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登山道の脇に咲くヒメシャクナゲ・至仏山
続くなんて書きながら、無理な登山と草刈りで暑さに負け
とうとうダウン状態になって、書く気力も起きず、あっという間に
一週間が過ぎてしまった。
と言うわけで、今回も簡単な写真説明だけで申し訳ない。
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イワシモツケ・バラ科シモツケ属 日本固有で近畿地方以北の
石灰岩や蛇紋岩の岩場に多い落葉低木、基準標本は日光、富士山ほか
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エゾウサギギク・キク科ウサギギク属 基準標本ウナラスカ島
エゾウサギギクとただのウサギギクとの違いは、頭花の中心に
有る筒状花の筒部に軟毛が有るか無いかで同定する。
エゾウサギギク→軟毛が無い
ウサギギク →軟毛がある
と言うことで外見上の違いが無いので、普通の人には同定が
困難。
以前、自然保護財団に問い合わせしたところ、至仏山では
エゾウサギギクと判断して良いと言う返事を貰っている。
山と渓谷の「花の山旅4 尾瀬」では、花畑日尚さんが
ウサギギクとして紹介しているので、厳密にこだわらなければ
ウサギギクでもかまわないかも。
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ムシトリスミレ・タヌキモ科ムシトリスミレ属 基準標本はヨーロッパ
食虫植物の多年草で、スミレの名前が付いているがスミレの仲間ではない
葉で虫を捕らえて養分とする(高山では土壌の栄養条件が悪いので虫を
捕らえて養分とする)
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ムシトリスミレの葉の部分を見ると、葉が内側に曲がっている
左の葉の中になにやら昆虫の死骸のような物があった
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ハクサンイチゲ・キンポウゲ科イチリンソウ属 基準標本は白山
これはおなじみの花なので説明は省略するが、イチゲは一花の事で
普通なら一輪咲く花をさすが、この花は2~6輪も咲く。
ところが夕張岳には一輪しか咲かないものが有るので、特別に
「イチリンハクサンイチゲ」と呼ぶらしい、何じゃソレ!!(笑)
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東面登山道の最初のクサリ場
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登山道の岩に止まるトンボ
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タカネシオガマ・ゴマノハグサ科シオガマギク属 基準標本ヨーロッパ
シオガマは塩竈と書き、昔浜辺で海水を竈で沸かして塩を
作っていた事に由来する。
砂浜で海水を沸かして塩を作る風景は絵になっていたと思われ
「浜で美しいのは塩竈」という言葉が生まれた。
ここに{葉まで美しい植物}が有ったので,それに「塩竈」という
名前をつけたという由来は、粋な言葉遊びといえる。
「浜で美しい塩竈」から「葉まで美しい塩竈」を連想した日本人
尚シオガマギクの仲間には、ヨツバシオガマ、ミヤマシオガマ
トモエシオガマ、エゾシオガマなどがある
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ハクサンシャクナゲ・ツツジ科ツツジ属 基準標本日本
別名シロバナハクサンシャクナゲ
至仏山から小至仏山の稜線にかけて多い
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ハクサンチドリ・ラン科ハクサンチドリ属 基準標本東シベリア
ピークを過ぎていたのか少し色が薄いタイプ
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マルバヘビノボラズ・メギ科メギ属 別名マルバメギ
「群馬の高山植物」で、堀正一さんは、群馬県特産の
蛇紋岩変形植物で、谷川連峰、至仏山、笠ヶ岳の蛇紋岩
地帯に生えると紹介している貴重な植物
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オオバツツジ・ツツジ科ツツジ属 基準標本立山、谷川岳、月山
つつじの仲間では珍しく筒型の花をつける
今回は蕾が多く、枝の陰にかろうじて咲いていた花を
のぞくようにして撮影した。
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アカミノイヌツゲの実
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アカミノイヌツゲの花
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オオレイジンソウの花
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コバイケイソウ
長くなったので、この辺で至仏山は終了
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那須山麓のツチアケビの花
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ツチアケビ・ラン科ツチアケビ属 7月22日撮影
少しピークが過ぎて花が散りかかっていたものも有る
蕾の時から何度か見に行っていたが、ようやく花が開いた
この花を初めて見たので嬉しい。
名前の元になった実も見てみたいものだ。
8月の下旬かな-
葉緑素を持たない腐生植物のため、ナラタケ菌と共生して
養分を得ている。
そのため盗掘すると共生出来ないため枯れるので盗掘厳禁