右を向いても・・・左を覗いても、同じ苗字が並んでいる・・・
大きな土蔵の上の見知らぬ文字に、ドスンと気高く見下ろされ・・・
田中のおじさんが・・・お店の名前で呼ばれてる・・・。
屋号が暮らしの中で目立つことは少ない時代でも・・・
小さな町の誰もが知り合いの町では・・・同じ苗字も多くて・・・
当主の名前や、商売の名前で呼んだりとしていたのですが・・・
古くは・・・苗字を大きな声で呼べない時代に、屋号で呼び合う文化もあったようです・・・。
隣にだれが住んでいるのか・・・挨拶も出来ない窮屈な暮らしではなく・・・
愛情を持って名前を呼べる、屋号のある町が・・・なんだか豊かな暮らしのような気がします・・・。
田舎臭いと思う反面・・・親しみを込めてお付き合いの出来る地域が育っていくようにも思えて・・・
味噌や塩を貸し借りする関係が、漫画のようだと思えても・・・
本当にあったそんな時代は、はるか遠い時代でもなく・・・
ほんの少し前の暮らし方で・・・目新しい暮らしとして、歴史は繰り返すのかも知れません。