兵どもが残した跡を数えながら・・・暮れかかる茜色をすり抜ければ・・・
人も霞む住宅街に、暮らしは薄く淀んで・・・
カラスのひと声も・・・蝉の名残り唄も聞けないように・・・
暑さも寒さも・・・町の様子もずいぶん風変わりに・・・
情緒を季節に求める詫び錆は・・・無味無臭の町中に沈んでいる・・・。
露をはじく雑草に・・・雨上がりのおひさまを捕まえ・・・
アスファルトのむせる影を体に浴びて・・・
草いきれ嗅ぐ・・・雑草の強さを身に染みていると・・・
入れ替わる天気も・・・順番待ちの四季の入れ替わりも・・・
待ちぼうけと思いながら・・・毎年変わらない顔を見せる意味深な親戚の叔父さんみたいで・・・
気に留める出来事が少なくなったと安心しながら・・・
気になる自分を抑え・・・遠い目で探す今時分を、待ちわびている・・・。
田舎に帰る・・・従妹と遊ぶ・・・
公園や道路に書かれた落書きも・・・遊びの跡も・・・
海の家で・・・河原の石で・・・
アナログな遊びや暮らしの変化と戯れていると・・・
遊びが文化に残す意味を教えてくれ・・・
説明も・・・飽きも無い無邪気な時間を与えてくれるけれど・・・
無味無臭は忍び足で襲い・・・駆け抜けて行ってしまうのかも。