ノートルダム清心学園
理事長の渡辺和子さんが、
アメリカの修道院で修行され
ていたときの話です。
「あなたは、食道でお皿を並べ
ながら、何を考えていますか」
と指導者に聞かれて、
「別になんにも」と答えながら、
一日の大半が、清掃、洗濯、
アイロンかけ、縫いものといった
雑用に費やされ、
心の中では、つまらない仕事に
明け暮れる毎日に焦りがあった。
「一つひとつ、音をさせないよ
うに、静かに置いてごらんなさ
い。
そこに座る人が幸せになるよう
にと、心をこめて置いてごらん
なさい」と言って彼女は去って
いった。
仕事がつまらないのは、やりが
いがある作業に自分自身でして
いないからだということを、
その日、そのとき、私は教えて
もらったと、言っています。
食器をセットしてまわるという
単純な作業は、作業そのものに
はやりがいもなければなんの
報いもなく、動作はつい機械
的になりがちです。
会社におけるお茶くみも同
じです。
この世に「雑用」という
「用」はありません。
仕事を雑にしたときに、雑
用となるだけです。有意義な
仕事にするか雑用にするかは、
あなたの心の持ち方次第だと
思います。