「升」の中の捨てるタネ、
残すタネ
昔、仕事で京都に行った際、
清水寺の森貫主が心根につい
て教えてくれた。
「仏教では、心を升=蔵とし
てとらえている。実は、人間
は自分の心の升の分量しか、
物事を見聞きしたり感じたり
できない。
心の蔵の中には毎日の生活で
得たものがすべて入る。それ
が、その人の性格、人柄、人
格になっていく。
だから、人格というものは、
いつでも直すことができる。
善いタネも悪いタネも刻々と
蔵の中に入ってくる。その瞬
間に、一つひとつ善いタネを
選び、
悪いタネを排していき、自分
の蔵の中身を変えられるのだ」
結局、自分の升の中に何を蓄
えていくかは、様々な出来事
や人との出会いで決まってき
ます。
ですから、できるだけ善い
ものを見、善い人々との出
会いを大切にしていくこと
が大事です。