ひと抱えもある船に張られた水には・・・綺麗な綿毛のような楮が解けて・・・
すくい広げ、手仕事の技で・・・薄く綺麗に広がり手漉き和紙に仕上がってゆく・・・
ガサリと大胆に箒桁(スケタ)をふるう姿は・・・お手軽そうで、十年もの修業の中、体に動きを沁み込ませなければいけないようです・・・。
畳の下にヘソクリを隠して・・・いつの間にか忘れてしまい、大掃除の時に見つかってしまう・・・
そんな風刺のようなお話しも、暮らしの変化で薄れるほど・・・畳の登場は少なくなり・・・
イ草を育てる文化も守れなく・・・鬼のような手と腕が編み上げる職人の姿も、ずいぶんと過去の事になりました・・・。
伝統文化が文化遺産として登録されてもその先は・・・育って来た地域の頑張り次第で・・・
名前が派手になっても・・・暮らしの中に彩られることは無く・・・
継ぐ世代が・・・時代に合わせ変化させて守らなければいけないようです・・・。
和紙や畳・・・漆器なども、暮らしの変化で必要とされなくなってはいますが・・・
良いモノは長く暮らしに寄り添い・・・手間を惜しまなければ、大切に繋げて行ける文化です・・・。
使い捨ての暮らしから・・・使い回す暮らしへと、歩みを戻す頃なのかも知れません。