「堕落と頽廃に包まれた、滅びへと向う古い村。Salem(セイレム)から持ち込まれた恐怖の残滓が、おぞましく凄惨な怪事件を数多く引き起こした。」
マサチューセッツ州の北部中央、いくつものドーム状の丘を蛇行するミスカトニック河を西へ遡っていくと、環状列石のあるラウンド山の急斜面と、河に挟まれた荒涼たる土地に出る。ここがDunwich(ダンウィッチ)だ。
朽ちかけた腰折屋根の家屋が軒を連ねた寒村であり、ネイティブ・アメリカンの邪悪な儀式や秘密集会が18世紀頃まで頻繁に行なわれていた。
荒々しくも狂おしい祈りに応えて、地の底から響く大音響が山々を震わせていたという。
荒々しくも狂おしい祈りに応えて、地の底から響く大音響が山々を震わせていたという。
ウェイトリー家やビショップ家など、1692年の魔女裁判の折、Salem(セイレム)から逃れてきた一部の名家を除き、付近一帯の住民の多くは、近親結婚を繰り返したことによる堕落と頽廃のきわみにある。
時として尋常ならざる事件が発生しては、「アイルズベリイ・トランスクリプト」などの地元新聞の紙面を賑わせた。
わけても、同じエセックス郡内のInnsmouth(インスマス)で起きた政府機関による手入れがあった1928年は、凄惨な事件が多発した年として皆に記憶されている。
わけても、同じエセックス郡内のInnsmouth(インスマス)で起きた政府機関による手入れがあった1928年は、凄惨な事件が多発した年として皆に記憶されている。
ダン・ハロップが引き起こした連続殺人事件。肉体の成長が異常に早く、近隣のみならずArkham(アーカム)までも、その名が知られていた神秘学者ウェルバー・ウェイトリーの事件(ミスカトニック大学附属図書館に侵入を試みて番犬にかみ殺された)。
そして、姿の見えない巨大な怪物が夜な夜な暴れまわり、家々を踏み潰して住民たちを震え上がらせた事件など、いくつもの奇怪な事件がDunwich(ダンウィッチ)周辺で発生した。
そして、姿の見えない巨大な怪物が夜な夜な暴れまわり、家々を踏み潰して住民たちを震え上がらせた事件など、いくつもの奇怪な事件がDunwich(ダンウィッチ)周辺で発生した。
その後も、魔法使い、治療師などと呼ばれて住民から恐れられていたセプティマス・ビショップの失踪事件など、奇怪な事件が続いている。
これら同時多発的な怪事件の間には、密接に何らかの関わり合いが存在しているらしい。