暮らしと古民家

折々の暮らしの中気が付く大切なこと

自由な

2022年01月21日 | 古民家
 ちょっとお出かけする先には・・・お家の廻りの雑多な商店街とは違う、アーチ天井のカラフルアーケードを見上げる商店街が連なって・・・
特別なお出掛けに・・・お風呂上がりの温かさとは違うモジモジが頬を染めて・・・
いつもは、温めなおしたご飯とコロッケか・・・焼きソバのお昼ご飯も・・・
今日は・・・お皿の上に赤・黄・緑の色とりどりが盛られる大き目のハンバーグ・・・
平らなお皿の平らなご飯は不思議だけれど・・・みんなの膨らんだ顔は楽しくほころんでいる・・・。

くだらない毎日が、ずっと続くように願っていた頃は・・・まだまだ子供で・・・
それでも小さな町の、小さな暮らしが世界で・・・その先をあれこれ悔む事も無い時間が続くなら・・・
楽しい毎日は永遠なんだと・・・勝手に思っていたと思う・・・。

不自由な暮らしを過ぎて・・・いさかいの続く日々がようやく明けて、前に進める時間が生まれても・・・
窮屈で自由な暮らしが造られ、毎日が変わっても・・・何度も繰り返す事から逃げられもしないで・・・
じっくりと・・・不自由になっている気がする・・・。
古いものに価値があると思える暮らしは・・・おじいさんやおばあさんと一緒に過ごす時間と同じで・・・
古い住まいにも・・・同じような時間を、一緒に暮らし続ける大切さがあるような気がする・・・。
年を重ねると滑り出す、口うるさい小言を前に・・・への字の口とほころぶ笑顔を伝えられて行けたら・・・と、思います、






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消さない

2022年01月20日 | 古民家
 川の水の冷たさを知る由も無く・・・井戸水の冷たさをありがたく感じる暮らしも無く・・・
自然の厳しさに向き合う時間が持てなくなると・・・
冬空も夏空も・・・うわの空で見上げる悲しみに気付かないでいるのかも・・・

台風が通り過ぎる町では・・・瓦屋根の瓦は漆喰で固められて、建物も低く・・・
家の廻りには、防風林のや塀を築いて・・・風から建物を守る工夫をしています・・・。
一晩で、深い雪景色を見せてくれる町には・・・急勾配の屋根の造りや、床下を通る風を、調整する造りになっています・・・。
高い技術を持つには・・・たくさんの知識と経験を残して、その先にまた新しい技術を加えながら繋いで行ける環境がありました・・・。

子供に家を継いでもらうのが当たり前な世界で・・・家族の歴史を残す事に家の価値を見出して来たけれど・・・
住いも離れ・・・子供も離れ、地域も広がってしまえば・・・
守るべき暮らしは・・・遠く見えなくなってしまいます・・・。
地域に残る文化の中で大切なのは、人との関わりがあり・・・地域に残る関りを消さず、魅力的な笑顔を忘れないことのような気がします。




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造りあげる

2022年01月19日 | 古民家
 窓を覗けば、駆け上るほどの青い色・・・
場所が移れば・・・頭を抑えられるほどの低い空がねずみ色で・・・
広がる世界に、住まい造りの違いが巡り・・・
海があれば・・・窓の外には揺らめく水面があってほしくて・・・
彩りを繰り返す山の姿が・・・振り返れば待っている場所では、里山の暮らしが待っている・・・。

小さな家も・・・大きくて広い家も・・・
手仕事に出会う職人さんは同じで・・・丁寧に組み上げられる住まい造りに違いは無く・・・
少し贅沢な材料や造り方の場所はあっても・・・安心安全で住み継がれる家であることに変わりはありません・・・
造り手も住み手も一緒に造り上げる時間も無くなり・・・出来合いの食材を買うように、手に入る住まい・・・
風土に合った・・・家族に合った住まい造りに関わる職人さんも少なくなりました・・・。

地産地消では、食生活が単調になってしまうから・・・遠くから見知らぬ食材が運ばれる・・・
豊かな食卓にはなるけれど・・・届かなくなった時の暮らしはどうなってしまうのか・・・
地域で育つ伝統や暮らしが無くなり・・・どこに行っても同じ暮らしが広がれば・・・
みんな一緒で安心だけれど・・・地域の文化が無くなり、多様性が育てる暮らしが育た無く、誰も目を向けない場所になってしまうような気がします。






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2022年01月18日 | 古民家
 継がれなくなる文化に・・・日本の良さを伝えるモノは沢山あるようで・・・
畳に障子・・・襖もそうですが・・・
鍛冶屋さんも、相当希少価値があるみたいで・・・この所の日本刀ブームがあっても・・・
全国に何件あるやも知れない・・・伝統的な技術が消えようとしています・・・。

和釘の強さを知るのは・・・古民家を解体していると出て来る四角錐の形をした釘で・・・
数十年前の丸い円錐状の洋釘がサビサビの状態で・・・くぎ抜きで引っ張ると・・・
玄翁で叩く部分が、カサリと取れてしまいますが・・・
100年も過ぎたサビサビの和釘の頭を引っ張れば・・・
ズイっと釘が粘りをもって抜けて来ます・・・。
それだけ鍛えられて丈夫な釘を見ていると・・・
もっと手間を掛け・・・鍛え上げられた日本刀は、人を殺める道具にも関わらず・・・
人を魅了する意味が・・・解るような気もします・・・。

土蔵で見かける窓の格子も・・・和箪笥で見かける引き出しや開き戸の引手飾りも・・・
一つ一つ手作業で鍛えられていると思えば・・・人の手間が安価だった事を考えても・・・
日本のしつらえの美しさが・・・時間を掛けて造り上げて来た、人の手による芸術品だったんだと思えます・・・。
大工さんの手仕事にも・・・美しさだけではない、機能美があって・・・
数世代も安心して暮らせる丈夫さの中に・・・見た目の美しさを残して・・・
100年後の職人が見ても、感心する造りを残す堅気な面も持ち合わせながら・・・
遊び心のこもった造りも残せる・・・
古民家の良さは・・・そんな日本の伝統を残していると思います。


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同じ

2022年01月17日 | 古民家
 廻りを見渡しても、同じような姿に・・・同じような町が広がり・・・
滑稽と思ってしまうのは・・・育てて来た文化が違うから・・・
その文化を異色と感じて、眉の間がキリリと寄せ合うのか・・・
両手を上げて・・・素晴らしい文化だと、手の平をパラパラ寄せ合うのか・・・
それぞれ特色ある暮らしを育てて来たけれど・・・小さな世界の文化はいくぶん狭く・・・
受け入れられない場所もあれば・・・温かく受け止めてもらえる暮らし方もあるみたいです・・・。

食文化で百科事典が造れるほど・・・狭い日本の中は混ざり合っていて・・・
変わり者の食生活が、長い歴史の中で変化して・・・勝手気ままな調理方法や、食べ方に造り変わりながら・・・
その地域独自の文化になり・・・子や孫に受け継がれ、気候風土に合った伝統になって行きます・・・。

お雑煮やおにぎり・・・それだけ見ても、素晴らしく変化に富んで・・・
こだわりもあれば・・・目の前にある食材で、新しい食卓が生まれて・・・
3世代が揃う暮らしには、経験豊かな食文化が残っているような気がします・・・
子供も大人も、何かと忙しく毎日を駆け足でいれば・・・出来合いの暮らしで彩られる事も少なく・・・
同じ毎日に・・・同じ時間の中でも、受け継がれる食や住の伝統文化に、刺激ある暮らしが待っているような気がします。






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