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『グレイラビットのおはなし』

2012-07-04 13:39:13 | アリソン・アトリー

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 『グレイ・ラビットのおはなし』、アリソン・アトリー著、石井桃子・中川李枝子訳、岩波少年文庫




<あらすじ>
・スキレルとヘアとグレイ・ラビット
 (むかしむかし、森のはずれの小さな家に野ウサギのヘアとリスのスキレルと小さな灰色ウサギのグレイ・ラビット住んでいました。
 彼女らは、主食であるニンジンを近くの農家へ採りに出掛けていましたが、その度にお百姓さん捕まりそうになり、怖い目にあっていました。
 そこでグレイ・ラビットは、農家のお百姓さんのようににニンジンを栽培する方法を森に住むカシコイ・フクロウに聞きました。しかし、フクロウは方法を教えるか変わりにグレイ・ラビットの小さな真っ白い尻尾を要求してきたのでした。)


・どのようにして、グレイ・ラビットは、しっぽをとりもどしたか
 (森のフクロウに取られてしまったグレイ・ラビットの尻尾はフクロウの家の扉の呼び鈴にされていました。
 どうにかして尻尾を取り戻したかったグレイ・ラビットでしたが、妙案が浮かびません。
 そこで可哀想に思った仲間たちが様々な方法で尻尾を取り戻す方法を考えたのです。
 モグラのモルティは、尻尾の話を聞くと、何か思案をしながらその場を立ち去っていきました。
 クレイバビットは風邪を引いた森のフクロウのために、風邪によく効くぷリムローズ酒を持っていたのですが、駄目でした。
 次のスキレルが村のよろずやへいって、お店の呼び鈴を盗み出してきましたが、音が大きすぎて、フクロウの家の呼び鈴には仕えませんでした。
 さいごの思案顔で立ち去っていったモグラのモルティが、地中に埋まっていた昔の銀貨を加工して鈴を作って持ってきたのです。)


・ヘアの大冒険
 (大変な見栄っ張りで、お洒落なヘアは、実はとても臆病者で自分の家の敷地内から出たことがありませんでした。
 そんな彼が、一年発起して隣町の沼に住むヒキガエルのトードに会いに行くことにしたのです。
 道中に様々なことを経験したノアでしたが、やっとの思いでヒキガエルのトードの家まで辿り着くことができたのです。
 ノアはグレイ・ラビットに頼まれていた泡立て器をトードに渡しました。トードはお礼に、毒薬の瓶をノアに渡しました。
 ノアは、その帰り道に、なんとキツネに見つかってしまい、夕飯に誘われたのです。ここままでは、いつか食べられてしまいます。あれやこれやと試しましがうまくいきません。
 そこで最後の手段で、ヒキガエルのトードから貰った毒薬を香水と偽ってキツネに渡し、キツネはハンカチに毒薬とは思いもしない香水を鼻に近づけて臭いを嗅いだとたんに、気を失ってしまったのです。ノアはその隙に逃げ出しました。)


・ハリネズミのファジー坊やのおはなし
 (牛乳配達屋のハリネズミどんのは1歳の誕生日を迎えるファージー坊やがいます。ですから、今日はいつもより早く牛乳を配達に回りました。
 すると、各家々から、その訳を聞かれ、みんなはファージー坊やのために卵をプレゼントされました。そうです。ハリネズミは卵が大好物なのでした。
 そんなファージー坊やは、お母さんに頼まれたお使いの帰り道で、近くの牧場に住む飼い犬のスポットに見つかってしまい、犬の飼い主である少年に捕まってしまったのです。)




<感想>
 『グレイ・ラビット』シリーズは、アリソン・アトリーのライフワークとも呼べる作品集で、最初の出版から、彼女が亡くなる前年まで、およそ40年近く書き続けられたシリーズです。
 本作は、その最初の4編である『スキレルとヘアとグレイ・ラビット』『どのようにして、グレイ・ラビットは、しっぽをとりもどしたか』『ヘアの大冒険』『ハリネズミのファジー坊やのおはなし』が収録されています。
 のちBBCラジオにて放送されるなど、彼女の代表作となりました。生き生きとした擬人化された動物たちの個性が光る作品です。