計委託費を計上し、平成28年度の当初予算に本体建築費などを予算化して今年春に本体が完成した。
 本体完成後、4月からは周辺整備に着手。施設南側に約45台、北側に約15台分の駐車場造成が完了し、舗装工事を残すのみ。南側駐車場から施設に通じる2つの階段が完成したほか、施設北側に被災時にトイレとして利用できるマンホールトイレや敷地内のソーラーライト25基も設置が終わった。駐輪場のほか、災害時に更衣室などに活用できるバーゴラ(東屋)の整備を進め、年明けからは展示物の搬入も始まり、来年5月中旬に竣工式を予定している。
 施設と湯浅御坊道路の間を南北に通る町道約160メートルを現状の幅員4メートル、歩道1・5メートルを幅員5・5メートル、歩道2メートルにする避難路の拡幅整備も実施。湯浅御坊道路(緊急輸送道路)に設置される緊急ゲートと町道を連結させることで、大地震などの大規模災害時に救援物資の集積や搬送など後方支援の拠点として広域的な活用も見込まれる。
 本体施設には、防災研修を行う広いスペース(約800平方メートル)があり、土砂災害の仕組みを学ぶ模型などの展示コーナー、映像に炎を映し出し、ゲーム感覚で消火活動や水圧をシュミレーション体験できる設備などが整えられる。厚さ約50センチの防音壁に囲まれた「防災シアター」では、スクリーンに地震や津波などの仕組みを映し出す研修の場に。災害時には、1階の防災展示スペースと隣接する東側の大ホール全体を避難場所として活用し、近隣住民など約500人の一時避難が可能となる。施設南側のベランダ部分には、釜戸として利用可能なベンチを設置したほか、斜面を利用した地下部分には備蓄倉庫が設けられている。


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御坊市議会 定数削減、本会議(19日)決着へ  〈2018年12月13日〉

2018年12月13日 08時30分00秒 | 記事

議運で定数を議論するも慎重、反対が多数


 年明けの1月13日告示、20日投開票の御坊市議選(定数14・欠員1、任期満了1月25日)を目前に控え、市政史上初の無投票ムードが漂う中、市議会の議会運営委員会(山本直治委員長)は12日に開き、定数について議論した。山田勝人議長が行革や将来の市町村合併を視野に定数削減を提案したのに対し、会期中の削減には慎重あるいは反対の意見が多数を占めた。きょう13日に全員協議会を開いた上で、削減の賛否は12月定例議会最終日19日の本会議決着となる見通し。

 議員定数を所管する議運に議論を求めた山田議長がたたき台として(1)議員は市民から選ばれた選良(2)新庁舎建設や広域行政負担金増額などもあり、行革の観点から削減(議員を1人減らせば年間900万円節減)(3)将来の市町村合併を視野に入れ、議員自ら身を切るべき(4)前回の定数削減から12年経過し、人口は約3500人減っている(6)現状の13人で議会運営に支障は出ていない-を理由に定数1または2削減を提案。
 これに対して西本和明委員は「議員は選挙で選ばれるのが基本。選挙がなさそうなら減らしてもいいのではないか」と2削減を提案したが、他の委員から明確に「賛成する」との声は出なかった。向井孝行委員は「削減するなら明確な理由がいる。削減するなら2だが、その場合は常任委員会への付託を止めるなど議会構成すべてを変えなければいけない。行革なら定数削減ではなく議員報酬を減らすのも方法。今回の削減については今の時点で判断しかねる」と慎重な立場。
 松本隆史副委員長は「人口減や広域行政の効率化などから議論するのは良いこと。選挙はあった方が良いが、定数については来年改元を控え、国が市町村合併について何らかの方向性を出す動きがあり、それを見極めてから考えたらいいのでは」。小池佐左夫副議長は「他市町との比較などデータ、資料もない。急に削減を提案されても納得しづらい。もっと議論する場を設けるべき」と、ともに時期尚早の考えを示した。
 平井俊哉委員は「行革は必要だし、選挙もすべき。ただ、定数を削減することのデメリットもある。今の人口に対し、定数がいくつなら妥当か、まだ判断しかねる。削減に○か×かを問われれば現状は×だ」と反対の立場を示した。共産党の田端卓司委員は「選挙まで1カ月と迫った現状で突然、削減するのは反対。定数問題と選挙は別物。時間をかけて議論すべき」と明確に反対した。
 きょう13日に全員協議会を開き、議運の状況を報告した上で意見を聞く。議運メンバー以外の議員も賛否は分かれるとみられ、削減するかは微妙なところ。全協では議論はするが、採決はとらないため、最終的には議会最終日の19日に削減に賛成する議員が定数削減案を提案し、本会議で賛否を諮る見通し。否決されれば年明けの市議選は無投票濃厚になりそうで、採決の行方が注目される。


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23日 紀州鉄道90周年Xマスイベント 〈2018年12月12日〉

2018年12月12日 08時30分00秒 | 記事

設立90周年を迎える紀州鉄道
(左はキテツ2号、中と右は現在運行中の90周年記念号)


 日本一短いローカル鉄道で知られる紀州鉄道(株)はクリスマスイブの24日、設立90周年を迎える。節目を記念して23日には紀伊御坊駅でクリスマスイベント「きてつクリスマス2018~90th ANNIVERSARY~」を開催。クリスマス特別臨時号を運行するほか、吹奏楽演奏やクイズラリー、グッズ販売、飲食ブースなど楽しい催し盛りだくさん。素敵なクリスマスのひとときを届ける。

 さまざまな催しなどで協力している紀央館高校とのコラボイベント。90周年を記念して午前10時から午後2時まで盛大に開催する。クリスマス特別臨時号は紀伊御坊駅-JR御坊駅間往復で2便を運行。飾り付けられた車内はクリスマスムード満点でサンタクロースからのうれしいプレゼントも。乗車した人は三角帽の切符づくりが楽しめる。発車時刻はいずれも紀伊御坊駅発で午後0時15分と同35分。小学生以下の子どもと保護者が対象で定員は前発、後発とも各40人。乗車受付は17日午前9時から(電話070・1791・8339)で定員になり次第締め切り。参加費は小学生以下100円、大人200円。
 イベント会場では、紀央館高校吹奏楽部がクリスマスソングを響かせ、昨年引退した日本で唯一のレールバス「キテツ2号」が車庫前に登場し車内を開放。クイズラリーは小さな子どもから大人まで楽しめる。新しい「きてガチャ(紀州鉄道のガチャガチャ)」や限定グッズの販売、オヤジの会による絵本の読み聞かせ、飲食ブース、鉄道模型の展示などもある。


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圦本尚義教授(北大大学院)がかわべ天文公園で小惑星探査語る 〈2018年12月11日〉

2018年12月11日 08時30分00秒 | 記事

講演する圦本尚義教授


 日高川町のかわべ天文公園で8日、同施設の復活を願う「星めぐりを奏でる夕べ~復活するかわべ天文台からのメッセージ」を開催。望遠鏡観望やライブイベントのほか、小惑星探査機「はやぶさ」のプロジェクトに構想段階から参画、宇宙科学の第一人者として知られる同町出身の圦本尚義・北海道大学院理学系研究科教授が同公園で初めて講演し、「小惑星リュウグウからの玉手箱」をテーマに、探査機はやぶさ2の最新情報などを紹介した。

 圦本教授の講演会には、プラネタリウム内が満席になるほど大勢の人が訪れた。圦本教授は「はやぶさミッション」は何を目指して行われているのかなどを分かりやすく解説。「僕ら人類の祖先が、地球誕生の前に宇宙に存在したのかを知ろうとしている。小惑星イトカワを探査した『はやぶさ』が地球のふるさとを探すとしたら、『はやぶさ2』は生命のふるさとを探っています」と話した。
 はやぶさ2の打ち上げから3年半で32億キロを旅し、小惑星リュウグウに到着するまでをCGを映し出しながら紹介。はやぶさ2がリュウグウの表面に着陸するための行程や60メートルの位置から見たリュウグウの貴重な画像などを3Dメガネで見ながら、着陸機がリュウグウからスプーン一杯ほどのサンプルをどのようにして採取するのかを解説した。
 採取したサンプルを分析するJAXAの装置(建設中)を映し出して「わずかスプーン一杯ほどの資料を採取して戻ってくると期待し、この装置で地球生命の起源を探ろうとしている。2年後の東京オリンピックが終わった冬には、玉手箱をリュウグウから持ってきてくれるはず。楽しみにしてほしい」と話した。
 同イベントは「星めぐり☆かわべ天文友の会が主催で開催。同町初湯川、イハラ・ハートショップの井原万見子さんらが星に関する本の紹介や朗読したほか、おおたか静流さん&Keijuさんが星にちなんだ曲のライブ演奏。夜には京都市青少年科学センターの上玉利剛さんが星解説と講話、望遠鏡観望も行われ、会場では星形の駄菓子なども販売したほか、特製の星形パンをプレゼントした。


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県議選 日高郡選挙区へ玄素印南町議が出馬表明 〈2018年12月9日〉

2018年12月09日 08時30分00秒 | 記事

 

出馬表明する玄素彰人氏


 任期満了(4月29日)に伴い来年3月29日告示、4月7日投開票で執行の県議選日高郡選挙区(定数3)に7日、新人で印南町議の玄素彰人氏(45)=印南町印南=が出馬表明した。県庁で行った記者会見で玄素氏は「『すべては未来(あす)のために!!』をキャッチフレーズに地方を取り巻く諸課題に取り組みたい」と決意を述べた。郡選挙区はいずれも自民現職の冨安民浩氏(70)=当選7回、日高町高家=、坂本登氏(72)=同5回、みなべ町南道=、花田健吉氏(60)=同4回、印南町印南原=が出馬するとみられ、選挙戦に突入すれば平成11年以来20年ぶりとなる。

 記者会見で玄素氏は「県をはじめ、地方を取り巻く人口減、高齢化、産業の低迷などに歯止めをかけたく、また多くの支援者からのすすめもあり立候補を決意した。政党職員、代議士秘書、町議、町長、経営者としての経験を生かし『すべては未来(あす)のために!!』をキャッチフレーズに諸課題に取り組んでいく」とした上で「自分の考えや経験を県政にぶつけたいと思った」と県議転身への思いを述べ、(1)風通しのいい県政(2)元気なシニアが健康で活躍できる地域づくり(3)産業を元気に!!金額の大小、年齢、性別にとらわれない雇用の確保(4)社会的弱者が安心して生活できる環境整備(5)若い世代から支持される、子育て・教育政策(6)防災を中心とした安全・安心の地域づくり(7)未来につながる政策、取り組みに対する積極的なチャレンジ-を柱に活動、実現をめざしたいとした。
 町議になって1年半での転身については「町長選で落選して7年半の間、自分の町を見ていてこれは言わないとダメだと思うことがたくさんあった(ので町議に出馬した)。(辞めても)それ以上に貢献できる」と理解を求め、12月議会閉会をもって辞職する考えを示した。
 また、係争中の県議の出馬については「立候補する権利があるので、それに対して自分がどうこう言う立場にない」としながらも「自分が出なかったらそのまま行ってしまう(無投票の)可能性もある。そういった意味からも自分が出る価値はあると思う」と無投票阻止も出馬に至った動機の一つに挙げた。
 玄素氏略歴 明治大卒業。新進党東京都第11総支部職員、二階俊博代議士秘書。平成13年、印南町議に初当選。1期務めたあと、平成17年の町長選に立候補、落選。平成20年の町長選で初当選。24年の町長選で落選。29年の印南町議選に当選。町議、会社役員。

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