代表犬だいすけです。相棒がいるってことは良いことうれしいことです。ボクの相棒は有馬さんなんだ。
有馬副学院長は、聴導犬の資料や本を創るのに、マンガ家の上原麻美さんと何回かお仕事をさせていただいております。今回は「『マンガ』でわかる聴導犬」(明石書店)を2012年1月に発行 できましたが、それも、上原さんとのコラボになりました。ボクももっともっと聴導犬を普及するために、聴導犬に関するマンガと解説での図書を出してほしいとずーーと思っていました。
有馬副学院長は、3年前に、福祉図書の専門出版社である明石書店にご相談に行き、幸運にも発行が決まりました。
でも、文章の書き直しやマンガ家の上原麻美さんが沖縄に住んでいることもって、打ち合わせがなかなかできず、今年になっての発行になりました。明石書店の編集の方にはたいへん、ご迷惑をかけてしまいました。
聴導犬は、補助犬の中でもっとも認知度が低く、ユーザーとなる聴覚障がいのある方にも、その必要性が理解しにくい補助犬といわれています。特に生まれつき耳が不自由な方に「音」を教える補助犬とご説明しても、 「音」自体が想像しにくく、「『音』を教える」犬という説明では聴導犬の働きがよくわからないという耳の不自由な方もいます。
不思議なのは、日本より1年遅れてスタートした英国では、1500頭が活動しているといわれているにもかかわらず、1981年から育成が開始された日本では、これまでに60頭(現役の認 定聴導犬は30頭)くらいが育成されただけになります。
数が増えない普及状況をなんとかしたいと考え、目で見て、もっとわかりやすい「マンガ」で、それも、聴導犬まつ君のユーザーでもある上原さんが体験談を織り交ぜて描いているので、とても実感のある内容になっています。聴導犬まつ君は、上山田温泉で徘徊していたところを、長野保健所に捕獲され、日本聴導犬協会の理解者である松本さんが、保健所職員であったことから選ばせていただいた候補犬になります。
松本さんは、現在、(福)日本聴導犬協会の理事をしていただいていますが、たくさんの候補犬を伊那保健所や長野保健所から選ばせていただきました。
そのまつ君が、沖縄・九州地区初の聴導犬となれたことで、上原さんとの生活をしています。上原さんと聴導犬まつ君とのハッピー・ウェイブ(幸せの波)を通して、ユーザーさんがどんどん増えていくことを確信しています。 ※聴導犬まつ君の生い立ちや訓練をもっと知りたい方は、http://comichan.com/flash/matu.htmlでも、見られ ます。
」
(この原文は、JA長野発行「る~らる」に連載されたものです)
準教授 だいすけ