オールバニーはエドマンドと決闘への意気込みを示すが、ここはエドガーとの約束を守り、彼の出番を待つ。
伝令のラッパが3度吹かれると、覆面をつけて変装したエドガーが登場する。彼は伝令官に形式的な尋問に応えて、エドマンドの犯罪を告発するのだった。
'Thou art a traitor, False to the gods, thy brother, and thy father; Conspirant 'gainst this high-illustrious prince; And, from the extremest upward of thy head To the descent and dust below thy foot, A most toad-spotted traitor.' (貴様は、謀反人だ 神々も、兄も、父をも裏切り、 この高名な公爵に対し陰謀を企てた、 頭の天辺から足の裏まで穢れきった ガマにも等しい謀反人なのだ)
こうまで言われてしまったエドマンド。
彼はここまで、凶悪一点張りの人物として描かれてきたのだが、作者であるシェークスピアは、ここで彼のもう一面を演出することで、彼を単なる悪役から抜け出させている。ある意味人間味を持たしたともいえるだろう。
シェークスピアは、こんな卑劣な男にも一片の騎士道精神が宿っていることを示すのだ。
彼はここまで、凶悪一点張りの人物として描かれてきたのだが、作者であるシェークスピアは、ここで彼のもう一面を演出することで、彼を単なる悪役から抜け出させている。ある意味人間味を持たしたともいえるだろう。
シェークスピアは、こんな卑劣な男にも一片の騎士道精神が宿っていることを示すのだ。
エドガーは覆面をつけたまま、名前も告げずにエドマンドと決闘しようとする。本来であれば、エドマンドは騎士道のルールによって、この決闘を拒否することができた。しかし彼はそれを卑怯であるとした。
エドマンドは、ルール違反を口実に、決闘を逃れようとはしなかった。いかなる敵であろうと、正々堂々と戦いを挑むなら、それ受けて立とうと思った。
'In wisdom I should ask thy name; But, since thy outside looks so fair and warlike, And that thy tongue some say of breeding breathes, What safe and nicely I might well delay By rule of knighthood, I disdain and spurn: Back do I toss these treasons to thy head; Which, for they yet glance by and scarcely bruise, This sword of mine shall give them instant way, Where they shall rest for ever.' (本来であれば、おまえの名を尋ねるべきであろう、 だが、その外観は立派で勇ましく見える、 さらに言葉の節々に育ちの良さがうかがえる、 故に騎士道の掟に従えば受けるに及ばぬ挑戦だが、 そんな事はどうでもよい、相手になる、だが、 反逆の汚名はおまえの頭上に投げ返し、 おまえの口から出た忌まわしい嘘で、その胸を押しつぶしてやる、 折角の汚名も素通りし、俺にはかすり傷一つもつかなかった、 今度は俺の剣がそいつを元の場所に突き返し、永遠に止めてやるぞ)
悪役にして格好良すぎる捨台詞だよね。