『源氏物語』は平安中期に生まれた。
この時代は国母(こくも)と呼ばれた
ミカドの母をはじめ、女性らの発言力
が強かったため、女に好かれる美しい
女性的な男性が好まれた。
光源氏は「女にしてみたい美しさ」と、
たびたび描写され、当時は武家社会で
褒められるようなヒゲの濃い雄々しい
男は嫌われた。
この時代は女の長所を褒めるやさしい
男性がよしとされていたからだ。
現代の日本も美しさの基準」は、
ファッションから体型まで女性
よりになっている。
「スタイリッシュ」で「かわいい」
ものに人気は集まり、「男臭い」も
のは見向きもされない。
日本は男性社会と言われつつも、
家庭や職場では女性の存在感、
発言力は強く。男性を困惑させ
る場面も多々ある。
今の日本はそう考えると平安中期
と同じ女性寄りの社会なのだ。