暮らしと古民家

折々の暮らしの中気が付く大切なこと

建具

2018年05月23日 | 古民家

 障子や襖があると日本的な情緒を感じるのは・・・

木の扉や、壁の仕切りのように・・・出入りを拒む様な物でもなく・・・

カーテンやスクリーンの様に頼りない感じでもなく・・・

仕切りでもあり・・・目隠しでもあり・・

それでいて相手側の気配を感じる事が出来る・・・そんなぼんやりとした・・

あいまいであって、風情や情緒を感じられる室礼(しつらい)を表現する道具の一つだからです。

障子は和室以外に取り付ける事も多くなって来て・・・和紙を通す事で光を柔らかくしたり・・

庭木の陰を障子に映してその趣向を楽しんだり・・・

桟の組み方でいろんな表現して、部屋のインテリアの一部としたり・・・

襖は和室があってこそ栄えるとも思いますが・・・単純な柄だけでなく・・・

書を張り込んだり・・・手すきの和紙を細かく張り重ねたり・・・

凝った細工の引き手を取り付けたり・・・少し解り難いこだわりの部分ですが・・・

そんな所も細かく、見えない部分にも趣向を凝らす日本の文化らしいところではないかと思います。

日本庭園を見て・・すばらしいと思う事は出来ても・・・

その池や石、土・砂・植木が表す意味や理由が解らなければ・・・その庭園造りの意図は理解出来ていません・・・

始めは受け止める側の感性や感覚で良いと思います・・・深く興味を持った人はその先にある・・・

造り手の意図や時代背景など掘り下げて・・・その意味を理解して・・・

いい意味で泥沼にはまっていく・・・

日本の伝統を自分が語れるほど理解しているわけではありませんし・・・そこまで勉強していませんが・・・

子供の頃に受けた印象と・・・大人になって受ける感じ方はたぶん違います・・・

日々のお手入れに時間や手間のかかる、畳や障子・襖・・・

和の室礼は面倒だと思っていた頃・・・その頃とは違った「和」が今はあるかもしれません・・・

今一度、見直して見る事で、新しい受け取り方や発見があるかもしれません。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする